小学5年〜6年にかけて
男女2×2で交換日記をしていた
オレの友達のケンジとジュンコとショウコだ
女子同士で交換日記をしていたのは知っていたが、そんな面倒くさい事に興味は無かったが提案されたノリでやる事になった
ジュンコは明朗快活、ショウコはおっとりした性格で、4人のリーダー的存在はジュンコだ
恐らく、男女混合交換日記の発案はジュンコだと直感していた
交換日記の内容は他愛無い事で、身の回りで起こった事や感じた事を綴る感じで、女子は文章力に長けていて徒然と書き流す
ケンジは俺よりガサツで機転も効かないので「特に何もなかった」で済ませても平気な奴だった
俺は自分の事を書くのは照れ臭かったので、「30個の質問」とか「10問クイズ」など、女子の書きネタになりそうな投げかけを多用してしのいでいた
ジュンコは教室でも俺に話しかける事が増え、内心「日記に書けばいいやろ」と思うくらいグイグイきていた
休み時間、俺は一人廊下に出て窓の外の景色を見て近眼防止の眼のエクササイズ的な事をしていた
その時もジュンコはそおっと俺に近づいて背後に立っていたので、振り向いた時に何度も驚かされた
ある日、いつものように外の景色を見ていたら、太ももに固いものが当たるなぁと思って振り返るとジュンコがいて、太ももにジュンコの恥骨が押し当たっていた
変に騒ぐと良くないと察し、ジュンコも恥骨が当たっているのを気付いてない程にしてやり過ごした
ジュンコの恥骨押し当ては、その後も何度もあったが気付いてないフリで諌める感じだった
ただ、ジュンコが俺に気があるのは感じていた。他の女子と話をすると、割り込んで会話に加わったり、ツンケンした態度になったりと徐々にあからさまに不満気な空気をだした
5〜6年合同の課外活動で、担任が料理部担当になるのを知って、料理部に希望を出すとジュンコも料理部に入ったりしてきた
俺は奥手だったので、振り返ると恋愛感情について、とても疎かったと分かるが、当時の自分はジュンコの気持ちを汲んではなかった
おそらくジュンコの気持ちが抑えきれなかったんだろう、「一緒に勉強しよう」と言い出しジュンコの家に招かれた
4人でと思っていたが、誘われたのは俺一人で二人っきりの空間で勉強するシチュエーション(ジュンコの両親は共働き)でジュンコは一人っ子なので、広い一軒家にノコノコと上がり込んだ
ジュンコは学校では長い髪をツインテールにしたり、編み込んだりしていたが
その日はロングヘヤーに軽くウェーブがかかり大人っぽい印象だった
リビングのテーブルに並んで宿題を片付けて一息つくと、ショートケーキと紅茶を運んできて嬉しそうに話し出した
ジュンコの調子に合わせて合いの手を入れたり、質問したりしていたら急にジュンコは黙って俯いた
「ジュンコ?どうした??どっか痛いんか?」
「ううん」
俯いた顔を下から覗き込むと
「ゲームか何かで遊ぶ?」
「いいよー、何する?」
「恋人ごっこ とかぁ」
「なにソレ? 笑笑」
小学6年でごっこ遊びとか幼稚で吹き出してしまったが、やった事無いのは間違い無かった
「じゃあ、やってみるか!どうすれば良い」
「◯◯くん(俺)とワタシが恋人と言う設定で…」
「分かった、分かった」
と言うとジュンコの表情がパッと明るくなり、ピタッと横に座り直した
「あのさ、どうすれば良いか分からんけど?」
「恋人同士がしそうな事をすれば良いんよ」
俺はジュンコの手を握ると、ジュンコは恋人繋ぎに握り直し、頭を俺の肩に乗せて体重を預けた
その場の空気が変わり、二人とも無言の状態が続く・・・ジュンコの顔が近づいてきて自然と唇を重ねた
▶︎ 続く