〜初めての調教〜待ち焦がれた日がやってきた。大学の講義は休み。起きてガラケーの日付を確認した時から、身体の疼きが止まらない。何を着よう。身体のラインは出したい。けど下品になり過ぎないようにしたい。それなら白のノースリーブサマーニットか。スカートはどうしよう。ミニ丈、膝上丈……。膝上丈が無難かな。それだと黒しかないや。髪色も黒だから少し地味になっちゃうな。色々と迷ったが今日されるかもしれない事を考えて白のノースリーブサマーニットに、黒い膝上丈のフレアスカートにした。下着は白。何故かは分からないがTバックはダメとのことだったのでショーツにした。準備したものは他にもある。高校の部活(体操競技部)のユニフォームだ。あの人に持ってくるように言われ、実家からこっそり持ってきていた。準備を終えると家を出た。電車を乗り継いで待ち合わせ場所まで向かう。時間には遅れていないのに、不思議と足は早くなった。慣れないヒールがカツカツと音を鳴らす。その音が私の心音と重なって気持ちが昂る。待ち合わせ場所のバスロータリーに着いた。「赤いレクサスが目印だよ。着いたらハザードを四回焚くね」とメールにあったので探してみる。レクサスがどんな車かは分からないけど、赤い車は見当たらない。まだ、来ていないみたいだ。バッグからガラケーを取り出して「到着しました」とメールを送る。そして待つ。待っている間はやけに日差しが強く感じた。ひっきりなしに来るバスや他の音も耳に響く。そうこうしながら待っていると、視界に赤い車が現れ停車した。ハザードが四回点滅して消えた。あの人の車だ。私が足早に近づくと車内から人が出てきた。やや禿げた頭に黒いサングラス、メタボ体型と自虐していた身体にはハイビスカスのアロハシャツと白い七部丈のパンツが着用されている。本物のあの人だ。そう思うと下腹部がきゅーっと締まる感じがした。「ゆーなさん?」動画でたくさん聞いてきた低い声が尋ねてきた。「はい」短く返事をした。「会えて嬉しいよ。お、ヒール履いてきてくれたんだ」ヒールはブログで好きと書いてあったので、履いてきていた。気づいてもらえたことで私の緊張がほぐれる。「じゃあおいで」あの人は手招きで私を車中に迎え入れてくれた。これから向かうのは近くにあるショッピングモールだ。そこで買い物と食事し、その後あの人の別宅に行くことになっている。到着までの間は談笑して過ごした。途中で呼び方がゆーなちゃんに変わったことが堪らなく嬉しかった。ショッピングモールの地下駐車場に着いた。あの人が車を停めて 車のエンジンを切った時だった。「今日はどんな下着をつけてきたの?」あの人がサングラスを外して聞いてきた。薄暗い車内で私をまっすぐ見つめる目は、嗜虐的に爛々と輝いている。「黒のブラとショーツです」照れ笑いをしながら答えた。「見せてごらん、まずはブラから」あの人が優しい口調で言った。辺りを見回す。誰もいない。今なら……。私は恐る恐るノースリーブサマーニットの裾を捲り上げた。「偉いね、じゃあ次はショーツだ。ニットの裾は口で抑えるんだよ」あの人に言われるがままにする。フレアスカートを捲ると肢体に生暖かい空気がまとわりつく。「ほら足も開かないと」
...省略されました。