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堕ちていく人妻
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:SM・調教 官能小説   
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1:堕ちていく人妻
投稿者: リュウ ◆4pCV5yXGK.
~第1話~
<再会>

「今日は何にしようかなぁ?んん・・浩二の好きなカレーにしようかな・・・」

平山美香は今日もいつものスーパーで2人分の食材を次々と買い物かごに入れていた。
大手企業に勤める平山浩二と友人の紹介で知り合い、真面目で優しい浩二に惹かれ、2年の交際を経て去年結婚。
正に幸せ絶頂の新婚生活を満喫していた。

レジで会計を済ませ、レジ袋に食材を詰め込み駐車場に停めてある自分の車へと向かっていると、後ろから自分の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。

「美香・・・美香・・・俺だよ・・・」

名前を呼ぶ声がどんどん大きく。近くなってくる。
その声の主は忘れかけていた・・・正確には二度と聞きたくない・・・男の声だった。

逃げる事もできず車の前で止まり、追いかけてくる男の方へと振り向いた。
自分の聞き違いであればどんなに嬉しかったか・・・
しかし振り向いた男は間違いなく昔付き合っていた斉藤雅彦だった。

「ど、どうして・・・ここに?それにしても、久しぶりね」

浩二と知り合う半年前まで1年ほど付き合っていた男。
いつまで経っても定職に就こうともしない事に将来が見えず、美香の方から別れを告げた。
斉藤は素直に受け入れようとしなかったが、逃げるように引っ越しをし、携帯電話も替えた。
もう会う事もない。会いたくもない男だった。

「はぁ、はぁ、なんだよ。久しぶりに会ったってのにそっけないな。
それに勝手に引っ越すわ、携帯も繋がらないわ。
あれからしばらく探したんだぜ?」

斉藤は息を整えながら、勝手に逃げだした美香に文句を言いつつも久しぶりの再会を喜んでいた。

「あなたが何度言っても別れてくれないからでしょ?
私とあなたはもう関係ないの。それに私。結婚したの」

左手を斉藤の目の前に突き出し薬指のリングを見せつけた。

「なっ。本当か・・・?」

「本当よ。だからもう私の事なんか忘れて」

言葉を失くす斉藤をよそに車に乗り込もうとドアに手をかけると、
左手を掴まれてしまう。

「ちょっと。何よ。離して・・・大声を出すわよ」

ここで弱気になるとつけ上がってくる斉藤の性格を知っている美香はわざと
睨み、斉藤から離れようとした。
が、斉藤は手首を掴んだまま、動揺していた表情は一変し、やらしい男の顔になっていた。

「へぇ・・結婚したんだ。・・・で、あっちの方は上手くいってるのか?
旦那のアレで満足してるのか?」

いきなり夫婦の夜の生活の事を聞かれ、今度は逆に美香が動揺する。

「そ、それは・・・あ、あなたには関係ないでしょ?もう痛いから離して。
本当に大声を出すわよ」

さっきよりも弱々しく睨む事しかできなくなっていた。

「おぉ。怖い怖い。へへっ・・・やっぱりな。
そうそう美香の身体を満足させられる男なんかいるわけないよな」

掴んでいた左手も離し、ふざけたように両手を上げる。

「そ、そんな事・・・ないわ・・・」

そう答えるのがやっとの美香にさらに斉藤が畳かける。
「俺のアレが忘れられなくてウズウズした事・・・あるんだろう?」

ない。と言えばウソになる。だが、その質問に答えて斉藤を喜ばせる必要もなく、
自由になった手でドアを開けて、今度こそ車に乗り込んだ。

「さようなら。お元気で」

キーを回しエンジンをかけると窓を開けて別れの挨拶をする。

「ちょ、ま、待てよ。」

即座に携帯番号を書いた名刺を窓から投げ入れた。

「3日待ってやるよ。もし3日経っても連絡が来ない場合は今の旦那にお前の
過去を洗いざらい話してやるからな」

斉藤の言葉をかき消すように車は走り去った。

「へへっ・・・こいつは楽しみになってきたぜ・・・」

消えていく美香の車をじっと目で追っていた。

つづく

2012/09/19 05:15:17(GHSPjrK/)
7
投稿者: リュウ ◆4pCV5yXGK.
~第4話~

脱衣所で服を脱ぎ、風呂場に入った浩二。
しばらくするとシャワーの音が聞こえてくる。

美香は浩二が風呂に入ったのを確認すると隣の椅子に置いてあった封筒を持ってリビングにあるソファーに座った。

「中は・・・なんだろう。どうか本当の連絡先でありますように」
僅かな可能性に賭け、ドキドキしながら封を切った。

中には二つ折りにした紙が入っていた。
紙を広げると。パラパラ・・・と2枚の写真が挟んであったのが床に落ちた。
それを拾って写真を目にした美香は愕然とした。
そして浩二が中身を見なかった事が救いだった。

