ショットバー”rifugio segreto(リフージョ セグレート)”前に着き、
初見では少し分かりにくい場所に設置してあるボタンを宙斗が押すと、
確認のためか一瞬小窓が開き直ぐに閉じられて、続いてドアが開けられ、
室内の招き入れられると同時に、オーナーらしき人物の
「いらっしゃいませ、岡田様。」の声。
その室内はこじんまりとして、L型のカウンターに10脚ほどの背の高い
スツールと壁際には2組のテーブルと同様のスツール。
落ち着いたジャズが低音量で流れる、間接照明に浮かび上がるその店内には
2組ほどの先客が。
カウンターの奥、バーテンダーの背後の壁には棚が設えられ数多の酒瓶が
置かれている。
「こんばんは、〇〇さん。」
そう言いながらL型カウンターの短い側の壁際に、【莉奈ちゃん、どうぞ】
という感じで、莉奈を座らせるとその隣に腰掛ける宙斗。
「岡田様、いらっしゃいませ。」と前に来るバーテンダー。
バーテンダーに向け「〇崎のストレートダブルとサクレ、クラッカーと
チーズ盛り合わせに…」
今度は莉奈に向けて
「莉奈ちゃんは何にする?好みを言えばそれに合わせてカクテル作ってくれるし、ソフトドリンクも各種あるし。ね、〇〇さん。」
最後はバーテンダーに向けての言葉。
「岡田様……」
困ったなという感じで笑みを浮かべて返事を返すバーテンダー。
一度棚の前に戻ると、グラスにウイスキーを注ぎ宙斗の前にコースターと共に置く
宙斗はその間にスマホを操作し、スーツの内ポケットからイヤホンを取り出すと
自分の耳に差し込み何やら確認を。
莉奈が頼んだ飲み物をバーテンダーが莉奈の前に置き、二人の間にサクレ、
クラッカーとチーズ盛り合わせを置くと棚の前に戻るバーテンダー。
誰かからオーダーが入ったのであろう、バーテンダーはシェーカーに材料を入れて
振り始める。
シャカシャカ……リズムのいい音が静かな店内に、BGMのように響き始める。
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