その日から,奥さんと寝室を共にする様になりました。年齢だけを見ると一回り近くも離れているはずなのに,一つになってからは甘えてくれる仕草が年下の女性にさえ思えてしまうほどでした。「良いのよ。圭一は‥」「何がですか?」「もし好きな人ができたら喜んで身を引くから。」「そんな事にはなりませんよ。」「ううん。その時はちゃんと言ってね。」「ないけれど。わかりました。」夫婦の様になってからも,夫人は自分にとっては氏の奥さんである気持ちに変わりはありませんでした。「圭一。」「はい。奥さま。」「初めての日,私が言いかけて止めてしまった事があったの覚えている?」「はい。覚えています。教えてくれますか?」「ごめんね。やっぱり‥」「聞かせてください。」「でも,凄い‥恥ずかしいな‥」「何ですか?」「ごめんなさい。やっぱり無理だわ。」「奥さま!」「だって‥何でこんな話ししちゃったんだろう‥」あまりしつこく聞くのもためらわれるのですが‥「ごめんね。お酒でも飲まないと話せないわ。」「わかりました。そのうち教えてください。」「ごめんね。」夜食を終えて,二人でワインを飲んでいると夫人がほんのりと顔を赤らめて話し始めました。「昼間の話し‥」「えぇ。」「主人にはその変わったその‥」なんとも話しにくそうな口振りです。「聞かせて。」「ベッドに行きましょう。」夫人に誘われて二階に上がりました。衣類を脱いでおたがい下着姿になり,ベッドに入りました。「驚かないでね。」「大丈夫ですよ。」「軽蔑されるかも。」笑ってキスをすると踏ん切りがついた様に話し始めたのでした。「年のせいか,主人のこれが大きくならなくなってきた頃ね。」「はい。」「本当,たまたまなんだけど‥なんか,やっぱり‥」「奥さま。」「うん。わかっている。ごめんね。主人と私の二人だけだったじゃない。」「そうですね。」「トイレに入ってた時に鍵を掛けていなかったのよ。」「ご主人がですか?」「ううん。私が。」「はい。」
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「普通なら,慌てて閉めるじゃない。」「そうですね。」「あの人は驚きながらも,見たい。って言ったのよ。」「そうですか。それで奥さまは?」「ずっと‥その‥友達みたいな関係になっていたでしょ。それが急に夫婦に戻る気がして。あの人は本当に真剣な顔をして望んでいたのよ。」「叶えて,見せてあげたのですね。」ゆっくりと頷きました。ただ,その時の自分には,そんな事があったんだ‥と位にしか思いませんでした。「それからね‥圭一がこの家に来る様になるまで,あの人が望むならと‥習慣みたいになっていたの。」「そうですか。」「それが二人のセックスの代わりだったのかも知れないわ。」「奥さまは?」「私‥?」「どうでしたか?」「初めは恥ずかしくてたまらなかったわ。でも‥」望んでいるのだと‥見て欲しいのだと‥その時,やっと気付いたのです。「僕も見てみたいな。無理ですか?」「そんな‥」話しているうちに,羞恥のためかワインの酔いのためか焦点が合わないほどに目が濡れていました。「見せてくれませんか。僕も見てみたいです。」「でも‥そんな‥」「出ませんか?」「だって‥凄い臭いわよ。」「大丈夫ですよ。見せてください。」「だって‥」「奥さま。」キスをしながら下着を脱がせた。「恥ずかしいわ。」「お願いします。見たいんです。」見たい気持ちよりも正直な気持ちは怖いものも確かにありました。でも「え~どうしよう‥」と,夫人の満更でもなさそうな声を聞くと見てみたい気もしたのです。「ここで?」「いつもどうしていたのですか?」「トイレとかで初めの頃はしてるのを見てたけど‥」「この部屋でも?」頷いて「あ~‥凄い恥ずかしいわ。」「では,ここでしてみてください。とうすれば良いですか?」「本当に?え~どうしましょう‥」「新聞紙とかの上が良いですか?」「おしっこも出ちゃうから。」「じゃあどうすれば‥」「やっぱり止めましょう。圭一に嫌われちゃいそうな気がするわ。」
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