「こ・・これ・・」
心臓の音が聞こえるほどドキドキし、写真を持つ手は小さく震えていた。

「やっぱり斉藤が浩二の前に現れたんだ・・・」
写真は、付き合っていた時に斉藤が撮影したものだった。
1枚は美香が四つん這いで秘部の中にバイブを入れられ、斉藤の肉棒を口で咥えてる写真。もう1枚は、斉藤の上に跨り、肉棒を咥え込んでる割れ目がくっきりと写り、恍惚の表情を浮かべる美香の顔も写っていた。

2枚とも、誰が見ても無理矢理ではなく、美香自身も悦んでいるようにしか見えない写真だった。

「こんなの、まだ持ってたの?」
激しい動悸が収まらないまま写真を封筒に戻し、挟んであった手紙を読んだ。

「旦那にバラすってのはただの脅しじゃないってのがわかっただろう?
3日だけ待ってやるよ。それまでに今日渡した名刺の番号に電話してくるんだ
連絡がなかったら、今度は旦那に直接写真を渡すからな」

震える手で手紙も封筒に戻した。
「嘘よ・・・なんですぐに浩二の事がわかったの?スーパーで会った時は
結婚した事すら知らなかったはずなのに・・・」
テーブルにあった自分の携帯を取り、電話帳で唯を探した。

「松井・・松井・・唯。あった」
そのまま通話ボタンを押した。
トゥルルル・・・トゥルルル・・・
何度か呼び出し音が鳴り・・・
「はい、もしもし。美香?久しぶりね」

美香のよく知っている松井唯本人だった。
「そうね。どうしてるかなぁって。携帯変えたりしてないよね?」

「何バカな事言ってるの?変えたら連絡くらいするわよ。なんかあったの?」

「ううん。なんでもない。前みたいにたまにはランチ行こうよ」

「それいいね。また行こう。ごめん。今出先なんだ。また連絡するね」

「私こそ、急に連絡してごめんね。じゃあね」

やはり浩二の前に現れたのは偽の唯だった。
斉藤がどうやってあの短時間で浩二を探しだせたのか・・
斉藤の言いなりにはなりたくないが、連絡をして確認するしかなかった。

浩二が風呂から上がってくる前に封筒を見つからないように外出用のカバンに隠した。
「美香、お先。あぁ、いい湯だった」
セッケンの香りを漂わせパンツ1丁で風呂から上がってきた。
学生時代に野球で鍛えた体は未だ衰えず、引き締まった上半身に見慣れているとはいえ、
改めて見るとその逞しさにうっとりと見てしまう。

風呂上りのビールを飲もうと冷蔵庫からビールを取り出していると刺さるような美香の視線に気づいた浩二はたまらず、
「どうしたんだよ。じっと見て・・なんか俺の体についてるか?」

「えっ?ううん・・浩二の身体ってまだ筋肉あるんだぁ。って見惚れてたの」
「なんだよ。今頃気づいたのか?たまにはジムにも行ってるし。当たり前だろ?
そんなに見られたら・・照れるだろう?なんならベッドでたっぷり見るか?」

ゴクゴクとビールを飲みながら珍しく浩二が誘ってくる。
最後にしたのは3日前。その前は1週間前・・
最近は美香から誘う事の方が多かった。
たとえ肉体的には満足できなくても、浩二に抱かれるだけで、愛されているという事を感じ心は満たされ幸せだった。

