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無機質な白いコンクリートの箱が立ち並ぶ古めかしい団地。
ジリジリと夏の日差しが照りつける午後、わずかな日陰を見つけて数人の主婦達が井戸端会議をしている。話題はもっぱら旦那の愚痴かワイドショーのスキャンダルネタばかり。 その退屈な輪の中に、加奈子の姿があった。 加奈子は32歳の専業主婦。子供はおらずごく平凡なサラリーマンの夫と2人、この団地に越してきた。加奈子はもともとこの古い団地で暮らすことにあまり乗り気ではなかった。一昔前の薄汚い建物、しかも周りは自分たちよりもだいぶ年上の住人ばかりで、うまく近所付き合いをやっていく自信がなかったからだ。そんな加奈子の気持ちなどつゆ知らず、夫はあっさりと会社が用意したこの団地物件に引っ越すことに決めてしまった。 「このところ毎日暑いわねぇ」 「ほんと、やんなっちゃう。今夜も熱帯夜かしら」 「エアコンも電気代がばかにならないし、、もう早く夏が終わればいいわ」 「ねぇねぇ、加奈子さんのお宅はご主人もまだお若いから、、もしかして毎晩熱帯夜?」 「い、いえ、うちはそんな、、」 「なんちゃって。冗談よぉ、ごめんなさいね、変なこと聞いちゃって 笑」 「は、はぁ、、」 加奈子よりも年上の貫禄ある主婦達がゲラゲラと下品な笑い声をあげ、建物に不快に反響する。 彼女はそんなデリカシーのない話が苦手だったが、仲間外れにされたくない一心でしぶしぶ付き合いを続けていた。 昼間話していた通り、その日は夜になっても気温が下がらずじっとりと汗ばむ熱帯夜となった。 『まったく、今夜も蒸すな、、明日も早いから先に寝るぞ』 「はい、、おやすみなさい、、」 加奈子と年上の夫は寝室を分けている。そして毎晩彼女よりも先に就寝する。仕事で朝が早いから仕方がないと思いつつも、彼女は夫の寝た後でひとり寂しい夜を過ごす日々が続いていた。 その日、加奈子は夫が寝てほどなくしてから彼の寝室のドアを開け声をかけた。 「ねぇ、あなた、、まだ起きてる?」 『、、ん、なんか用か?』 「あの、たまには夫婦らしいことも、どうかなって、、」 『明日は月曜だろ、朝から会議なんだ、、頼むから寝かせてくれ、、』 夫は加奈子を避けるように寝返りをうち背を向けた。 普段と違う淡いピンクのネグリジェに身を包んだ加奈子。それは夫の気を引くためにこっそりと購入したもの。ヒラヒラと揺れる薄い生地から濃色の下着がうっすらと透けている。 熱帯夜の今夜、ネグリジェの中は蒸れて汗ばみ、彼女の欲求不満な柔肌にピッタリとはりついていた。 つづく
2018/08/28 21:15:33(ovfHbWpm)
投稿者:
読者親父
ワクワク
18/08/29 05:11
(gqDKu74g)
投稿者:
モンスーン
◆LcZFM.jE8Y
〉読者親父さん
夏ももうすぐ終わりですが、夏っぽいタイトルで投稿してみました。 ぜひ蒸し暑い夜にいかがでしょうか? 笑 汗ばむようなエロさを感じて頂けたらと思います。
18/08/29 21:42
(F4pOIujS)
投稿者:
モンスーン
◆LcZFM.jE8Y
「、ぁ、、ぁぁ、、ぃぃ、、はぁん、、」
加奈子の寝室から微かな喘ぎ声が聞こえる。 蒸し暑さの中、なかなか寝付けずにいた彼女は、その細くしなやかな指をネグリジェの裾からショーツの中へと忍ばせて、ひとり寂しさを慰めていた。 「、、ぁっ、、ぁぁ、、ィク、、」 唇を噛み締め、つま先をピンと張り、連続でやってくる体のヒクつきに目を瞑りながら耐えている。 ひとりで慰めることが増え、自分の快感のツボを知ってしまった彼女は、すぐに絶頂を迎えられる体になっていた。 静かな自慰行為の後は決まって虚しさと罪悪感が込み上げてくる。そんな中で見る夢といえば、顔の分からない男達との淫らで不貞な行為の夢ばかり。加奈子は表には出さないものの、心の底から愛欲に飢えていたのだった。。。 