アラフォーに差し掛かり、自信を失いかけている自分を、美人だ、綺麗だ、好きだと言ってくれる弟。
時に周囲から褒められることもあるが、10代や20代の頃と比べると、明らかに劣化していることは自分が一番承知している。
年齢を重ねるごとに、鏡を見る目的も変わっていった。自分の美貌に満足するためではなく、アラ探しのために鏡を見た。
旦那とはすでにセックスレス。不倫相手はいるが、所詮は身体の付き合い。
たとえ好きだと言われても、セックスを期待する一時的な優しさにしか感じられない。
でも弟は違う。自分が高校生の頃から常に見ていてくれた。肉欲がうずまきながらも一点のクモリが無い目。
正直言うと思春期の頃はその目が苦手だった。
自分が大学生になり引っ越しをする前の1週間、そして結婚式までの半年間、その目の光は一層鋭くなり、いつか犯されるのではないかと本気で恐怖を感じたことだってあった。
結婚後は会う機会がめっきり減ったものの、家族で会うイベント事があれば、変わらない目で自分を追っていた。
いつしか、その目で見つめられることが満更でもなくなってきた。若い頃の自分に戻れるからだ。
あの夜、居酒屋で飲んでいたときは、これまでで一番鋭い目をしていた。
だから近親相姦願望を告白されたとき、とうとうこの日が来たんだな。と、そこまで驚くこともなく、受け入れることができた。
そしていま、手を伸ばせば届く距離から、まったく同じ目で自分を見ている。
大切な人が見知らぬ男に犯されているというのに同じ目で。
今はその目で見ないで!姉は心の底でそう叫びます。
ここでイカされることで、あの目を失いそうで怖かった。そうすればきっと深く後悔するだろう。
しかしそう思うほどに、子宮の疼きが増していくのでした。
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