そのきっかけは突然に想像もしなかった形で起きた。
出先から会社に戻ると事務員のかずみさんの姿がない。
?と思うとすぐに自分のデスク脇方向のトイレから"んっ"と小さな声が聞こえた。
なんだトイレかと思ってPcを起動しているとまた"んっ"と聞こえた。そこでようやく声の質が昼間の事務所内にそぐわないモノだと気がついた。
え?!と急激に鼓動が高鳴る俺は息を殺して耳を澄ます。
すると明らかに淫靡な吐息が漏れている。トイレの中から。
事務所はかなり古いタイプの飲食店店舗を改装したもので、トイレは男女共用で1つだけ、しかも扉で仕切られているだけ。
瞬時に扉の向こうのかずみさんの姿を想像して下半身に変化をきたしてしまった。
しかしながらさすがに違うかな?なんて無理矢理考えていると"んんっ"と先程よりも大きく声が漏れた。
ここまできたら間違いないなとどこまで聞けるのかワクワクドキドキしていると郵便局員が訪問してきた。
受け取りを済ませると"ガチャ"とドアが開き明らかに不自然に気まずそうにかずみさんがトイレから出てきた。
向かいのデスクにつき、『Yさんいつ戻られたんですか?』と訊いてくるかずみさんの表情は完全に探っている。
瞬時に頭のなかで究極の二択が始まった。知らない振りをして次の楽しみにするか、それとも事実を突き付けて楽しむか、でも二つ目は多少のリスクもあるし、、、
『ん?少し前からだよ?』ととりあえず無難に返すとすぐさまかずみさんの顔はほんのりと赤く色づいた。
その表情から確信を得た俺は『聞こえてたから気を付けて 笑』
と突き付けると真っ赤にした顔をデスクで隠す様な格好になり『もーやだぁー』と照れ隠しに大きく声をあげた。
かずみさんは当時46歳でむっちりとした体型で笑顔の可愛い方でどちらかと言うと女をあまり感じさせないタイプだった。
そんなことも手伝い物凄くギャップを感じて興奮した俺は調子に乗って『なんでいきなりあんなコトしてたの?』と意地悪な質問を続けた。
暫くの無言の後に『なんとなく、、、』と呟くとバッと顔をあげた。
その顔は相変わらず真っ赤で目は今にも泣き出しそうに潤んでいたので『泣くなよー? 笑』と茶化すとギリギリで堪えた様な表情でうんと頷いた。
死ぬほど恥ずかしい思いをして何かが吹っ切れたのかかずみさんは欲求不満の原因などを色々と話始めた。
理由をつけてあの行為を少しでも正当化したかったのかも知れない。
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