退職を2か月後に控えていた所長が自宅療養することになった
首長から呼ばれて行くと想定外の人事異動
「来月から保育所に行ってもらえないか?」
昔、組合で一緒に苦労してきた人だったからの相談
「断ったら、どうなります?」と聞いた
「困った末の判断だと理解してもらえないだろうか?」
「随分、回りくどいですね~」と笑ったら
他に頼める信頼できる人間がいないこと
給料体系、立場はトップクラスと同等とすること
二年後には、今の部署のトップで戻すことを確約した
40代半ば二階級特進 目の上にニンジンぶら下げてきた
30人程の保育士と80人弱の子どもを預かる
そのことを踏まえての提案だったと思うが、俺は時間が欲しいと伝えた
翌週末、首長が俺のデスクを訪ねてきた
俺が過去に女性が多い部署で仕事してきたことを強調してきた
気心は分かっていたし、しぶしぶ受けることにした
ただし、条件は一つ追加した
俺の休暇は、俺の決裁で済ませること
土曜保育を受け入れているため、自由がきかないためだ
持病の眼科へ行けないと困るためだった
しかし、これは想定外の展開になると思っていなかった
その時は