翌朝、加奈子が起床すると夫は既にスーツに着替えていた。小さなキャリーバッグを携えてちょうど家を出るところだった。 「あなた、、また出張?」 『ああ、急に予定が変わったんだ。金曜まで帰れそうにないから、家のことは頼む』 「そ、そんな、、明日は結婚記念日なのよ、、、」 『ああ、そうだったな、悪い。じゃあ行ってくる』 「、、、いってらっしゃい」 夫は加奈子と目も合わせずに冷めた表情のまま仕事に出て行った。 そんな夫の行動に加奈子は薄々気づいていた。夫は出張なんかではない。2人の結婚記念日さえも忘れて別の女性のところに通っているのだと。。 つづく
18/08/29 21:46
(F4pOIujS)
投稿者:
モンスーン
◆LcZFM.jE8Y
家事がひと段落した午後、郵便受けを見に加奈子が階段下に出ると、いつもの見慣れた顔ぶれが既に輪を作っていた。ひとりの主婦が加奈子の姿を見つけ声をかけてくる。
「あら、加奈子さん。ちょうど良いところに来たわ。ねぇ、こっちにいらっしゃいよ」 加奈子は本心を隠すように無理に笑顔を作り、その輪に加わった。 「こんにちは、どうされたんですか?」 「今日ね、うちのポストにこんなチラシが入ってたのよ。ちょっと見てよ、これ」 加奈子が覗き込むとチラシにはこう書いてあった。 《女性向け派遣マッサージ。欲求不満の貴女、本当の自分を解放してみませんか?》 見かけこそ健全な写真が使われたチラシだったが、そのいかにもな文面から性的なマッサージであることは容易に想像がついた。 「もう、こんなチラシ入れられても困っちゃうわ。苦情ついでに電話しちゃおうかしら 笑」 その主婦は迷惑がっているようでいて、まんざらでもなさそうな言い方だった。 加奈子といえば、苦笑いを浮かべながら話題が自分に降りかからないようにやり過ごしていた。 自宅に戻った加奈子であったが、先ほどのチラシのことが頭から離れなかった。 気が付けばスマホを手に取り検索していた。 《派遣マッサージ 女性向け》 いくつかそれらしいサイトがヒットした。 (へぇ、そういうお店ってけっこうあるんだ、、) 加奈子は無意識にサイトを見比べ、どの店が良さそうか吟味していた。 (私だって、、たまにはストレス解消しなくっちゃ、、) 加奈子はそう自分に言い訳をし、シンプルで洒落たサイトの派遣マッサージ店に電話をかけた。彼女の予想に反し電話口の声は紳士風で丁寧な口調だった。 「こ、こんにちは、、はじめてなんですが、、」 「、、はい、、そうです、、あの、、今日の夜は空いてますか?」 「はい、、それじゃあ、お願いします」 事務的でことのほかすんなりと予約が済んだ。 加奈子は溜息をついた。 その溜息には期待と不安が入り混じっているようだった。 予約は20時、2時間のコースで依頼した。 それまでの時間、加奈子は立ったり座ったり、テレビを点けたり消したりと落ち着かない様子だった。 予約時間の30分前になり、加奈子はバスルームへと入った。来てくれるマッサージ師に失礼のないようにと昼間かいた汗をシャワーで流す。 30代前半、少しずつ艶の出始めた加奈子の柔肌にシャワーの湯が滴り落ちる。 首筋、肩、胸、腰、尻、脚と上から下へ手のひらを滑らせていく。最後に股間に手を伸ばすと、そこは既にヌメり気が出ていた。 (やだ、、私、期待しちゃってる、、) 加奈子は自分に恥ずかしくなった。 シャワーから出た後はナチュラルに化粧を済ませ、部屋着にしている黒のコットンワンピースに着替えてマッサージ師の到着を待った。 時刻は19:50。 そのときまで間もなくだった。 つづく
18/08/30 23:30
(7lsg9FCn)
投稿者:
(無名)
続きお願いします
18/08/31 05:14
(JXsXYHBp)
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