「赤外線ゴーグルで映画鑑賞」
はちまるさんが映画に行こうというので九時過ぎからのレイトショウのチケットを買った。
ロビーで待ち合わせに一本前の時間についた時には彼はすでにポップコーンとコークを手に嬉しそうな笑顔で待っていた。チケット分丁度のお金を用意していて、私の飲み物は無いのと訊くと、飲み物の好みが分からなかったので訊いてからにするつもりだったと、言い訳のようにも聞こえることを言った。私がおいしい紅茶が飲みたいというと、映画館で販売する以外の物は持ち込めないので、ウーロン茶か十六茶にしてくれと言った。
はちまるさんはネットでチケットを買うのが苦手だ。だから、作品のセレクトも私が決める。今日はキネマ旬報で選んだ松たか子のラブストーリーだ。タイムトラベルの要素は甘いらしい。はちまるさんはタイムトラベル物が好きなのは知っていて、侍タイムストリッパーもそれを理由で選んだのだが、よくできた脚本で面白かった。
ニュータウンのシネコンは平日が空いていて小さなスクリーンだがいい場所に座れる。映画は入れ替え無し。昔は上映会ごとに観客を追い出したとはちまるさんが教えてくれた。もっと映画が華やかでスクリーンも大きかったころの話だ。
はちまるさんと私は年が五十才離れている。彼は六十二才、私は十二才だ。二人とも映画を安く観ることができる。安いからよく来るのではない。映画は二回観て一度目はまじめに、二度目は二人でいいことをする。そういうお楽しみだ。
はちまるさんは私のおじいちゃんではない。誤解しないでほしい、近親相姦じゃあない。私は小学六年生のマセたガキで、はちまるさんはロリータコンプレックスのデリケートな大人だ。
映画は松たか子を好きな人向けの物で、はちまるさんは大人の女性に興味がないらしい
。
幕間にはちまるさんが黒いショルダーバック、たぶんユニクロ、から変なものを持ち出した。おいおい、大人のおもちゃなんかはやめてくれ、心の中でそう思っていると、何やらエスエフチックな双眼鏡みたいなものを取り出してきた。赤外線スコープ、暗視ゴーグルというやつらしい。これで映画を見るつもり、もちろんそのつもりがないのはわかっている。それで私を、私のあそこを見るのだ。
二回目がはじまってすぐに、はちまるさんの手が伸びてきた。こちらは準備オッケイで、さっきトイレのついでにパンツは脱いでポケットに押し込んでいる。スカートをたくし上げて、両方の手すりに足をかけて大股開き、M字開脚だ。こちらからは見えないがはちまるさんがゴーグルを近づけて凝視しているのだろう。
指がクリトリスを撫ぜる。おや、感触が何か違うな。ゴム手袋をつけている。作業手袋の先にシリコンゴムを塗ってるやつだ。摩擦が強い。そう思っていると冷たいものが落ちてきた。ローションだな。そう感じるより早く、はちまるさんの指はクリトリスを超えて膣口に入ってきた。大人の太い指の上に手袋をしているので私の小さなおまんこはほおばりすぎた口のようにパンパンだ。早くもよだれ、いや愛液が溢れてくる。クリトリスも勃起をしている。クリトリスをもっと擦ってくれないかな、そう思っていると親指でこね回すように押さえてくる。ヒー、きもちいいよ―。ゴーグルだとよく見えるのだろうなあ、
まだピンク色で綺麗な小陰唇、たるんでいない大陰唇。クリトリスも皮から顔を出してぷっくり膨らんで、ゴム手袋のざらざらと、ローションのぬるぬるでいいように弄ばれる。やめてほしい気持ちと、もっと続けて欲しい快感が矛盾して辛く切なくなる。そこに太い指が膣壁をゴリゴリとこするから、何とも言えない。思わず腰を突き出してしまう。こうなると早くペニスを入れてほしくなるのだが、はちまるさんは絶対に挿入をしない。ロリータコンプレックスゆえか。それとも挿入できない中折れ状態なのか。
明るくなる前にはちまるさんのペニスを喉の奥まで加えて熱いザーメンを飲み込もう。そう決心して松たか子のアップを見ているが、どうも焦点が合わない。
大人はみんなこんないいことしているんだろうな、早く私もセックスしたいな、そう思いながら、はちまるさんにディープキスをしようとするが、ゴーグルが邪魔でできない。チクショウ、赤外線ゴーグルなんか嫌いだ。
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