2026/10/10 16:32:56
(zmaMceNY)
次の目的地にしていたところは、実際に訪ねてみると思ったよりもレジャー施設っぽい温泉でした。
水着を着用したうえでの混浴のお風呂です。
ネットで下調べした感じでは悪くなさそうだったので来てみたのですが・・・
はっきり言って大失敗でした。
カップルや友達グループでわいわい遊びに来るにはいいのかもしれませんが、ただのプールにいるような気分になってしまうお風呂です。
温泉好きがのんびり入浴を楽しむという感じの場所ではありませんでした。
お湯自体も本当に温泉なのかなと思ってしまうレベルです。
(失敗した)
(時間をロスした)
飛行機とレンタカーを使って、わざわざ遠方まで旅行に来ているのです。
時間がもったいなくてなりません。
すぐにお湯から出ていました。
やたらとだだっ広い敷地を歩いていって、まるでスポーツクラブの更衣室を思わせるような脱衣場に戻ります。
着けていたビキニの水着を外して、肌の保湿ケアをする私・・・
さっきの某〇〇での興奮が余韻となって胸にうずいていました。
ぜんぜん人のいない脱衣場を、全裸のままでなんとなく出入口のほうへ歩いてみます。
(どきどきどき)
出入口はちゃんとクランク状に角度がついていて、外からは中が見えないようになっていました。
別に何かを期待していたわけではありません。
数年ぶりに味わったさっきの恥ずかしいシーンを思い出していただけです。
自分のロッカーに戻って服を着ました。
荷物を持ちます。
早々に建物を出ていました。
今日最後の目的地にしていた3つ目の温泉を目指して出発します。
(ちょっと遠そうだけど)
でも、次のところはけっこう楽しみにしていた温泉でした。
大自然を感じることのできそうな『野湯』だったからです。
(野湯は本当に久しぶりだなあ)
(何年ぶりだろ)
1時間半ぐらいドライブして、ようやく到着しました。
ただの原っぱ同然の駐車場に車をとめます。
(やっと着いた)
この野湯も混浴でした。
ただし、ここも水着を着用していいことになっている温泉です。
そういった意味では、女ひとりでも過度に緊張しなくてすむ訪問先でした。
トートバッグに荷物を準備します。
起伏のある荒れ野のような場所をけっこう歩いていきました。
爽やかに日差しが照らしています。
ここしばらく続いていた長雨の日々が嘘のように思える素晴らしい秋晴れでした。
一生懸命歩いているうちに暑くなってきます。
途中でアウターを脱いでTシャツ姿になりましたが、それでじゅうぶんなぐらいの良い天気でした。
やがて前方にそれらしいと思われる場所が見えてきます。
(あそこか・・・)
少し緊張していました。
さっきの駐車スペースには他の車も1台とまっていましたから、すでに先客がいる可能性が大です。
(どきどきどき)
男性がひとりお湯にいました。
50歳ぐらいに見える人です。
でもそのことよりも、ほとんど整備されていない温泉なことにちょっと戸惑っていました。
本来、野湯とはそういうものですが・・・
水着入浴『可』とうたわれていたので、ある程度は管理されている温泉だと思い込んでいたのです。
(どきどきどき)
そこそこの広さの湯船が地面に埋め込まれていました。
でも、水着になろうにも着替える場所は特に設けられていません。
いちおう、ひさしと柱だけの小さな東屋のようなところが湯船のすぐ横にあるけれど・・・
そこはただ荷物を置くための場所という感じでした。
壁にあたる部分がないので、周囲からもまる見えです。
(あーまじか)
(これはきつい)
湯船の男性が、
「どうもー、こんにちはー」
にこにこ挨拶してくれます。
正直、動揺していました。
私としては、会釈を返すのがやっとです。
(えー、なんかやだ)
(入れない)
もっと若いときなら頑張れたかもしれませんが・・・
このシチュエーションで混浴する度胸は、今の私にはもうありませんでした。
みるみるうちに気持ちが萎えて、入浴する覚悟が鈍ってきます。
(ここはパスして)
