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1:自然の家
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ヒロ
◆sS/CgIBv46
妄想の話です。
各都道府県にある少年自然の家。 都道府県によって運営は様々。自分の住んでいる地域の自然の家は、人里離れた山の頂き付近にあり、毎月小学生から中学生20人程度募集。基本親子参加ですが、小学高学年から中学生は親が連れてきて子供だけ参加。帰りに親が迎えにくるという場合もOK。日帰りから泊まりのイベントを開催している。 中学生の参加はほとんどなく、小学4年から6年生がほとんど。 イベント運営は自然の家の館長(地方公務員)と大学生のボランティア等で成り立っています。 私の名前は倉田仁。大学の教育学部に通う21歳。4回生になったばかり。 いずれ学校の先生になる事を目指す名目で、自然の家でのイベントのボランティアに参加しています。 本当は小学生とふれ合う良い機会だから。 1回生からボランティアに参加し、可愛い小学生を頂いた事も何度か。それが本当の目的ですが…。流石に親同伴の場合難しいですが、仲良くなってくると親に隠れてした事もありました。美味しく頂くには、半年ぐらいは最低かかります。 子供はみんな最初は警戒しますが、何回もイベントに参加し仲良くなってくると気持ちが緩んできます。 仲良くなった子を特別扱いし、君だけ特別だからと言うと、私に憧れを抱くようです。そうなったらもうこっちのもの。あとは……性に興味を持たせる話やスマホで映像を見せたり。私に抱かれてくれます。場所は苦労しますが……。 中学生になると参加しなくなりますが、あとは自然の家以外で会って……関係は続いています。 警戒が強い子は次回からの参加がないのが大半です。 無理は禁物。ばれたら終わりですから。 今から書く話は関係を持った女の子との関係です。 私が2回生になったばかりの5月。イベントは日帰り。午前中は山菜炊き込み御飯を作り、午後は山道散策と、いもの苗植え。夕方解散。 受付作業をしていると、綺麗な母親とその後ろに隠れるように小学生の女の子がやって来ました。 母親は、 「木原真理です。娘は木原ひな。初めての参加ですので宜しくお願いします。この子ったらどういう訳か内気な子で、人見知りなんです。私が今回無理矢理連れてきたんです。もう小学5年生なんだから。」 だから母親の後ろに隠れていたんだ。よく見ると母親に似てとっても可愛らしい子。色白で髪は肩ぐらい。身長は135センチぐらいだろうか。華奢な体にジーンズのズボンにトレーナーにパーカーを羽織っていました。胸の膨らみはトレーナーの上からではわからないくらい。僕の好みにドストライク。 僕はひなちゃんに目線を合わせるようにしゃがみ、 「今日は宜しくね。僕は倉田仁。困った事があったら何でも相談してね。」 と笑顔で話すも目線を合わせてくれませんでした。 警戒している。これは手強いなと思わされました。 受付を済ませオリエンテーションをし、暫くしてから山菜炊き込み御飯を作る準備に入りました。 僕は木原親子の班になんとか入り、山菜の名前を教えながらお手伝いをしていきました。 基本子供達が準備し親は見てるだけ。 でもひなちゃんの手つきはおぼつかず、包丁を持つ手が危なっかしい。そこで僕の出番です。 自然に包丁を持つひなちゃんの小さな手を上から添えるように握り、一緒に山菜を切ざんでいきました。 手を握られたひなちゃんは、(はっ)と僕の顔を見上げ恥ずかしそうな顔をするも、嫌がる素振りは見せませんでした。 後ろからひなちゃんの手を握りながら山菜を切っていると、綺麗なうなじが……。それだけでゾクゾクしてくる。