その後の事はどうなったのか… 4月になりキャバ嬢という夜の世界を選んだ なな は『出勤しはじめました、遊びに来てください』というメールを送ってきた。
俺『中々行けないよ』そっけない返事をしてしまった。本当は会いたい、だけど変身してしまった なな を見るのが怖い。自分の中では(ななは、ななのままでいてほしい)生きる世界が違ってしまい。もう手の届かないところに行ってしまったようで… 苦しい 会いたい
数日後、『近々会えませんか?』ななからのメール。(会うな、会えば後で辛くなる。ただでさえ張り裂けそうなのに)自分に話し掛ける。
結局、ホテルの一室でいつものように会ってしまった。「これ見てくださいよ!」携帯で撮ったキャバ嬢のなな もう会ってはいけなかったんだ。 生き生きとした なな にまた改めて惹かれてしまう。「このまま泊まりにしませんか?」(帰りたくないらしい)しかし…
ななの張りのある身体を愛撫しながら (帰らないと、これ以上長く会っていれば… どうなるか)
「ご飯食べて帰ろう」「どこで食べる?」なな「ジョナサン!」深夜のファミリーレストランで食事をし、
俺「雨だから近くまで送って行くよ」
なな「ありがとう!」
自宅近くまで送り…別れた
その時は、いつものようにいられたが、日に日に なな への想いは募り、1日中頭のなかは なな の事ばかり。こんな気持ちは若い頃以来だ。以前にも増して苦しい…
キャバ嬢になって、明らかに変わっている。あまり笑うことの無かった なな しっかりと捕まえていたい。だが、平凡では生きられない、自由が無ければ死んでしまう。そんな なな 悦楽と闇が背中合わせの街 夜の歌舞伎町 ここでしか生きられない女。生まれ変わったみたいに明るくこう言った「私の第二の人生です」と。
その後の事は解らない。
何の連絡も来ない。未練がましくアドレスはそのままだ。送っても返事は来ない。それでも変えない。男という生きものは何て弱いのだろう?
台風のように俺の心に傷だけを残して去っていった。今夜も夜の歌舞伎町に蝶が舞うのだろう。