2日目の早朝・・・朝食をとったあと、私はすぐにホテルを発っていました。それからここまでずっと、すでに7時間近いロングドライブです。(さすがに疲れた)もともと運転は嫌いなほうではありません。とはいえ、もうとっくに昼をまわっていました。おなかも空いてきています。(でも・・・)(もうすぐ着く)全身の血が沸き立つような高揚感がありました。車窓の外は、すっかり見覚えのある景色になっています。くねくねした山道を登っていくように国道を走らせながら、某キャンプ場の前を通過しました。昨夜泊ったホテルのお風呂で、生涯2度目・・・アンダーヘアをすべて剃り落としたのは誰にも内緒です。ある場所から、わきにそれるような道に車を乗り入れました。そのままショートカットするような感じで、どんどん山の中に入っていきます。未舗装路を経由して・・・(久しぶりだなあ)やがて、道路沿いに1軒、2軒・・・温泉宿が見えてきます。そのまま通過して、さらに道路を曲がったわきのところ・・・目立たない駐車場が現れました。車を入れて、いちばん奥のところに停めます。(やっと着いた・・・)(遠かった)森の歩道の入口が見えていました。あそこから歩いて進んでいった先には、渓流沿いの野天温泉があるのですが・・・今この駐車場に、私の車以外には何も停まっていません。現時点では、このままそこに行ったとしても誰もいない可能性が大でした。(食べよう)(おなかすいた)途中のコンビニで買っておいたサンドイッチとコーヒーでお腹を満たします。食べながら、(楽しかったな)昨日訪ねた温泉郷でのことを思い出していました。さすがの有名温泉郷・・・お湯も雰囲気も最高でした。そして、混浴も・・・(心臓止まるほど)(どきどきしちゃった)脳裏に記憶をよみがえらせるだけで、何度でも胸がどきどきしてきます。何よりも驚いたのは、居合わせた男性たちのほとんどが礼儀正しかったことでした。ある意味、ああいう場にはそれなりにマナーや不文律が存在するのでしょう。(ここの野天風呂とはぜんぜん違う)かつては何度となくこの地を訪ねて来ていた私でした。ここは、仮に名前を出したところでほとんど誰も知らないような超ローカル温泉です。(景色は最高だし)(お湯もいいけど・・・)自分的には、いい思い出も、すごく嫌な思い出もある場所でした。でも、けっきょく・・・またこうして、この地に来てしまっている『私』です。(のんびりお湯に入りながら)(誰かが来るのを待つことにするかな)トートバッグを持って、車から降りました。外に出てみると、信じられないぐらいに空気が新鮮です。(生き返る・・・気持ちいい・・・)森の香りと土の匂いがしました。両腕を天に突き上げて、(んんーーーっ)全身で伸びをします。「ふう」
...省略されました。
幾多のドラマのあった、あの場所に還って来たんですね。クライマックスはここからと思うとドキドキします。願わくば、今晩少しだけでも書いて下さったら嬉しいです。