まだひなちゃんとは一言も会話を交わしていません。無言のまま準備していると、 ひなちゃんの母親が、 「倉田さん、ありがとうございます。包丁を持たせる事なんて家ではないものですから。ひなも良い勉強になると思います。」 「いえいえ…子供達のお手伝いするのが私達の仕事ですから。大丈夫ですよ。」 ひなちゃんの手をもっと握っていたいのはやまやま。 でも…不自然に思われるのはまずい。 ひなちゃんの耳元で、 「一人でやってごらん。大丈夫。出来るから」 再び振り向き恥ずかしそうに僕を見上げると、一人で準備を始めました。恥ずかしそうに見上げるひな。ドキッとさせる表情になんとかひなを攻略したいという気持ちがひしひしと沸き上がって来ました。 炊き込み御飯の準備が終わり、いざ火にかけて炊き上がる時間まで片付けと雑談。 ひなちゃんの母親と色々話をしていると、少し家庭環境がわかってきました。 わりと裕福な家庭だが、離婚して娘と2人暮らしな事。ひなは一人で本を読んだり落ち着いて家の中にいることが多い事。それは自分が仕事であまり娘と関わってあげる事が出来ないから。そのせいでひなは他人と関わる事が苦手になってしまったんじゃないかと。 今回知り合いから自然の家でのイベントを聞き、日帰りだからと無理矢理連れてきたんだと。 僕はひなの母親に、 「ひなちゃんがこのイベントに参加して良かったと思って貰えるように、楽しい会にしますよ。」 横で聞いているひなちゃんは、僕と母親をチラチラ見るも黙ったまま。 炊き込み御飯が出来上がり、同時に作ったお味噌汁と一緒にひなちゃんがお椀によそってくれました。 炊き込み御飯と味噌汁の味付けはひなちゃん一人でしたものです。 いただきますをし、炊き込み御飯と味噌汁を口に入れ 「この味付け……美味しい。初めて作ったと思えないくらい。ひなちゃん、よく出来たね!」 また無言のままかなって思ったらひなちゃんが小さな声で、 「ありがとうございます。」 と僕の顔をチラっと見てまた恥ずかしそうに下を向き食べ続けるひなちゃん。 やっと口を開いてくれた。 「ひなちゃん…初めてしゃべってくれたね。ありがとう。」 再びチラっと僕を見上げ食べ続けるひなの小さな口元を見つめる。 可愛い声……小さな唇。奪いたい衝動にかられてくる。 焦るな……ひなの心を開くには時間がいる。 今回は日帰りのイベント。時間のない中でどれだけひなに近づけるか。次回も来たいという気持ちまでもっていかないと……。いずれはひな一人で泊まりのイベントに参加出来るまで……。
2020/04/01 16:37:23(wKAancfs)
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ヒロ
◆sS/CgIBv46
夏祭りの日を迎える。昼を過ぎた頃、高まる気持ちを抑えながら車で優菜の家に向かう。
優菜の家は、2階建ての一軒家。車を停め玄関のチャイムを鳴らすと、母親が出迎えてくれた。 家に入りリビングに通されると、浴衣姿の浴衣が恥ずかしそうに表れる。 浴衣の浴衣姿……淡いピンクに花柄模様、濃い赤色の帯。浴衣の色に合わせたお花の髪飾りが頭の左にちょこんと付いている。ショートボブに髪飾り。ううっ…凄い可愛い。ドキッとさせられる。 テーブルに着くと母親が、 「倉田さん…今回は色々無理言ってごめんなさい。 優菜ったら倉田さんを待ちきれなくて、浴衣着るって言うから……ね?優菜」 母親が優菜の顔を見ると、 「だって倉田さんと早くお祭りに行きたかったから」 と照れた顔をする優菜。いつものやんちゃな優菜とは雰囲気が違うぞ。なんかおしとやかに見える。 「大丈夫です。責任をもって優菜ちゃんを預からせて頂きます。お母さんも安心して楽しんできて下さい。優菜ちゃん…浴衣似合ってるよ。」 「お兄さん…ありがとう!