変態告白

帰り道途中にいつも工事をしている場所があります。道
路を囲って大きな重機とダンプカーで何か掘ってるみた
いな作業をしていていつも片側通行になってる。きょう
通ってみるといつもの場所には鉄の大きな板で蓋が閉め
られ工事はしていませんでした。すぐ横は空き地でした
が今は黄色と黒の縞模様ロープで区切られプレハブ小屋
が３棟とほかにショベルカーやダンプトラックなんかも
停められています。
前から気になってはいました。たぶんプレハブ小屋のひ
とつはトイレだと思う。たくましい肉体の男のひとたち
専用な。
あ、今日はチャンスだと思うとわくわくゾクゾクしてき
てその一角を巡り裏の通りの方から戻りながら人影を確
認しつつ「大丈夫。誰も見てはいない、ふつうにひょい
と入り込んでドアを閉めてしまえば安全」と自分へ言い
聞かせ、ロープの前まで来たところで靴を直すみたいに
しゃがんでそのままロープをくぐり小さなプレハブ小屋
のドア内へと無事に侵入できました。胸はドッキドキ。
すごく臭い。思ったとおりそこはトイレだったけど思っ
た以上に悪臭でオエッてなる寸前くらい。すぐ右横に男
子トイレ特有な小便器がふたつ。縦長の大きなのではな
くって卵の殻を割ったみたいなの。男同士だとこんな近
くで他人同士並んでオシッコできちゃうんだ、不思議。
すぐ奥には半開きになった個室、覗いてみたらここは更
に悪臭。なんか酸っぱい匂いも混じってる。息がつまる
。暗くてよくわからないけどたぶん泥汚れが床と和式便
器の両側に黒々とついてる、ペーパーの切れ端や芯も落
ちてる。
足を踏み入れるのも怖い。
けど、私って逞しい男たちの排便するような秘密の場所
へコソコソと入り込むような変態女だもの汚されて当然
、という思いに押されこわごわ中へ入りドアも閉めまし
た。立ちすくむ。
オエッてなる目に沁みるようなすごくイヤな匂い。
でも私はここで生理ショーツを替える、その目的でここ
へ入り込んだ変態女だもの。男の人専用な場所でおなじ
ように便器をまたぎ同じ格好して、だけど女独特な行為
をする。
呼吸も浅く涙が滲んできたけどナプキンを外しクリに指
先を這わして動かしたけど身体は反応してるのに意識は
痺れたように静かで、ただ息苦しくって鼓動がドッキン
ドッキンと頭に響いてる。経血が垂れて便器を汚してる
。
諦めて新しいナプキンをつけ拭いたペーパーと経血を流
そうとしたけどペダル式のを踏んでも水が出ない、どう
しよう。もう一度便器にまたがりオシッコで流そうとし
たけどあまり出なくってペーパーが途中で蓋に挟まり赤
い経血のあとも残ってる。ごめんなさい。
個室を出て閉めるときふと並んだ小便器が見えました。
そういや私、立ちオシッコをまだしてなかった。けれど
もう出そうにないので。そのとき衝動が襲ってきました
舐めるってできない？できないよこんな臭い便器だもの
出来ないよ。そう思っているのにふらふらと小便器の前
にひざまずくように顔を近づけました。
洗浄液か消毒液みたいな匂い、と卑猥なオシッコの匂い
。混ぜこぜだけど手前の方は飛沫したあるいはおチンチ
ンから直接垂れたオシッコだけの汚れなはず。
私って変態だもの変態さんなんだもの、さっきから臭く
ってイヤなのにたまらないのにそっと唇を付けてしまい
ました。間から少し舌を延ばす。便器の冷たい感触、苦
いような味なんてしてないような。身体の芯が痺れその
まま汚い床へ座り込んでいました。