2022/04/01 15:37:35
(hRLsYS.Z)
当時、30才である私は一般的な通信関係の会社の事務員として中途採用されました。採用された理由はマイクロソフトオフィスの検定資格を持っているという事が決めてでした。
務める事になった会社は総勢3部署に分れ総勢60名くらいの規模でした。その3部署を簡単にいえば、①現場 ②営業 ③総務 という形でした。
①現場の社員は平均年齢40~50歳前後。いわゆる建築現場のガテン系です。
②の設計は、①に比べたら若い人もいますが、なんだかんだと残業も多い部署。
③はいわゆる定時で帰って土日祝休みのエリート。とはいっても給料が高い訳ではありません。
そんな感じの内訳でした。
私が配属されたのは①の部署。最初は②の部署での採用が決まっていたのですが、急にアナログ主体でITリテラシーの低い①の部署に、PC出来る事務員を入れたほうがいいんじゃないか。という役員の思いつきで、私はガテン系ばかリの①の部署に配属される事になったのです。
入社して1年間。とくに何も頑張る事もなく、普通に仕事をこなしていきました。そして・・中略しすぎですが、2年が経ちました。
すると、部署ごとの不利な条件ってどこの会社にもあるのだと思います。
同じ時期に中途採用された②や③の部署にいった同期の人達が、来期から昇給したり職責を持たせてもらった。という声が聞こえるにも関わらず、私には一切お声がけなし。
その理由は、①の部署は正直言って「頭の悪い人の集まり」の部署であり、その部署に配属されている私よりも、他の花形部署にいる人のほうが上役から目につきやすい。といった不条理な理由だったのです。
これは傲慢な意見なのかもしれませんが、もともと頭のいい人達の集まりの中で、当たり障りのない仕事をするよりも、けっして能力が高くない集団の中で仕事を近代化、合理化させていくほうが価値があると私は思っています。
ですが、花形部署の人達は、対外交渉も多いから「せめてハクを付ける為に職責つけておかないと」という理由で労せず職責をもらえる。つまり職責に対する手当がでて給料が上がる。
その点、私は対外交渉などしませんし、現場の人達の資料やデータをまとめるだけなので職責というものもいらないのだと思います。
個人的には、何もしないで花形部署に勤めているから。という理由で出世していく同期よりも、個々の能力では私のほうが上だと自信を持っていましたし、それを評価しない会社に対しても不満にも思っていました。
そんな悶々とした会社勤めが続いた3年目。私は33歳になっていました。
最初の年は兎も角として、2年目、3年目と経つにつれ、自分より後にはいった他部署にはいった後輩が、自分を追い抜いていく光景をみる事にもなってきました。
もちろん、理由は「部署が違うから」だけでです。
①の部署にいる同僚達は、散々私の事を誉めてもくれるし、「次の人事では昇給するだろうなw」なんて気休めも言ってくれます。ですが・・現実化はしませんでした。
そして私も(このままこの会社にいていいのだろうか?)とも真剣になやみました。この時からシングルですが、過去には結婚もし、子供にも恵まれ、(子供7才)両親も近い場所に住んでいましたから、子供は学校が終わったら祖父母の家に行き、私はフルタイムで働いて終わったら近所にある祖父母の家に子供を迎えに行くという生活サイクルが定まっておりました。
シングルだけど、フルタイムで働ける環境を持たせて貰っている。だからこそ、どうせ働くなら、もっと自分を評価してもらえる環境に身を置きたい。それは誰しもが思う事だと思います。
<<どうやったらこの会社で順調にいけるのかな。他部署に移動させてもらうしかないのかな。>>
そんな事を考えていた3年目。転機が訪れました。
それは、①の部署に勤めていた係長が役職定年し、別の方が係長に就任したのです。40代中盤の係長でした。
あくまでうちの会社も一般的に、主任→係長→課長→次長→部長となる構図です。
話しを戻し、実際に、係長という役職は、私たち末端の社員を評価する立場の人であり、直属の上司といっても過言ではない立場の人でした。
以前の係長は役職定年を向かえたというくらいなので、年齢もおおよそ想定が出来ると思います。そして、その年の人は自分が無事に定年を向かえる事しか考えず、部下を昇進させてやろう。なんていう気持ちには乏しい。
そんな環境にも上司にも不遇だった3年がかわろうとしていたのです。