浴衣着るの久しぶりでなんか恥ずかしい」 優菜は似合ってると言われ嬉しそうな顔をする。 その後、今後の家庭教師の打合せをしながら雑談をしていると、優菜が、 「もう!早くっ…お兄さんとお祭り行きたい」 と急かしてくる。家庭教師は毎週水曜日の夜7時から9時までの2時間と決まり打合せを終える。 夏祭り会場は少し離れた神社。夜店も出てわりと賑わうと聞かされる。歩いて行けない距離じゃないが、優菜は下駄を履くらしく歩きづらいので車で近くまで行く事にした。 「優菜…ちゃんと倉田さんの言う事聞くのよ!わかった?」 車に乗り込む優菜に向かって母親が話しかける。 「ママ…わかってる!ちゃんと言う事聞くから大丈夫。ママも気を付けてね!」 運転席に座る僕に深々と頭を下げる母親。 「倉田さん…宜しくお願いします。明日帰る前に連絡します。」 僕も深々と頭を下げ、 「こちらこそ…責任もって明日まで優菜ちゃんを預からせて頂きます。」 丁寧に挨拶し出発。お母さんも館長とゆっくり楽しんで来て下さいねと心の中で思う。車を走らせ事前に下調べしてあるお祭り会場へとむかう。運転しながら優菜の顔をちらっと見ながら、 「優菜…浴衣姿似合ってる。その髪飾りも素敵だよ。 なんだかいつもの優菜じゃないみたいだね。あまりの可愛さにドキドキしてるよ。」 優菜は照れた顔で僕を見上げ、 「お兄ちゃんが可愛いって言ってくれて嬉しい。いつもスカート履かないから、お股がスースーして落ち着かないの」 思わず吹き出してしまう。 「そっか…優菜ちゃんスカート履かないんだね。たまにはスカート姿も見てみたいな。」 と言いながら、優菜の太ももに片手を乗せる。華奢な細い太もも……浴衣の上から触れるだけで興奮してくる。優菜は一瞬ビクッとするも、僕の手に自分の手を乗せてくる。 「お兄ちゃんがスカート姿見たいなら今度履く」 見上げてくる優菜に、 「本当は何も履いてない裸の優菜が見たいんだけどね。」 と言うと顔を真っ赤に染める優菜。恥ずかしそうに、 「もう……。でも今日絶対お兄ちゃんとセックスするんだもん。いいでしょ?」 小学4年生の子供がよくセックスするなんて言葉に出すよ。これもちゃんと教育してきた成果だね。 「優菜…色々準備が必要だと言ったでしょ?準備してセックス出来そうだったらだよ。わかった?」 今直ぐにでも優菜とセックスしたい。優菜を貫きたい。でもまだ充分時間はある。 優菜は不満そうな顔で、 「わかった……お兄ちゃんの言う通りにする。ちゃんと言う事聞くって約束したから。」 僕は優菜の頭を優しく撫で、 「優菜…偉いぞ」 と誉めてあげるとニコッと笑う。ううっ…可愛いぞ。 車をお祭り会場から少し離れた駐車場に停め、フロントガラスとサイドガラスに日除けのスクリーンを付ける。優菜が助手席のドアをあけようとするのを止め、 「優菜……こっちおいで。」 優菜の小さな体を持ち上げ、向かい合わせになるように僕を跨がせて膝の上に乗せる。 びっくりしてる優菜を見つめ、 「キスしよっ……大人のキス。わかるよね?」 恥ずかしそうにキョロキョロする優菜。 「ほら…窓ガラスに日除けを付けたでしょ?外から見えないから安心しなさい。久しぶりだからキスしたかったんだよ。」 優菜は恥ずかしそうに僕を見つめ、 「車の外から声が聞こえるんだもん。ドキドキする。でも優菜もキスしたい。……お兄ちゃんに会いたかったんだもん。」 僕は優菜の小さな唇にチュッとキスをし、 「そのドキドキ…興奮するでしょ?」 恥ずかしそうにコクンと頷く優菜。 「優菜…集中すれば声なんて聞こえなくなるから。」 「はいっ!集中するっ」 素直な優菜。 再び小さな唇に唇を重ねてていく。 チュッ……チュッ……ピチャッ…ピチャッ…。 優菜の唇をこじ開け、小さな舌に自分の舌を絡めていく。