2019/03/23 15:24:36
(pfByC3MY)
【ひまり姫物語】R編
「しょうきょしたら皆にいう」てことは、逆に言えば消去しなければ誰にも言わないということでもある。
そう解釈をすると少しだけ落ち着きを取り戻した私でした。
ロビーで更衣室から美優が出てくるのを待っていると教室でカメラを構えてひまりちゃんばかりを狙っていたオヤジが(ヒトノコトハイエナイガ)近づいてきて話しかけます。
「今日はたいへんでしたなぁ~、お宅のお嬢ちゃんも可愛いですけど、あの子のベッピンさ加減はまた格別ですよねぇ~」と、馴れ馴れしく話しかけてきます。
私が「お宅のお嬢さんもここの?」と尋ねると笑って「いやいや、ここのオーナーとは懇意にしてもらっていて許可をいただいてるんですわ~、 言わば関係者ってとこですなぁ~」と言って肩から下げた高級そうなカメラバックを撫でました。
(ナニが関係者だ、ただの盗撮オヤジが)そう思いながら「そうですか、羨ましいですね」と言った私の言葉をどう誤解したのか更に近づいて小声で「どうです?あの子のお漏らし放尿、撮影できなかったようですが、良ければこんどデータをお分けしてもいいですよ」と言います。
私がビデオカメラを放り出してひまりちゃんを介抱に向かったことを見ていたのでしょう。
そして私もひまりちゃん盗撮目あての同類と思っているようでした。
でも、あれから更衣室で美優とひまりちゃんの3人だけだったことは知らなかったようです。
でも、これで確信が持てました。 このバレエスタジオはこういったオヤジたちに盗撮の場を提供、或いは黙認しているのだと。
そんな時、血相を変えた一人のオヤジが勢いよく入ってきてスタッフルームのドアをノックし開けると「ひまりはっ、どこですか」とロビー中に聞こえる位の声で叫びました。
ひまりちゃんのパパがスタッフから失神の連絡を受けて駆けつけたようでした。
盗撮オヤジは絡むのがいやでこそこそと居なくなりましたが何人も子供を待っている父兄が唖然と見守るなかスタッフルームに招き入れられた父親の声に気がついたひまりちゃんが更衣室から美優の手を引いて出てきました。
お着替えはおわり二人ともさっぱりした様子です。
私が「みゆ、帰ろっか」と声をかけると美優が「パパ、ひまりちゃんがね?パパにお話があるんだって
」と心臓が破裂しそうな事を言うのでした。
(あの勢いのオヤジにもし、あのことを話されたら)
額に汗が自然と滲むのを感じながらも努めて平然と「あらら、ひまりちゃん、おじさんに話って?」と聞くと下を向いたまま「うん、今ひまりのパパがきたからね?パパにも聞いてほしいから美優ちゃんパパ、少しだけまってて?」と言います。
地面が傾いたかと思うほど平衡感覚を失った私がロビーのソファーに腰を落とすと正面に美優とひまりちゃんが仲良く座りました。
ひまりちゃんの純白の膝上5センチほどのスカートからは深いソファーのために、これまた真っ白なショーツが膝の間から見えていましたが、もうそれどころではない絶望的な思いの私でした。
やはり楽しみの後にはそれに見あった酬いがあるのかも知れないな……と思いながら。
スタッフルームからひまりちゃんのパパが出てきました。
ひまりちゃんの後ろから肩に手をかけて「どうだ?もう大丈夫か?先生には今思いっきり文句を言ってきたからな、ここが嫌なら明日から違うとこをパパがさがしてやるぞ?」と言うとひまりちゃんが気の無さそうにしていましたが私の隣を指差して「ぱーぱー、ひまり、だいじょうぶだから~、そこに座ってッ」と指示をします。
「話があるのっ」冷ややかな顔でそう言うとひまりちゃんのパパが私の隣のソファーに腰を下ろしながら「はなし?」と聞きます。
ひまりちゃんがチラッと私の目をみた後に話はじめたのでした。
……続く……