2025/10/02 16:55:58
(YzGca3LM)
「僕も寂しかったよ優愛。公立の小中学校か。何事も横並びが大事、少し目立つことをするとすぐに、頭押さえられて……退屈で退屈で……あれが一般感覚っていうなら、そんなものない方がいいと思ったね。」
僕(前田慶次)は私立学園の制服である決して煌びやかではないが、見る人が見ればわかる最上級の生地を最上級の仕立てで仕立て上げられた、制服(ブレザー?)を身に纏い、これも同様の制服を着てソファの隣に座っている一条優愛の問いに答える。
「高校からは、優愛、君と一緒の学校に通えることになって、嬉しいよ。
告白か…何人かからされたけど、どうしても優愛と比べると皆ガキでさ…
そういえば、卒業式の時に学生服のボタン下さいとか言われて、あげちゃったけどまずかったかな。そういう優愛はどうなの?この伝統学園だと、告白した告白されたなんてことも無いか。」
優愛の手を自らの太腿の上で押さえながら話す僕
僕は前田財閥の御曹司。とはいっても次男なので財閥をつぐのは兄の慶一。
次男の僕は財閥を少しでも大きくするための政略結婚の駒。
今後の教育関連参入の足掛かりとして、一条家の令嬢である優愛の婿として、幼いころから将来は一条家に入るのだと教えられてきた。
「優愛、それに慶次くんもそろそろ講堂に行きなさい。式開始時間に遅れるよ。」
と、学園長の一条△△が二人に声をかける。
秘書の桜井智がその言葉を受けて
「優愛お嬢様、慶次お坊ちゃま、そろそろ参りましょう、この爺がお供いたします。」
「では行ってまいります。行こうか優愛。」
桜井智の後ろに付いて歩き始める二人
「父さんと母さんももう席に着いてるのかな?そう言えば爺。和也お兄ちゃんさ、先生になったんだって?」
「ええ、そうでございます。〇〇市の高校で教師をしておりましたが、今年度から本学園に赴任することとなってございます。」
「そうかぁ、和也兄ちゃんに久しぶりに会えるのか。元気かなぁ」
「あれは、慶次お坊ちゃまが本学園に入園することに決まって、爺めが急遽呼び寄せてございます。どうか以前にも増してよしなに。」