(もう宿に向かおうか)
私は41歳です。
でも、外見の容姿だけだったら30代前半に見えているという自負がありました。
自画自賛と批判されるかもしれませんが・・・
けっこう美人の部類に入るほうだと思います。
おじさんが私のほうをみつめながら露骨に鼻の下を伸ばしていました。
そういうあからさまな視線も大きなプレッシャーとなって、ますます私に入湯を躊躇わせます。
「いいお湯ですよー」
おじさんが、お湯の中からにこにこ声をかけてきていました。
(せっかく来たんだから)
(入っていこう)
わざわざここまで来たのです。
なにしろ、さっきの温泉が大ハズレだったというのもありました。
このまま1日目を終えるのは、温泉めぐりの旅としてさすがにちょっとしゃくです。
(だいじょうぶ、悪い人じゃない)
(心配ない)
東屋の台のようなところに、トートバッグを置きました。
中からビキニの上下を出します。
Tシャツを脱いで、下着のブラ姿になりました。
湯船のほうに背を向けて、胸がおじさんに見えないようにします。
素早くブラを外してビキニの上をつけました。
(どきどきどき)
表向きは平然を装ってみせています。
でも、ものすごく緊張して心臓が破裂しそうでした。
なんら問題のないあたりまえの流れとはいえ、なにしろ男性の前で下着を外して着替えているのです。
(どきどきどき)
続けてスニーカーとソックスを脱ぎました。
ジーンズを下ろします。
今度は下着のパンツがまる出しでした。
その私の姿を、おじさんがあっちからじっと見ています。
トートバッグからスポーツタオルを取り出して、スカートのように腰に巻きました。
太もものあいだに手を突っ込んで、中のパンツを下ろす私・・・
バスタオルとはちがって、さほど大きくないスポーツタオルです。
腰に低めに巻いて、それで丈がぎりぎりでした。
巻いたタオルの中が見えないように細心の注意を払いながら水着のビキニパンツをはきます。
(どきどきどき)
そしてタオルを外しました。
軽くたたんで、トートバッグの上に置きます。
おじさんの視線を浴びていました。
上下ビキニの水着姿になった私の、細身のプロポーションをじろじろ見ているのがわかります。
(嫌あー)
(あんまり見ないで)
ここで引け目を感じたら、それこそ気後れしてしまいそうでした。
水着着用可の温泉で水着姿になっただけのことですから、私は何も悪いことをしているわけではありません。
(なんかやばい・・・)
(異様に緊張する)
そのまま平然とした態度を装い続けていました。
簡単にかけ湯をしてから、
「ざぼっ」
湯船に入ります。
すぐさま傍らまで近寄って来るおじさん・・・
「どちらからいらしたんですかー」
(あー、この人)
(なんか面倒くさそう)
その直感が的中していました。
ひとりぼっちで現れた私にお誘いをかけたい気持ちでまんまんなのがわかります。
「すっごくおキレイですね」
「おひとりなんですかー?」
(うざ・・・)
(ほっといてよ)
私は、旅先の出会いみたいなそんなことはまったく望んでいませんでした。
ただのんびりと、静かに野天の温泉を楽しみたかっただけです。
そのために来た旅行でした。
「旦那さんとかいっしょじゃないんですか?」
(近いってば)
(そんなにすり寄ってこないで)
「なあんだ、おひとりですかー、僕もですー」
最初のうちこそ、しかたなく頷いたり愛想笑いをしてあげていた私です。
でも、途中からすぐにうんざりしていました。
思い出すだけでイライラしてしまうので会話の内容は省きますけど・・・
私の傍らから離れることなく、次から次へと質問攻めにしてきます。
「もしかして独身?・・・ほんとに?」
「あ、でも彼氏とかはいるんですよねー?」
私はろくに返事もせずにいました。
馴れ馴れしくしてこられるのをストレスに感じているってことを、そうやって態度で示してみせています。
(あなたからずっと目を逸らしてるでしょ)
(迷惑してるって察してよ)
下心がみえみえで、しつこいなんてものではありませんでした。
