新しいダンス動画をアップしたことで、フォロワーたちから反応が返ってきて、友人たちと笑いながらそのコメントを読む。カワイイと褒めてくれると、嬉しい。
さっきまではそわそわとスマホの通知が鳴ることを気にしていたけれど、いつもの生活に戻ったことで幾分か軽減された。昨日のはあくまで一時のこと。自分が変ではないことが分かっただけでも大きな収穫、と気持ちを切り替えられた頃、また一つ通知が鳴った。
友人と会話しながら流れ作業でスマホを開く。SNSアプリからのDM通知は見慣れたものだったけど、相手が「宗くん」だとわかり思わず手が止まってしまう。
友人に心配され、顔を上げる。
「ううん、大丈夫。中学からの友達がDMくれてさ、久し振りだったからびっくりしちゃって。ちょっとトイレ行ってくるね。」
中学の友人からだなんて嘘をついて、友人の輪を離れて教室を出る。そのまま宣言通りトイレの個室に入り、腰を下ろした。
『宗くん、こんにちは。
昨日はたくさん考えちゃいました。
本当の私って、皆は彼氏とか旦那さんに言えてる…のかな。』
メッセージがきて、そんなに間を空けずに返信するなんて、待っていたと思われるだろうか。でも、また話ができるなら。
そんな自分のことも「宗くん」ならきっと受け入れてくれる、そう信じてしまうほどに傾倒してしまっていた。
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