「Y君、朝ご飯出来たわよ。」
母がリビングで呼んでいる。僕は、既婚者だが金曜日の夜から、日曜日の昼まで母と暮らしていた。

「あら？全然食べ無いじゃない。いつまでくよくよしてるの！」
「ママは、平気なの。僕にはやっぱり耐えられない。」
「平気、と言ったら嘘になるけど。散々話し合って決めた事だから割り切ってるだけ。私だって辛いのよ。」
と、母が泣きながら言った。

僕は、日本を代表する大企業の息子。父は創業者一族、母は旧華族出身。つまりサラブレッドだ。妻も同じ家族構成。しかもお互いに兄妹がいて昔から親交が有り仲が良かった。つまり兄妹同士で結婚した。
結婚式は世紀のダブル結婚式だから、財界の要人や総理大臣が出席する一大イベントに成った。
しかし、僕も妹の旦那も例のウィルスの後遺症で種なしに成ってしまったのである。

両家で家族が行われ、
「離婚して、妹達は婿を迎えれば両家の血統は継続出来るよ。僕らは独立するか、他の会社にでも行くから。」
「嫌よ。時代劇じゃあるまいし。私はあなたが好きだから結婚したの。」
妻や妹は泣きながら言ったのである。

「あなた達、一番辛いのは、Y君達よ。泣くの止めなさい。私達は名家の子孫。子供が出来ない夫婦はその重圧に潰される宿命なの。確かに盛大な結婚式までして離婚すれば理由はバレルかもしれない。彼らは確かに辛いわ。でもあなた達は救われるのよ。ママ達はそれでも構わない。知らない人の体外受精よりマシ。」
娘達は、
「何それ、私達は子供を産む為に産まれて来たんだ。大昔は血統を守る為に、近親相姦したらしいわね。ママも華族出身だから、そんな事言うんだ。不妊治療を信じられない変態名家よ。」
と、言ったら、今度は母親達が泣き出してしまったのである。

僕は、
「もう止めてくれ！パパと僕の妻、お義父様とM子（妹）がセックスすればいい。これなら近親相姦にならないだろ。」
と、立ち上がると怒鳴ったら、一同、静まりかえったのである。

父と僕は、仕事がある為、専業主婦の母と妻が、入れ替わり、母が僕のマンションにいる。今日は初日であった。
「ねぇ、Y君。歯ブラシとかいろいろ置いて来たから、取りに行きたいわ。やっぱり身の回りの物は使い慣れた物がいいから。」
「ハイハイ。次いでにどっか行こうか？ここにママと居てもつまらないし。」

二人は、車で実家に向かい、家に入ると、物凄い喘ぎ声が聞こえたので、
僕らが、声のするリビングを覗くと、テーブルに手を着いた妻を父がバックから犯していたのである。

「Y君何か食べないと良くないわ。」
母が、リビングで呼んでいる。あの後僕らは、マンションに引き返し、そのまま僕は自分の部屋に夜まで籠もってしまったのである。

「変態クソ親父。死ね。だいたいママが、実家に行く、なんて言うからいけないんだ。バカ野郎！」
母親は、独り言を言いながら、おにぎりを食べている息子を無視してテレビを見ていた。
（まさか初日の昼間からリビングでしてるとは思わなかったわ。）
彼女も後悔していたのである。

「ねぇママ。ママったら、無視すんなよ。」
「なあに。おにぎり、おかわりかい？」
「ママもパパのチンチン気持ちいいの？」
「いきなり、何？母親に言う会話じゃないわよ。」
「だってあいつあんな大声出してさ。まるで別人だった。それにパパのあそこ僕よりめちゃくちゃ大きいからショックだった。」
「ごめんなさいね。あなたはママに似てあんまり大きくならなかったから、仕方無いわ。でも私は平均。パパが大きいのよ。あなただって170cmだから普通よ。」
父は180cm、母は160cm、ちなみに妹は父に似て170cm有った。

「パパとママは夫婦だから、セックスするわ。貴方達が産まれてからは、分からないようするようにしたけど、それまではいっぱいしたわよ。若いから当たり前じゃない。」

母親の開き直った返事で、息子は、また部屋に引きこもってしまったのである。