ぴったり横に居座ったまま、まずはなんとか私の話し相手になろうと必死になっている感じのおじさんです。
「温泉めぐり?」
「いいですよねー、そういうの」
せっかく来た野天風呂なのに、ぜんぜん楽しむことができませんでした。
それどころか、つきまとってくるこの人のせいでここの温泉そのもののことを嫌いになってしまいそうです。
「このあとはどちらに?」
「よかったらご一緒しませんか?」
(もう・・・最悪)
(いいかげんにしてよ)
来なければよかったと思いました。
イライラが募るにつれて、だんだん腹が立ってきます。
「ねえねえ」
「無視することないでしょう」
なんだかみじめでした。
私は普通の会社員です。
毎日まじめに仕事を頑張って、地道に生きている女でした。
そんな私の数少ない趣味の一つが温泉旅行なのです。
お給料もたいしたことありませんから、しょっちゅう来られるわけではありませんでした。
それなのに・・・
せっかくはるばる訪ねてきたのに、こんなおっさんにしつこく絡まれて・・・
旅気分が台無しです。
無言を貫きながらも少しずつ怒りの気持ちを抑えられなくなっていく自分を感じていました。
(なんなら)
(久々にやったろうかな)
どうしても、今日最初の某〇〇でのことを思い出してしまいます。
男の人の前で久々にああいう体験をしたことが、私の衝動的な感情を強烈に後押ししていました。
それこそ、いつぶりでしょう・・・
心の奥底に潜んでいたもうひとりの『私』が、これほどにまで自分を衝き動かしそうになっているのは。
べつにいいんじゃないの、
(こんな人)
どう思われようと関係ない・・・
(どうする?)
(このおっさんを利用してみる?)
読んでくださっている方には、性格の悪い嫌な女だなあと思われてしまうかもしれませんけど・・・
でもこれは体験談ですから、私はその時々の自分の心情も赤裸々に記していきます。
(ねえ、おじさん)
(私のこと美人だと思ってるでしょ)
(だからおじさん・・・)
(そんなに必死になってるんでしょ)
おしとやかな女のふりをしていました。
いえ、ふりなんてしなくても・・・
容姿だけなら、もともと清楚そのものに見える私です。
(できるんだろうか)
(昔みたいな自然体の演技が)
「いやあ、でも」
「ほんとにおきれいだなあ」
あまりのしつこさに困り果てている感じを出していました。
湯面に視線を落としたまま、
「いえ、そんな・・・私なんか・・・」
居心地悪そうにしてみせています。
(どきどきどき)
ああ、この感覚・・・
(やっぱり私、演じるの嫌いじゃないかも)
こんなおじさん、楽勝すぎる・・・
「ほんとに、晩ごはんでもいかかです?」
首を横に振りました。
生意気な感じにならないように気をつけながらも、
「そういうの困ります」
きちんと拒絶の意思表示をしてみせます。
(どきどきどき)
来てまだ10分も経っていないのに・・・
気まずくていやだという感じで、
「ざばっ」
湯船から出ていました。
帰り支度をしようと、そのまま東屋のひさしの下にいきます。
心の中で自虐の感情を煽り立てていました。
(あああ、私・・・)
(かわいそう・・・)
こんな男がいる前で・・・
もういちど着替えなければならないなんて・・・
(そんなのひどい)
(神様の意地悪・・・)
気まずそうに一瞬後ろを振り返ります。
東屋は湯船のすぐわきにありました。
後ろでお湯につかっているおじさんと私は、せいぜい5メートルぐらいしか離れていません。
やばい超見てる、
(どきどきどき)
緊張する・・・
平静を装っているふりをしていました。
私が演じているのは、おしとやかでどこまでも『ガードの堅い』女性です。
濡れたビキニをつけたままタオルで簡単にからだを拭いていました。
(どきどきどき)
ああ、やばい・・・
(だめだ)
ひざが震える・・・
隙のない女を装い続けます。
さっきと同じでした。
後ろ向きになっておじさんに胸が見えないように気をつけながらビキニの上を外します。
トップレスの背中を向けたまま、ささっとタオルでおっぱいを拭いてから手早く下着のブラをつけました。
