2012/03/26 07:33:59
(EQu.1VEQ)
5年程前。私が高校生の頃の話です。
私は中等部の頃からバレー部に所属していて、所謂体育会系の女子でし
た。
部活関係とかで、男友達もそれなりにいたのですが、恋愛関係に発展した
ことは一度も無く、毎日寂しくも、それなりに充実した日々を送っていま
した。
そんな私にある日転機が訪れました。中等部の3学年下の男の子から告白
されたのです。
私の通っていた学校は中等部と高等部が併設されていて、基本的にはあま
り交流はないのですが、その彼とは委員会活動を通しての顔見知りでし
た。
彼は同学年の子達の中でも、外見が幼く、まるで女の子のような、アイド
ル風の子でした。
友達の恋バナの仲間に入りたくてしょうがなかった私は、思いがけず現れ
た年下の可愛い彼氏が嬉しくて、喜んで彼の告白をOKしました。
それからは、毎日一緒に登下校したり、休みの日は一緒に映画を観に行っ
たりと、学生らしい付き合いを楽しみました。
部活の友人達も、「犯罪じゃないの?」などと言って、からかいながら
も、私たちの仲を応援してくれました。
お互いに奥手だったので、付き合って4月ぐらい経っても、手を繋ぐのも
ぎこちなく、ようやく二人きりの部屋でキスができるような、そんな二人
でした。
そんなある日のことです。掃除中に同じクラスの派手系の女子から「いつ
も一緒にいる男の子って弟君?」と声をかけられました。
ちなみに、その頃の私のクラスには大きく分けて、3つのタイプの女子が
いました。
一つは、私のように体育会系の運動部に所属してたり、私たちとノリが近
いような子達の集まりで、何かと騒がしくクラスの中心的な存在でした。
二つ目のグループは、文化系の部活に所属していたり、アニメや漫画が好
きな、オタク系の女の子達のグループ。
そしてもう一つが、彼女のような派手目の、ギャル系な女子のグループで
した。
普段から私たちとギャル系の子達は、オタク系の子に比べて、それなりに
交流はありましたが、あまり直に話した事も無いので、若干ビビリながら
も、「えっと、一応彼氏」と答えました。
するとその彼女(仮にAとします)は「ふ~ん」と気の無いような返事を
するだけでした。
それからしばらくして、彼氏の態度が急によそよそしくなりました。一緒
に帰ろうかとか、休みの日の予定を訪ねても、あまり乗って来る事が無く
なって、だんだんと一人の時間が増えていきました。
彼氏の方から告白してきたとは言え、私の方も最初から彼にのめり込んで
いたので、なんだか不安でしょうがなかったのを覚えています。
友達に相談しても、「きっと友達との用事とか急がしいんだよ」と慰めて
くれる子もいれば、「ひょっとして他に好きな人が出来たんじゃない
の?」なんて声もあって、なんだか沈んだ思いを抱えていました。
そして、二人になって初めてのクリスマスイブも、「用があるから」と断
られ、家で寂しく過ごしました。でも、きっと彼も家族で過ごしているん
だろうと自分に言い聞かせながら。
翌日の25日の昼過ぎ頃、部活を終えて家に着くと、見覚えの無いアドレ
スから、「報告しとくね」というタイトルで、携帯にメールがありまし
た。
開くと、中身は「○○ちゃんへ Aだけど、一応報告しとくね」といった内
容のもので、動画ファイルが添付されてました。
どうやってAが私のアドレス知ったんだろうと思いながら、動画を再生す
ると、そこに映っていたのは、裸の男の子の上で女が腰を振りながら、男
の子の方を撮影している動画でした。
動画はかなりぶれていて、最初は何なのか分かりませんでしたが、徐々に
その内容と、聞こえてくる声が、彼氏とAのものだと分かりました。
突然のことに呆然としていると、同じアドレスで2通目のメールが送られ
てきました。「ゴメン。さっきの動画見づらかったよね。写メも送るね
☆」そんな内容のメールとともに、いくつかの写メが添付されていまし
た。
中身には、彼氏とAとの行為が収められていて、最後は裸でキスする二人
の顔が鮮明に写っていました。
メールを受け取ってしばらくは何を考える事も出来なかったのですが、や
がて、ようやく頭の整理ができて、私は一人で号泣しました。
友達は、皆私を慰めてくれて、Aに対しても一緒に怒ってくれましたが、
それからは彼氏からも何の連絡も無く、私は人生で初めての失恋を経験し
ました。
それから何度か、彼氏とAが一緒にいるのを目にしましたが、本当にその
度に気が狂うかと思いました。
あれから5年。大学に進学した私は、男の子から告白されたりもしました
が、未だにあの事がショックで、誰とも付き合えません。