−−−永瀬家−−−
莉奈父の呑もうじゃないかが合図のように莉奈母が立ち上がりその後に続く莉奈。
キッチンからは莉奈母がおつまみを持っていくよう言われている声が漏れ聞こえる。
莉奈父「妻は莉奈のために料理を頑張って人に教えるまでになったんだ。
…莉奈は子どもの頃、食が細くてね、その度に手を変え品を変えとしていたからかレパートリーも広くてね。
今日のメインは莉奈の好きな和風グラタンなんだ、牛乳を使わず豆腐を使っていて…、これにするか。」
そう言いながらウイスキーのシェルフの隣の引き戸の燻されて茶色くなっている竹の棚の四合瓶の日本酒をいくつか掴みテーブルの上に置く莉奈父。
ラインナップは流石といったところだろうか、愛娘の彼氏になり得る宙斗を試すような物。
久〇〇〇寿、〇自慢特別純米、そして信〇亀〇。
莉奈の手で運ばれてきたのは豆腐とアボガドのサラダと白身魚の昆布締め、鮪中トロのお刺身で。
「先にこちらをと母が…。」
莉奈父「この中でどれがいいかな?(これから長い付き合いになり得る人物、どれを選ぶかお手並み拝見と行こうか。)」
莉奈父に問われているとき莉奈母がお酒を注ぐグラスがいくつかのグラスを薄口のグラス、ビロードのぐい呑み、少し大振りのワイングラスを運んできた。
莉奈父「宙斗くんはどれが呑みたいかな?」
莉奈母「岡田さんが選んだら一度グラス下げますね。」
「母も私もあまりお酒飲めないので父のお相手お願いします。」
莉奈母の宙斗の呼び方が宙斗さんから岡田さんに変わっている。
海斗を完全に除外し〝岡田〟は宙斗だけとしたと言う判断なのだろうか?それとも…?
莉奈母「莉奈ちゃん、食前酒として私たちも少し飲みましょうか?」
「う〜ん〜、そうだね、少しなら…。」
−−−海斗マンション−−−
スマホを確認すると莉奈に関する情報が宙斗の手で全て消されてるのを再度確認すると肩を落とし…、が何かを思い立ったかのようにメッセージを作り送る。
が相手からは今は忙しい。と断りのメッセージが入る。
「今までだったら話聞いてくれてたのにどうしたんだ、井ノ原さん?」
−−−井ノ原家−−−
井ノ原「岡田からメッセージだよ…、何の用だよ。」
画面を朝香に見せながら。
井ノ原「朝香にまた永瀬さんの連絡先聞いてほしいって、呆れてものも言えないよ、朝香に悪態ついておいてよく頼めるよな。」
朝香「逆にその根性尊敬するわ、アナタは真似しちゃ駄目よ?」
井ノ原「するわけないだろ?そもそも俺は浮気する奴は許せない!
今までは同期の中でも仲いい位置に居たがこれからは少しずつ距離を置くよ。」
朝香「それがいいわ。」
−−−地方工場の事務員、紗栄−−−
紗栄「ふふふっ、岡田さんに連絡して〜、そろそろこのオッパイを恋しがってるころだろうから〜。」
ほくそ笑み何かを企ててる紗栄。
紗栄「基礎体温よ~し、ピルの止めて女の子の日来たし〜
これで……。」
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