サクラ クリニック私の勤務する地方の小さな病院。
それでも内科と泌尿器科を大学病院で勤務している時に知り合った院長が立ち上げ
私も誘われて、気の合った看護師達と共に勤務する病院だ。
泌尿器科の手術と入院、内科の外来が主な特色だ。
入院病室も5室の個室で、手厚い看護が売りで、私が連れて来た看護師五人が
マンツーマンで看護すると言う事で、徐々に経営は軌道に乗っていた。
しかし、昨今のコロナ禍で入院患者の減少と診察控え、それにこんな小さなクリニックにさえ
感染患者の受入を保健所が打診して来た。
院長とも話したが、ここの施設では受け入れるとスタッフの感染リスクを担保する事が難しい
と言われ、私を頼ってついて来てくれた彼女達スタッフを危険に曝すことは出来なかった。
しかし、緊急事態宣言が出され、政府の要請がでるのも時間の問題かと思われた。
このままでは経営破綻すると思われた・・・・・。
そんな矢先に院長から話したい事があるとスタッフ全員に呼び出しが掛かった。
『今日もお疲れ様、当サクラクリニックも残念ながらこのままでは経営破綻する事は明白に
なって来ました、けれどあなた達を露頭に迷わせる事は出来ません。
そこで思い切った経営改革を行おうと思います、皆さんにはご苦労をお掛けする事になると思いますが
どうかご理解をお願いしたい。
当クリニックはED治療に特化したクリニックになります、ただそれだけでは難しい・・・。
そこで、皆さんに一肌脱いでもらいたいんです。
決していやらしい気持ちでは無く、誠心誠意、ED患者様に向き合う事です。
治療後のリハビリを皆さんで行ないたいのです』
私を含んで皆んなの女性のスタッフ・・・、院長の言ってる事が変だと全員感じている。
しかし、説得力に誰も反論できません。
私は院長に聞いてみます・・・。
『院長先生・・・それって私達に風俗の真似事して欲しいと言う事でしょうか?
私は人妻だし、スタッフはまだ未婚者なんですよ・・・いくら何でもそんな事・・・』
私は正直な気持ちを伝えます、院長の意思は固く・・・。
『はるな先生・・・無理を言っているのは判っています、けれどこれはAD患者様の為なんです。
何度も言う様ですが、決して不純な事では無いんです、お願いです・・・あなた達でしか出来ないんです』
熱く語る院長にこれ以上の説得は難しいと思いました。
どうなるか判りませんが、他のスタッフも私がついて行くならと同意してくれました。
いよいよ準備に入ります。
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