翌日からクリニックの改装工事が始まった。
しばらくの間スタッフの体制作りを他の場所でしなければならない。
五人の看護師達と私の意識改革を開業に間に合わせなければならないからだ。
院長は寮を用意してくれた。
看護師達は住み込みに、私は通勤で院長の教育が始まる。
まずは男性器への扱いを事務的にしない様にする事だった。
正直言って院長だって毎日見ているナース服では欲情しない。
丁度、仮性インポテンツの様だ、それに普段は一緒に医療行為をしている者の
前で、ギンギンになれる方が難しい・・・。
私は昨夜の事で少し院長に好意を持ち始めている、夫とのレスになった原因も
私がどうしても、職業病とも言える男性器への対応が起因していた。
フェラチオなんかした事もない、無理なのだ。
寮の一番広いリビングで、院長とスタッフ、私の沈黙した時間が流れる・・・。
最初に口を開いたのは、婦長のはるみだった。
『院長先生、先生一人ではスタッフ全員に教育するのは難しいと思います。
開業まで時間も有りませんし・・・それに・・・私達も男性に対して院長先生だけでは
患者様に慣れる事も必要だと思うんです・・・』
スタッフの中でも最年長の、はるみ・・・アラサーの彼女は気が強く、姉御肌の
ムードメーカー、この子が納得すればスタッフのみんなも、うまく流れると思う。
院長も承知済みだった様で・・・。
『婦長の意見はもっともだ、僕もその辺りは考えていたんだ、みんなが良ければ
僕の知り合いを呼んでいる、秘密は守るし身元もしっかりしている。
実はもう既にみんなの個室に待たせてあるんだ、このオリエンテーションが終わったら
各自部屋に別れようと思うんだ、それで良いかな?』
私はこの時、解りませんでしたが大学病院の医師に声を掛けていたようでした。
医師達もストレスでその様になる人も居るので経験を積むには良いし、確かに
身元もしっかりしている。
それともう一つ・・・全員が院長のサークルの人達だったのです。
院長のもう一つの顔・・・SM趣味・・・・私も知りませんでした。
私は院長と二人、他のスタッフは各自の部屋に向かいました。
いよいよ研修が始まります。
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