「じゃあ、見ちゃおっかなぁ。ねぇ、さっとシャワー浴びてくるから待っててね」
浩二に誘われ断る理由のない美香は嬉しそうにそう答えると、風呂場へと向かった。

つづく

12/09/23 22:04 (VtoaLbi7)
8
投稿者: リュウ ◆4pCV5yXGK.
~第5話~
<違和感>

シャワーを浴びてバスタオルを巻き、寝室に現れた美香。ほんのり香るシャンプーの匂い、朱色に上気した肌・・まだ張りのあるEカップの胸にできた谷間。
見なれた浩二でさえ思わずドキっとしてしまうほどの色気を放っていた。

・・・ゴクッ・・・
「き、今日の美香は・・なんだかいつもより色っぽいね」
今度は美香に見惚れた浩二がベッドから立ち上がり、思わず生唾を飲んだ。

「そう?なんかそんな風に言われると照れるね・・・浩二・・・」
どちからともなく抱き合い、唇を重ねた。やがて二人の舌が絡み合う。
ベッドに背を向けていた浩二が押されるように倒され、美香が上に重なる。

二人にしては珍しく長いキス・・・ようやく唇が離れ見つめ合う。
お互いの唾液が糸を引き、なおも繋がっている。
浩二は化粧や服装が派手で遊び慣れた女性は苦手だった。
結婚するなら地味で大人しくちょっと古風な女性と決めていた。

美香に初めて出会った時の印象はまさに理想通りだった。
性に対しても前に出過ぎない美香に浩二は満足していた。

美香は妖しい目で浩二を見つめ、離れ離れになった舌を首に這わせる。
目は浩二を見つめたまま・・・
ゆっくりと胸へ。
そして乳首にキスをするとそのまま口に含み舌で転がした。

「あっ・・」
と思わず吐息交じりの声が出たのは浩二の方だった。
初めてみる美香の行為に、意外に感じた乳首に。戸惑いながらも声が出てしまった。

二人はお互いの性器を舐め合った事がほとんどなかった。
付き合って最初の頃、まだお互いの事を知らない二人。
美香は当然のように浩二の肉棒を握り、舌を這わせ舐め、口に咥えた。

気持ち良さそうにする浩二。奇しくも斉藤に仕込まれたフェラのテクはアッと言う間に
発射させるハメになってしまった。
それを飲み込む美香。
その日、浩二のモノは下を向いたままだった。
「美香のあんな顔見たくないな・・それにあんなのよく飲めたね・・まずくなかった?」
と、言われそれからフェラをすることは一度もなかった。
好きな人のだから・・と、及んだ行為が裏目に出てしまった。

この時、美香は浩二の前では昔の自分を封印する事を誓ったのだった。
浩二の理想の女であるために。

あれから約3年。完全に封印していたつもりだった。
今日、斉藤に会うまでは。あの写真を見るまでは。

唇を離し、唾液でヌルヌルになった乳首を指で弄ぶ。
「浩二の感じてる顔、声・・素敵よ」

そのまま舌を這わせたまま下へ下へ・・・大きく硬くなった肉棒へ・・・
「ほら、さっさと舐めろよ。舐めたくてウズウズしてたんだろう?」
突然、斉藤の声が再び蘇る。


身体を舐めさせられ、顎が疲れるほど肉棒を咥えてようやく発射させる事ができた時の
達成感。
触られてもないのにそれだけで秘部から溢れ出る愛液。

「や、やっぱり・・今日の美香はいつもと・・あっ、違うよ」
耳から聞こえる浩二の声で我に返る。
もう少し遅かったら、肉棒に到達していた・・
同じ過ちを繰り返すところだった。

「なんだか今日は変な気分なの・・浩二の感じる顔が見たくなっちゃって。
こんな私は・・嫌い?」
思わず聞いてしまった。
もっと前に自分の事を・・・全部とまではいかないまでも。
浩二に話していれば。今より開けた性生活が送れていたかもしれなかった。
しかし言えなかった・・・踏み出す勇気より嫌われる恐怖の方が勝ってしまっていた。

「たまには・・・いいかもね。気持ちいいよ。今度は俺が」
クルっと体勢を入れ替えられ、浩二が上になった。
胸を優しく揉みながら、乳首を舐めてくる。

「アンッ・・」
浩二の手が太ももに触れると、ゆっくり足を開いて中心に導く。
指が既に濡れている割れ目をなぞり秘豆を指先で刺激してくる・・・
「アンッ・・いい・・浩二・・」

指先の刺激の強弱にバラツキがありすぎて気持ちいいとまではいかない愛撫。
それでもそれを正直に言う事もできず、ただ声を出すしかなかった。
美香が感じているのと確かめながら、浩二はゆっくりと指を中に入れていく。

