マンネリから、もし妻が他の男に抱かれたら!等と妄想をするようになり、その思いは日増しに高まって行った。
後先を考えずに、私は居酒屋でアルバイトをする顔見知りの青年を妻に引き合わせた。
何度か、わが家にも招き夕飯を一緒に取り、何も知らない妻は、好青年と彼の事を気に入り、母親の気分で連絡を取り合うようになる。
メールや電話での会話は、出来るだけ詳細に彼から連絡が入る。
彼は徹底して妻に甘えるように頻繁にメールを送ったみたいで、二ヶ月が過ぎた頃に妻が彼のアパートの掃除に行った。
彼の報告に依れば、部屋の雑然さに妻は少し呆れ、綺麗に片付けたそうな、ついでに脱ぎ捨てたままの下着も洗濯をしてくれたとの事。
そんな様子を写メで送って貰った、照れ笑いを浮かべながら掃除、洗濯をする妻、それから一ヶ月もするとメールの内容が変わり始め、戸惑う妻のメールが転送されてくる。
彼が妻を誘惑し始めたのが解る、次第に心を許し始める妻、メールの内容は更に過激になって行き、妻も応じるようにメールを返して行く。
妻が自分撮りしたのだろう、下着姿で鏡の前に立つ画像、彼から送られた画像に興奮気味に答える妻のメール。「近い内に貴方のアパートに行きます」
その内容を読んで、いよいよ妻が彼に抱かれる決心をした事に、私は言い様のない嫉妬心と多少の後悔感を覚えた。
しかし後には退けずに私は朝夕に妻の様子を探る、妻の振る舞いは以前と変わる事なく家事をこなして行く、ただ!以前は自ら彼の話をしたのに、今は妻から触れる事はなく、私が聞いても
「最近は、あまり連絡はしてないから、でも元気みたいよ」
と素っ気ない答え。
ある日の朝、会社に向かう途中に彼から
「今日、奥さんがアパートに来ます」
とのメールが入る。
私の鼓動は一気に早まり、ある種の興奮を覚えた。
多分、今頃は彼の為に念入りに肉体を洗い、彼に剥ぎ取られるべき下着を選んで居るのだろうと考えると、会社に着いても仕事が手に付かない。
それからの連絡が途絶え色んな思いに耽っていた、昼前に彼から、ちょっと前に妻が来たとのメールが入った。私は、すかさず妻の様子を聞いた。
暫くの間をおきメールに画像が添付されている、私は机の下で動揺しながらも画像を開く、着衣は着けたままでベッドの端に座り片手で髪を掬う仕草の妻、スカートの裾も多少、捲れあがっている。
「奥さんとキスを交わした所です」
短文で書き込みがある。
お昼を回った時に