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異端

投稿者:傍観者
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2026/06/03 08:13:26 (qrxYBKQo)
中学生になったばかりの弟に初めて会ったのは私が大学生の時だ。
私達は大人の事情で姉弟になった。

私は通学事情で一人暮らしをしていたから、新しい弟とは親密になる時間はなかなか取れなかった。
でも、別々に暮らしているのであまり実感もなかった。

繊細そうな子だなというのが初対面の印象。
中学生にもなれば最も多感な時期でもあり、無理して急速に姉弟にならなくてもいいんじゃないかと思っていた。

二度目に会った時は少し明るくなった気がした。
うちの暮らしにもなれ、母にも心を開き始めてるのがわかった。
私はその母の娘だからだろう。
私もうざったがられない程度にかわいがれるようになった。

三度目に会った時…
二人は本当に親子みたいになっていた。
母は彼の信頼を完全に勝ち得たようだった。
必然的に私にも心を開き、会うたびに距離は縮まった。

月日は流れ、弟も大学生になった。
私達はなんの違和感もなく家族になっていた。
少なくとも私はそう思っていた。


弟の成人記念に旅行に行かないかと母に誘われた。
旅行は構わないが私は仕事が繁忙期で、とても休める状態じゃなかった。
みんなで行くのは改めてということにして、とりあえず弟の行きたいところに連れていってあげたらと提案した。
費用は私も折半すると言った。

二人はカナダまで旅行に出掛けた…



ここからは母のダイアリーを読んだうえで私が簡潔にまとめて書いたものだ。



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2
投稿者:傍観者
2026/06/03 08:41:13    (qrxYBKQo)
弟は3ヶ月に1回、実の母親に会っていた。
成人するまでの最低限の決まりだった。
息子を内心どんどん溺愛していく母にはこれが凄く辛かったらしい。
でも、息子は実の母親に会って戻ると、普段以上に母に甘えたそうだ。
弟なりに母を慰めたかったのだ。
本当の母親は貴女なのだという意思表示だ。

二人は私がいない時はもっと大胆なスキンシップを取っていたようだ。
実の親子ならちょっと恥ずかしくてできないような、例えばハグ的な事もしていたみたい。
私が母親とはわりとドライに接していたから、母的にはその反動もあったのかもしれない。
それに、やはり娘と息子は違うのだ。

象徴的なエピソードがあった。

弟が実の母親と会って予定よりずいぶん遅く帰宅すると、母は色々な心配が重なり不機嫌になっている。
弟はろくに顔を合わせてくれない拗ねた母親に後ろから抱きつき、うんと甘えてみせて機嫌をなおしてもらう。
弟の吐く甘いセリフにだんだんと絆されていく母。
弟はそういうかわいいお母さんが大好きと追い討ちをかけるのだ。
元々溺愛している母からしたらもうメロメロだろう。
母をよく知る私にはその光景が目に浮かんだ。
別に弟がジゴロだというわけではない。
本心から言ってるのだ。

弟が母の機嫌をなおす時に使う魔法の呪文がある。
「お母さんみたいな女と結婚する」
これも実の親子なら少し引くセリフだろう。
でも二人にはどこかで異性の感情が残っていたのだ。
3
投稿者:傍観者
2026/06/03 08:56:39    (qrxYBKQo)
弟が成人した時、母はひとつ責任を果たしたと思う。
これに関しては誰もができることではないので立派だと思う。
この成人旅行は単に弟が成人しただけじゃない特別なものなのだ。

母はある意味普通の母親では味わえない究極の役得を味わったのかもしれない。
結婚出産する前の女は、将来産まれてくる息子と恋人みたいにつきあいたいと夢見たりする話しはよく耳にする。
母は言ってみれば最もおいしいとこどりをして子育てができたとも言える。
ただ、そのもうひとつ先に踏み出したい気持ち。それがあふれるのを抑えるのが大変だったようだ。

あとは、母親として慕われるのは嬉しいが、本当に本当の母親的な想いだけだとしたら、それは少し寂しいとも思っていた。

4
投稿者:傍観者
2026/06/03 09:17:46    (qrxYBKQo)
母は弟の成人のお祝い事をする日、弟が好きなものをたくさん用意して帰りを待っていると、弟からメールが送られてきた。
「今まで本当にありがとう。お母さんがいたから安心して暮らしてこれました。これからもずっと子供でいたいけど、大人になったんだからこれからはお母さんを守ってあげたい。それにもっと大人としてつきあいたいです。」

母はメールを読んでボロボロ泣いた。

それからしばらくして弟が帰ってくると、
「なんで直接言ってくれないの!」
そう言って叱った。
でも、本気な訳じゃない。
面と向かって簡単に言えるセリフじゃないのは母もわかっている。
要は母の照れ隠しだった。

唇を噛んでまた泣いてしまいそうな母を弟は抱きしめた。
母も遠慮なく背中に腕を回した。
弟は母をギュウギュウに抱きしめ、おっぱいおっきくて気持ちいいと言って母を照れさせたが、これは弟の照れ隠しだろう。


まどろっこしくなるので、ここからは母親視点で書いてみたいと思う。
5
投稿者:傍観者
2026/06/03 09:52:16    (qrxYBKQo)
息子との旅行はさんざん振ったあとに吹き出す炭酸みたいだった。

例えるなら今までは体を重ねる前の中学生みたいな関係だった。

息子の成人によってついにリミッター解除されたというところでしょうか。

私は息子が自慰をしているのに気づいた時に凄く異性として意識しました。
ファイルされた週刊誌か何かのヌードグラビアの切り抜きを見つけた時は初めて嫉妬心が起きました。
それもけして若いとはいえない有名女優だったので余計でした。
しかも、スクラップされたその手の切り抜きに写る女性は大抵息子が憧れるには年のいった人達ばかり。
本当は私にもこれくらい魅力があったら良かったのにと突きつけられてるような気がした。

そうした昔の答え合わせもたくさんできた。
それによって解けた誤解も多々ある。
息子曰く、私が基準になってるから年増も色恋の対象になってたのだ。
それは本心では私を抱きたい気持ちを鎮めるための代用だった。
息子はとんだ勘違いをしてひとりヤキモキしている私を笑った。
息子がかつて関係を持った熟女に言われたそうだ。
お母さん大好きでしょって。
その人には全て見透かされたような気がしたそうだ。

私は実際にそんな女性と関係を持ってたことが判明して、そっちの方が新たに釈然としませんでしたが。
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