(どきどきどき)
視線を気にしたように顏だけ一瞬振り向きます。
そして、下着のブラ姿を見られていることを過度に意識してしまったかのように恥ずかしそうな表情をつくってみせました。
かぶるように慌ててTシャツを着ます。
(どきどきどき)
信じられないぐらいの速さで心臓が鼓動していました。
ものすごい視線を浴びています。
この人は知らない、
(私が演技しているなんて)
のどがすぼまるような緊張に快感を覚えて、全身がぞくぞくしました。
ああ、だめ・・・本当にだめ・・・
下の着替えもさっきと同じです。
湯船のほうに背を向けたまま、スポーツタオルを腰に巻きました。
でも、今度はウエストの巻き位置を『さりげなく』高めにしています。
からだの横で結わえるように留めました。
(だめ・・・だめ・・・)
(お尻が出てる)
演技しながら胃がきゅうきゅうしています。
私が演じているこの『彼女』は気づいていませんでした。
巻いたタオルが斜め上がって、後ろ側が完全に寸足らずになってしまっていることを。
タオルを巻いてはいても、ビキニパンツのお尻がまる出しのままでした。
そうとは知らないふりをして、左右から手を差し込むような仕草でそのビキニパンツをつかみます。
するっと下までおろしました。
(ひいいいん)
男の人が一部始終を見ています。
後ろからの視線を強烈に意識していました。
あああ、私・・・
(男の人の前でお尻出してる)
早く・・・パンツ・・・
あの人にとって私は、どんなに誘っても自分になびくことのなかった『手の届かない女』です。
だからせめて心の中で喜ばせてやりました。
よかったねおじさん、
(こんなに美貌の女だよ)
本人は鉄壁ガードのつもりだけど、実際にはお尻がまる見えになっている彼女・・・
そのまま下着のパンツを手に取ります。
(こんなおやじの前で)
(やめてやめて)
はこうとしたとき、パンツに足先を引っ掛けてしまうふりをして・・・
一瞬よろめくように、
「・・っと」
地べたにびたんとパンツを踏みつけていました。
時間にすればほんの2~3秒のことにすぎません。
でも計算ずくの演技でした。
思わずからだを前屈みにして、パンツに足を通し直そうとしている彼女です。
(ああああん)
ただでさえスリムなお尻が左右に開き切っていました。
ひいいん、変態・・・
(見ないで)
見ないでえ・・・
ただしそれも短い時間です。
すぐにからだを起こしていました。
すべすべのお尻をまる出しにしてあげたまま腰をくねくねさせるようにしてパンツをはきます。
続けてジーンズもはきました。
ちゃんと腰までジーンズを引っ張り上げてから・・・
巻いていたタオルを、最後に外します。
(もうだめ・・・だめ・・・)
ほっとした顔をつくってみせていました。
彼女自身は、タオルでうまく隠して着替えることができたと思い込んでいます。
ジーンズのフロントボタンを留めながら後ろを振り向く私・・・
(どきどきどき)
じっとこっちを見ていたおじさんと視線が合いました。
にやにやしながら私をみつめています。
(ひいいん、やめて)
(恥ずかしい・・・)
かわいそうに、自分では何もわかっていない真面目な彼女でした。
じろじろとこっちを見ているおやじの失礼さに、
「・・・・・・」
少しむっとしてみせます。
(恥ずかしいよ・・・恥ずかしい)
(いまの私の顔を見ないで)
手早くソックスとスニーカーをはいて荷物を抱えていました。
その場を後にします。
(どきどきどき)
何事もなかったかのように歩いていきました。
本当は、ひざが両方ともがくがくです。
まさに逃げるような気持ちでした。
斜面の高低差で姿が見えなくなる場所まで来たところで、
(嫌っ、いやっ・・・)
小走りになっている自分がいます。
わきあがる屈辱感に涙をにじませながら車まで戻っていました。
すぐにエンジンをかけます。
(ばか・・・ばか・・・)
自己嫌悪でいっぱいになりながらも、極度の興奮状態のままこの日の宿泊地に向かう私でした。