そして新しい係長に変わって人事のシーズンがやってきました。ですが・・・。この時も私の昇進はなかったのです。
この時ばかりは、私は係長に面談に行きました。この先、周囲が追い越していく中、私だけが延々と今の仕事を続けなけらばならないのか?それを問いただすつもりでです。(それだけ私は自分の仕事の処理能力に自信を持っていました)
面談し、係長はこう行ってきました。
係長「そうだな。気持ちわかる。十分に佐竹さんはよくやってくれてると俺は思ってるよ?ただ、とくに②の部署は、なんだかんだとお客さん相手に売上をあげていく、っていう部署だし、③の部署は大卒じゃないと入れないからさw だから昔から昇進しやすいんだよな」(私は高卒)
私「①部署は営業活動がない、売上に直結しない。そして学歴もない。だから昇進がないというんですか?」
係長「いや、そういう訳じゃないんだけどなw ただ、昇進しにくい・・・っていうのは過去の事例から見ればあるかもしれんな・・ww」
結局、「まぁ、いまのまま頑張ってよ。佐竹さんの事はみんな必要としているからw」
という風に丸め込まれたような形となったのでした。
それから私はよくよく・・考えてみました。②や③の部署にいる同期や後輩の女の子たちの事。
そして悟ったのです。
私の会社は、いちおう制服。っていうのは存在しています。地味なOLスタイル紺色のスカートとチェックのベストの事務服です。(営業の子は自分の好みの服を着れます)
ですが、あくまで「いちおう」であり、営業以外の事務員も、必ず事務服を着て来いという訳ではありません。20代の子なんて思い思いの可愛い服を来ているし、営業なんてそこれこそ、色仕掛けなんじゃないか。っていうタイトな服も着ているのです。
(もしかして、私がただ地味だから不相応な扱いを受けてるだけなんじゃないか?)って思い始めたのでした。仕事を処理している量は私のほうが遥かに上。でも、そうでない見た目が華やかな子だけが出世していく。・・・というこの古い体質の男社会。
そういう意味では私にもマイナスポイントはあったのかもしれません。①の部署だからオシャレする必要はない。会社の制服着てたら着ていく服装きにする必要もない。つまりシングルマザーとして余計な所にはお金をかけたくないという意識が表に出ていたのかもしれません。
それから私は考え方を大きく変えてみようと思ったのです。
メイクもそこそこにし、ポニーテールなんてもやってみたり。そして・・極めつけは営業の子以上の・・・タイトなスーツを着ていってやったのです。あるいみ初めてきていった時はヤケでした(笑)
すると、マジで頭の悪い人ばかりの①部署。絶賛の雨あられ(笑)
可愛い!! 綺麗!!! どこかデート??? 恋でもした!? という称賛の嵐でした。
具体的には、ピチピチのパンツスーツ姿か、ピチピチのタイトミニスカート。そんな感じでしたけど(笑)
余談ですが、私も子供を生んで、ある程度の年になってから会社勤めしはじめて、こんな格好で町を歩くどころか、出勤するなんて初めての試みでもありました。
慣れてないっていうか、正直、まずこういう服装したら背後が気になるんですよね・・w お尻みられてないかな。とかw
ですが、こういう格好も2週間すれば慣れるもので、チヤホヤされたのは最初おウチだけでした。あくまで。。公にチヤホヤされたのは・・です。
私もこのころ、調子に乗ってきていたので(だんだん、コイツら慣れてきたな。。)と思って、最初はパンティラインが見えないようにTバックとかシームレスの下着をつけていたのですが、そのうち、敢えてパンティラインが丸見えになるタイプの下着とか履いていってやりました。
すると社内でもさすがに、そこまでする女はいなかったのか・・槍のような目線をお尻に受けるような毎日になっていったのです。
ですが、男主体の会社では、「そういう格好はやめなさい」とでも言おうものなら注意したつもりがセクハラという風になってしまう。そして女の社員は①部署にいる30代、中途採用の私なんて関わっても得する事がないと思ってるのか、基本、無視に近い反応。
この時期、私は会社の中で、もっともエロい女。という称号を得ていたと思います。(本人にも噂話や陰口は入ってくるので)
そんな頃からですね。会社の同僚、他部署の人達から、「今度のみ行こうか?w」とか誘われ始めたのが。
そして、それが出世の糸口になってきたのです。
ちょっとタイピング疲れ出てきたのでここで切りますね。