二人でおお揃いのキャラクターの耳か、なるほど、これなら、人が多くても見失わない。
大体の行動はわかってるつもりだ。
余りに、ローターが動くようなら、天音は捨ててしまうだろう。
でも、それは出来るだけ後のほうが都合がいい。
出来るなら、ホテルに行く前に、それだけ天音の身体の中に入っているのなら天音の身体も潤っているはず。
その期待もあって、祐一とホテルに行くのだ。
それが、思ったよりも良くなかったら、どうだろう?
今回は、お泊まりじゃない。
ホテルなら、休憩で2時間か、3時間位か。
気持ちは高ぶっていたのに、身体が不完全燃焼で、身体の奥で炎がついたままだ。
だから、出来るだけ、天音の身体に中にある時間を長くしておきたかったが、これは天音次第か、如何ともしがたい。
まあ、お手並み拝見、想像しただけでも、楽しくなる。
一日中、付けまわす必要はない。
天音は、夜には帰ってくる。
その時の天音が、どんな言い訳をして俺にすり寄ってくるのか、楽しみだった。
二人がジェットコースターの列に並んでいた。
これは好都合だ。
絶叫と、ジェットコースターの轟音で、ローターのスイッチが入っても、おかしくない。
二人は身体を寄せ合いながら、お互いの飲み物を交換して飲んだりしている。
そろそろ、順番だからと飲み物のごみを祐一が近くのごみ箱に捨てた。
白Tだから、染みがついちゃうし、第一、飲み物を持ったまま乗れないよと話してる。
耳も飛びそうだからと二人して外す。
二人は一番前の席に座り、動き出すのを待った。
祐一はほんとに苦手だと天音に言うと、天音は大丈夫だよと肩を叩く、大げさなんだから、と微笑む。
ガタンッと大きな音がしてゆっくりと箱形のジェットコースターが動き出した。
一番前って、一番怖いんじゃない?祐一は目開けていられない。
ゆっくりゆっくり上り坂を、ギアの音と共に昇っていく。
やがて頂上に。
山の頂のようなところから一気に下り始める。
ゴォーー、という音と共に、天音の中でも振動が始まる。
乗客がキャー、とかギャーと騒いでるとき、天音だけは鼻に抜けるような声が漏れる。
ジェットコースターの滑る音、乗客の歓声にかき消されるが、天音の身体は別なものによって振動し続けていた。
誰にも、気づかれる心配がない事だけが唯一の救いだった。
ジェットコースターを下りたら、捨ててやると天音は強く思った。
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