十分に潤んだ秘部はいとも簡単に中指を受け入れた。
「アァァン・・・中も・・・気持ちいい・・」
指の使い方も単調でただ出し入れをするだけ・・それでも美香は必死に感じようと
意識を集中させていた。

完全に感じていると思っている浩二はだんだん激しく指を出し入れしてくる。
いつもの事だった。やがて耐えきれなくなった美香が、
「ねぇ・・もう欲しいな・・」
これ以上されたらヒリヒリしてしまうだけ・・限界まで耐え浩二の肉棒を求める。

「うん、入れるよ・・」
硬くなった肉棒が割れ目に触れ、秘部の中へと消えていく。
この時の温もりや圧迫感だけは美香に本当の快感を与えた。

「アァァン。来る。浩二の・・暖かい・・」
相変わらずの正常位で腰を動かす浩二。
今日くらいは一緒にイキたかった。

徐々に腰の動きが激しくなってくる・・
「アンアンっ・・気持ちいいよぅ・・」
「はぁはぁ・・俺も・・だよ・・うぅっ。もうイクかも・・」

「ま、待ってもうちょっと・・浩二と繋がってたいの・・」
まだ2分も経たないうちに絶頂の高波が訪れる浩二。
まださざ波すら起きない美香。

イカせまいと締める力を弱めようとするが、快感を欲した身体は自然と浩二の肉棒をきつく締め付けてしまう。
「はぁはぁ・・もうイクよ・・美香・・一緒に・・」
「アンッ・・美香も・・イキそう・・浩二・・きて」

もう少しで絶頂の波が訪れそうな・・・あと少し・・の所で熱いものを奥で感じる。
ピクピクっ・・と浩二が腰を打ちつけてきている。
今日も一緒にイッた振りをし、舌を絡めキスをする二人。

萎んだ肉棒を中から引き抜き、満足そうな顔で横に寝る浩二。
「はぁはぁ・・気持ちよかったよ。今日は美香の意外な一面も見れたし。
おやすみ。愛してるよ、美香」
頬にキスをして寝ようとする浩二。

「私も気持ちよかったよ・・愛してる・・おやすみ。ちょっと汗かいちゃったから
もう一回シャワー浴びてくるね」
そう言い返しふと浩二を見ると、既に寝息を立てていた。
逆流してきた精液をティッシュで軽く拭きとると、風呂場へと駆け込んだ。
シャワーを股間に当て流れてくる精液を洗い流す。
たくさんの水粒が美香の割れ目や秘豆に目がけて飛んでくる。

蛇口をさらに回し勢いを強くする。と、粒ひとつひとつが襲いかかり美香に快感を与えてくる。
「アンッ・・イヤ・・・シャワーなんかで・・」
しゃがみ壁にもたれかかりシャワーを当てながら、胸を揉んで乳首を摘まむ・・・
やがて2本の指を自分の中に入れて激しく掻きまわす。

「はぁ・・はぁ・・もっと・・もっと・・メチャクチャにして・・美香の中を・・
掻き回して・・・」
封筒に入っていた写真のようにかつての自分の姿を思い浮かべ・・

「アッ・・アッ・・そこっ・・イクッ・・ン」
ヒクッ・・ヒクッ・・と腰を小刻みに震わせ、ようやく絶頂を迎えた美香。
蛇口を捻りお湯の出なくなったシャワーのように気持ちの昂ぶりも徐々に収まってくる。

身体を拭き、完全に寝入っている浩二の横に寝るといつの間にか美香も寝息を立てていた。

つづく

12/09/24 22:42 (gfVqjyXa)
9
投稿者: まさひろ
ID:masa0416
おはようございます

興奮します!
美香の本当の姿がちょっと見えた感じがします。

12/09/25 06:21 (LX8DAjfT)
10
投稿者: リュウ ◆4pCV5yXGK.
まさひろさん、こんばんは。
またまた感想ありがとうございます。

できるだけ興奮するような内容を考えて・・・
これからも続けていきたいと思います。
12/09/25 20:39 (LdiEoVsn)
11
投稿者: リュウ ◆4pCV5yXGK.
~第6話~

