夜中にたまに電話がかかる。携帯買って距離が近くなったのか
娘はなんとなく声が聞きたい時に電話する。それ以外はメールで
ほとんど済ます。短い文章に絵文字がかわいらしい
「お父さーん、眠れない・・・・」
そんな時に電話かかってきます。しばらくおしゃべりしてやる
そうすれば少し元気になって、おやすみなさいと言って切る
話の内容は学校の事がほとんど、知らない世界の話だから
合わせるに苦労する。男の子の話になる時もある。心臓の
鼓動が少し早くなり、なぜか焼きもち焼いた気分になる
娘に言わせると同学年では子供っぽすぎて相手にすらならない
私とそういう関係だから分らなくもないですが、そうですか
当分は大丈夫だなとなぜかホッとする。娘はこの夏休みで
見かけも精神も成長した。良い成長だとは言えないかもしれ
ないけど。まず綺麗になって垢抜けたような感じがする
身だしなみも気にしだしたからかもしれない。しゃべり方に
子供っぽさが抜けた。甘える仕草が子供の甘えじゃなく女の
甘え方になってる。自分で気付いてるかしらないが。
「お父さん今度の日曜、遊園地行こうよ」
そう誘われました。お母さんはOKもらってるらしい
あまり長く遠出したくないので近場のアトラクションに
行こうとなった。嬉しがる娘はまだ子供だった
休みの朝早く電話で起こされる。
「起きてる?準備できた?」
まだ時間はだいぶある。やっぱり子供だな~って思いながら
二度寝する。約束の時間に駅で待ち合わせ、あいにくの雨が
恨めしい。屋外の乗り物には乗れないか・・目的の電車が
やってきた。先頭車両に娘は乗っているはず。乗り込むと
娘が先頭の運転席後ろに立っていた。
ありゃー・・・綺麗な女の人が立っています。娘ですけど
ミニのスカートが眩しいくらい似合ってる。中1にはまず
見えません。元々色白ですから日焼けはもう目立たない
どこかのギャルですね。そんな娘が私を見つけると
「お父さーん」
大きく手を振り寄ってきます。廻りの乗客がこっちを見る
視線が多いのに気がつく。それでもかまわず娘は私に寄り
じゃれ付いて来ます。微笑ましく思ってね
やはり人気があるのか人手は雨にもかかわらず多い。娘が腕を
取って歩きますが、胸がくっついて柔らかいモノが当ります。
でも親子ですから気にしない
並びながらアトラクションを楽しみ、食事したりグッズ購入
したり、娘は満喫してくれたようです。ずっと手はつないだ
まま、娘は父親を引っ張りまわしてくれました。
「お父さん大丈夫?」
帰るには少し早い時間、娘が気を使い帰ろうかと言ってくれ
内心ほっとした気分だった。帰りの電車に乗り、空いている
座席に並んで座る。客はあまりいない。娘は私にもたれ掛り
胸に頭を乗せたようにしてます。
「楽しかった、ありがと」
「どっかゆっくり出来るところ行きたいかなぁ~」
誘っています。目が潤んでいます。スイッチ入ったようです
でもどこへ?
「お父さんとこちょっと寄ってく」
ああなるほど、途中下車すればいいだけですね。じゃあと
私の最寄り駅に着くと電車を降り部屋へと向かいました