優菜もぎこちないがチョロチョロと僕の舌を追いかけてくる。舌と舌が触れる度、優菜の小さな体が僕の膝の上でビクッ、ビクッと跳ねる。 ううっ……小さな舌たまらない。 優菜の口の中を犯すよう隅々に舌を這わしながら、 優菜の襟元を掴んで浴衣を降ろしていく。 一瞬僕を見つめる小さな瞳が丸く開くが、そのままキスを続けながら、ひなの小さな腕を浴衣の袖から脱がしていく。腰ひもまで浴衣を脱がせると、優菜の脇腹を掴みながら親指で小さな乳首に触れる。 クニュ……クニュ……。 ビクッと小さな体が跳ねる。可愛い反応。本当に小さな胸。やっとわかるぐらいの膨らみ。米粒より小さな乳首。親指で小さな乳首を回すように撫でていくと僅かに固くなってくるのがわかる。 んんんっ……チュッ……んんんっ……。 僕は唇が触れるか触れないかぐらいに優菜から唇を離し、 「優菜の胸…相変わらず可愛いね。少し固くなってきたのわかる?」 優菜は肩で息をしながら、 「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…んんんっ…あっ……あっ…おっぱいジンジンするっ。」 幼い顔を真っ赤に火照らせる優菜。僅かに固く尖ってきた小さな乳首を親指で何度も弾く。その度にビクッビクッと震える優菜。 「この前の夜の事、思い出してきたでしょ?優菜の鼓動…ドキドキが伝わってくるよ。」 「あっ…あっ…ジンジンして気持ちいいっ…お兄ちゃん気持ちいい」 こんな小さな胸でもしっかり感じてる。優菜…敏感だね。優菜の胸を暫く堪能すると両手を離し、 「優菜…おしまい。お祭り行くよ。」 と言うと残念そうな顔をする優菜。 「はぁ…はぁ………終わりなの?」 体はジンジンしてるはず。だが車の中でこれ以上は無理。まだ外は明るいし人も多い。悶々とした体をもて余すだろうが…我慢させて後は嫌と言う程イかせてあげるから。 「今は…これで終わり。今はの意味わかるでしょ?」 優菜は恥ずかしそうにコクンと頷く。 脱がした浴衣を着せ整えると、車から降りる。 優菜の小さな手を握りお祭りに向かう。
20/07/28 18:39
(THFE0.HH)
投稿者:
ヒロ
◆sS/CgIBv46
愛読者様。いつもコメントありがとうございます。
展開が遅くてすいません。もう少しお待ち下さい。
20/07/28 18:41
(THFE0.HH)
投稿者:
愛読者
ヒロさん
お疲れ様です・・・更新ありがとうございます 続きを楽しみに読ませて頂きます
20/07/28 22:01
(sg2e4ZGf)
投稿者:
ヒロ
◆sS/CgIBv46
履き慣れない下駄のせいで、なかなか早く歩く事が出来ない優菜。その仕草がまた可愛い。
「優菜……下駄歩きづらいんでしょ?慌てなくてもいいからね。いつもの優菜と雰囲気が違うから、なんかドキドキしちゃうよ。」 すると優菜は僕の手をギュッと握り見上げ、 「優菜もドキドキしてる。それにさっき車の中でお兄ちゃんが胸さわるから……」 「こら……周りに聞かれたらどうするの?」 エヘヘと笑ってごまかす優菜。それこそヒヤヒヤしてくる。お祭り会場へ着くと優菜と同じ年頃の浴衣姿の女の子がたくさんいる。中には可愛い子も。 ここは天国か……。優菜と一緒だから変に怪しまれる事はない。ゆっくり露店を見て回ると、優菜の同級生の女の子達が話しかけてくる。 「優菜ちゃんもお祭りに来てたんだ!横のお兄さんは誰なの?」 優菜はなんて答えるんだろう。と思っていると 「お兄さんは…優菜の家庭教師の先生なの。優菜がお祭り一緒に行こうって誘ったら、OKしてくれたんだよ。いいでしょ?」 いいでしょ?って優菜はそう思ってるけど、同級生は果たしてそう思うだろうか?女の子達は、 「優しそうなお兄さん。優菜ちゃん良かったね。」 優しそうなお兄さんか……。