GWの前半が4連休になったので、帰省してきました。もちろん、実家で家族とのんびりすごすのが目的なのですが・・・でも近頃では、帰省することにもうひとつの楽しみを見出してしまっている自分がいます。私には、他人には言えない自分だけの秘密があります。誰かに覗かれながら、人知れずに恥ずかしい感情に身を焦がす・・・その快感に包まれるときの興奮の味を知っているのです。私は、東京に住んでいます。でも東京は、どこでも人が多すぎて・・・なかなかそういうチャンスをみつけることができません。ずるいけど・・・リスクを冒す勇気はないのです。いつからか、そういうシチュエーションを探すことが実家に帰省するときの目的のひとつになりつつありました。実家に戻ったその翌日には、もう『その場所』に行くつもりでいました。ずっと心の中にあったのです。昨年の夏に訪れた渓流沿いの露天温泉・・・私はあのときの出来事をずっと忘れられずにいました。1月にも帰省したのですが、そのときは雪道を運転していく自信がなくて、行くのを諦めてしまったのです。ひととおり荷物を準備した私は、実家の車を借りて出発していました。まだ午前中の早い時間です。目的地は隣県ですし、遠いですからぐずぐずしていられません。春のうららかな陽射しの中、穏やかな気分で運転していました。天気も良くて、絶好の温泉日和です。ドライブ自体が楽しい感じでした。道も完璧に憶えています。いちどコンビニに寄ったぐらいで、休憩をはさむこともなく運転を続けていました。山道のカーブをくねくね走ります。あるキャンプ場の近くを通過しました。ようやく目的地が近づいてきます。国道の途中から、目立たないわき道へと入っていきました。車を走らせながら、懐かしさがよみがえってきます。この辺りは、私にとっていろいろと思い出深い場所でした。ハンドルを切って、目的地の温泉へと進んでいきます。舗装されていない山道を走らせていくと、古びた温泉旅館が見えてきます。1軒・・・2軒・・・いくつかの旅館の前を通りすぎて、道路わきの駐車場に車を入れました。(着いた。。。)荷物をまとめました。スポーツサンダルに履き替えます。(なつかしい)前回来たときから、まだ1年も経っていないのに・・・なんだか大昔のことのように感じます。GWだというのに、相変わらず人の気配のない鄙びた温泉地でした。トートバッグを持って車から降り立ちます。陽射しは暖かだけど、空気はまだ冷たい・・・そんな陽気でした。目指す公共(?)露天風呂へと続く歩道は、この駐車場の奥にあります。すでに誰かの白い車が1台停まっていました。それは、『たぶん先客がいる』ということを意味しています。頭の中でイメージを思い浮かべていました。私は、いわゆる変態さん(?)のように大っぴらに見せつけたいのではありません。むしろ、相手にそういう女だと思われるのは絶対に嫌でした。この顔・・・細身のこのスタイル・・・外見の容姿にだけは、多少なりとも自信のある私です。男の人にこっそりと覗かれる被害者のふりをして・・・人知れず、心の中で恥ずかしさを味わいたいのです。山の清々しい空気を思いっきり吸い込みました。そして大きく口から吐きます。緊張しそうになっている自分を奮い立たせました。(よしっ)期待に胸を膨らませながら、森の歩道へと足を向けたとき・・・(あっ?)ちょうどその歩道から、戻って来た人たちが現れました。大学生ぐらいに見えるカップルです。お互いになんとなく、「こんにちは」「こんにちは」軽く挨拶を交わしてすれ違います。私は振り返っていました。
...省略されました。