リズベットだけは獣人たちとは違いダーウェルの執務室へと通された。
置かれたソファーに腰を下ろし待つ事数十分、執務室にダーウェルが顔を出した。
「お待たせしましたな…リズベット殿…」
事態を一刻も早く何とかしたいと焦るリズベットは、ダーウェルが姿を見せるとすぐさま口を開く…
「これは、どういうことてすか!?アルに逮捕状が出ているということは分かりましたが、他の使用人たちは関係がないこと…事情を聞きたいなら私だけてよかったのではないですか?」
日頃、穏やかなリズベットもこの時だけは怒気を露わににしてダーウェルに詰め寄った。自分の置かれている状況をまだ理解してはいなかったのだ。
「まぁまぁ少し落ち着いてください…彼らにも話を聞くだけてすから…それで…リズベット殿はアルという獣人が解放戦線のメンバーだとご存知だったのでしょうか?」
ダーウェルの質問に一瞬言葉を詰まらせるリズベットだったが、すぐに「知らなかった」と告げた。
リズベットにしてみれび、アルがあのナイフを所持していたことを知ってはいたが、解放戦線のメンバーだったかを確認したわけでもなく、嘘はついていない…
「そうですか…そらでも解放戦線のメンバーしか持っていないナイフを貴女の側近のシオンがここに持ち込んだというこたは、ナイフの存在自体はご存知だったのでしょう?私個人としては、貴女の言葉を信じたいのですが…立場上、うやむやにするわけにもいかない訳ですよ…てすから正直にお答えください…貴女はアルが解放戦線のメンバーだと知りながら彼を匿ったのですか?」
何をどう聞かれようがリズベットは「違う」「知らない」と答えるしかなく、ダーウェルもそのことは十分に分かった上での質問だった。
「う~ん…そこまで強情に口を閉ざされては、少し厳しく尋問する必要がありますな…」
ダーウェルは、ため息をついて困った顔をして見せ、部屋の外に声をかけた。
「この者を尋問室へ連行しろ!尋問は私自らが行う!」
リズベットは2人の団員に両腕を掴まれダーウェルの執務室から地下の部屋へと連れていかれた。
リズベットが連行された尋問室は、他の獣人たちとはまるで別のもので、尋問室というより拷問部屋と呼んだほうがいいと思われる部屋だった。
レンガの壁にはムチや木刀などがかけられ、大きな棚には、何に使うなか理解に苦しむノコギリやペンチ…大きな注射器のようなものや男根を模したディルドまであり、天井から手枷のついた鎖が垂れ下がっていた。
「な、なんなんのですか?この部屋は?」
嫌な胸騒ぎに慌てるリズベットをよそにリズベットを連行してきた2人の団員は手早くリズベットの両手を天井から垂れ下がる鎖の先の手枷を嵌め、リズベットがつま先立ちになるまで引き上げ、不安を露わにするリズベットにニヤニヤとした笑みを向け2人の団員は部屋をあとにした…
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