枕元で鳴り響く目覚まし時計に起こされた美香は浩二を起こさないように、時計を止め
顔を洗うと朝食と弁当の準備を始めた。

トーストに目玉焼き、コーヒーが出来上がった頃、眠い目をこすりながら浩二が2階から
降りてきた。

「おはよう。もう出来てるよ」
「あぁ、おはよう。わかった、顔洗ってくるね」

そそくさと朝食を済ませ、弁当を入れたカバンを持って玄関に向かう。
「行ってくるね。今日もいつもの時間に帰れると思うよ。じゃあ」
「はぁい。いってらっしゃい」
行ってきますのキスこそしなくなったものの、毎朝玄関まで見送っていた。

カギをかけると、慌てて斉藤からもらった名刺を取り出した。
もらった時にはちゃんと見なかったが、名前の一番上に「斉藤探偵事務所」と
書かれていた。

これで納得がいく。スーパーで出会ったのも偶然ではないのだろう。
結婚をしていたのも、浩二の事も、もしかしたらこの家の事も・・・
どこまで知っているのか不安だった。

連絡するのは会いたいからではない。これ以上関わりを持たないようハッキリと言うため。
緊張しながら名刺に書かれた番号を見ながら、携帯の数字のボタンを押していく。
念の為、非通知でかけてみた。

トゥルルルル・・・・
トゥルルルル・・・・
トゥルルルル・・・・
なかなか出ない。やはり非通知では出ないのか・・・
諦めて切ろうとした、その時。
「はい、斉藤探偵事務所・・・」

どうやら仕事用の携帯らしい。
「あ、あの・・」
「なんだ美香か。ずいぶん早かったな。旦那から受け取った写真が効いたか?
旦那が絶対に封を開けないようにわざわざ演出までしてやったんだ。
感謝しろよな」

美香とわかるや勝手な話をする斉藤の話をただ聞くしかなかった。
それでも斉藤のペースになる前に、勇気を振り絞って言い放つ。
「あんな事・・もうしないで。昨日も言ったけど、私とあなたはもう関係ないの。
お願いだから・・・」

これで終わるとは思えない。でも、ずるずる引き込まれる訳にはいかなかった。
「わかったよ」

意外な斉藤の答えに希望が見えてくる。
「ただ・・俺だってお前を探すのにずいぶん苦労したんだ。このまま、はいわかりました。
って訳にはいかないんだよ。今から家に来いよ。それで終わりにしてやるよ」
結局もう一度逢わなければいけなかった。
自分を狂わせるあの男に。
そして、会えば抱かれるかもしれない。否、間違いなく抱かれてしまうだろう。

それでも終わらせる為に・・会うしかなかった。
「本当に今日だけ?それで終わりね?」

「卑怯な手を使ったのは悪かったよ。でもそうしないとお前は会ってくれないだろう?
嘘はつかねぇよ。本当に最後にしてやるよ」
今は斉藤の言葉を信じるしかなかった。

「わかったわ。住所を教えて。あなたも引っ越したんでしょ?」
前の家からここは1時間以上かかる。そんなとこに呼び出したりはしないだろう。

「よくわかったな。なに、すぐ近くさ」
ここから15分程のところにあるマンションに住んでいる事がわかった。
「じゃあ、1時間後に」
そう言って電話を切った。

「くくくっ・・・お前の方こそ、本当に今日だけで終わりにできるかな?」
電話を切った斉藤は自信に満ちた声で言うと、準備を始めた。

寝室へ行くと引き出しを開けて下着を選ぶ。
無意識に斉藤の好きそうな黒を手にしてしまった。
「やだ。私ったら・・・抱かれ・・・たいの?」
美香の体は無意識に斉藤を求めていた・・・頭では嫌なはずなのに。

昨日からずっと・・斉藤との記憶が断片的に甦ってしまう。
打ち消しても、打ち消しても現れてきていた。
「ダメダメ・・・私には浩二がいる。それに・・・」
あの男に抱かれても昔のような快感はないのかもしれない。

結局淡いピンクの下着を選び、目立たない服に着替え、化粧もできるだけ薄くした。
ふと、寝室に飾ってある結婚式の写真を眺めた。
「浩二・・・私のこと守ってよね。いってきます」

覚悟を決めて、斉藤の待つマンションへと車を走らせた。

つづく

12/09/25 20:40 (LdiEoVsn)
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