お世辞でも嬉しい。 優菜は暫く同級生達と話した後、 「じゃあ…またね!」 と言って僕の手を引っ張る。優菜の同級生の子達ともっとお近づきになりたかったけど仕方ない。 露店でかき氷を買ってあげ、食べながら歩いていると前から少し背の高い…多分155センチぐらいはあるだろうモデル体型のスレンダーな女の子が1人歩いてくる。 おっ…可愛い、と視線を送っていると優菜が、 「あっ……穂乃花お姉ちゃん!」 と声をかけびっくりする。名前は河野穂乃花。どうやら一緒に通学する班の班長らしく小学6年生だとわかる。この子が6年生だとはびっくり…ひなや優菜とはまるで違う体型に大人びた雰囲気。さすがに浴衣越しに見える胸の膨らみはまだ小さく見える。長い髪をポニーテールに結び、襟元から見えるうなじが妙に色っぽい。 軽く会釈をすると、優菜が家庭教師のお兄さんだと 僕を紹介してくれる。 だが、穂乃花が僕を見る目がなんか違う気がする。 そんないやらしい目で見てるつもりじゃなかったがどうして?僕がロリコンだと気付いたか?悪く言うと軽蔑するような視線。 優菜は穂乃花のそんな視線を気にする事なく話している。お姉ちゃん…じゃあね!と別れ歩き始めた瞬間、穂乃花がつまづき転びそうになる。 「あぶないっ!」 と言って転びそうになる穂乃花の手を素早く掴む。 するとびっくり……。穂乃花は強い口調で、 「触らないで!変態!あなたも私の体触りたいんでしょ!」 と言われびっくりして慌てて手を離す。せっかく助けてあげたのにこの言われよう。あなたも私の体を触りたいだけ?という事は他の誰かに触られたのか? 触りたいのは図星。心にぐさっと刺さる。優菜の手前 怒るわけにもいかず、 「ごめんなさい……そんなつもりじゃなかったけど気に触ったら謝ります」 と頭を下げちらっと優菜を見ると凄い怒った顔。 優菜は穂乃花の前に行き、 「お兄ちゃんは穂乃花お姉ちゃんを助けてあげたんだよ。それを変態だなんてひどい!大好きなお兄ちゃんをそんなふうに言うなんて……お姉ちゃんのバカ!グスン……グスン……もう一緒に学校行かないから。」 泣き出してしまった。変態……それは否定しないけど。 泣きながら僕に抱きついてくる優菜の頭を優しく撫で、 「優菜……僕をかばってくれてありがとうね。お姉ちゃんきっと虫の居所が悪かったんだよ。」 穂乃花に向かって頭を下げると一変表情が変わり申し訳なさそうな顔をしている。自分の言った事に罪悪感を感じてる様子。穂乃花は、 「お兄さんごめんなさい……そんな事言うつもりじゃなかったの。優菜ちゃんも……大好きなお兄さんを軽蔑するような事言って…」 どうして言うつもりじゃなかった事を言ってしまったのか気になる。でも…話してくれるだろうか? 「僕は大丈夫。気にしなくていいよ。でも……優菜ちゃんをどうしたらいいか。こんなに怒った優菜見るの初めてだから。」 「………………」 暫く沈黙が流れる。気まずい雰囲気。 「穂乃花さんといったね。良かったらどうしてあんな事言ったのか教えてくれないかな?」 すると穂乃花がゆっくり口を開く。 「男性に触れられる事が嫌なんです。どうして?って聞かれると困るけど。」 おっ…やっと会話が出来るようになった。 「さっき…あなたも私の体触りたいんでしょ!って言ったの覚えてる?それが原因かと思うよ。誰かに触られたのかな?」 言いずらそうな顔をする穂乃花。 泣いている優菜の手を引き、近くのベンチに腰かけると穂乃花も少し離れてベンチに座る。 「僕に厳しい言葉を言った後、少し後悔したような顔をしたよね?また言ってしまったって思ったんでしょ?違う?」 穂乃花ははっとした顔をし、 「なんでわかるんですか?…………私男性を汚いものだと思ってしまうんです。治したいって思っても自分では、どうしたらいいのかわからなくて」 僕は優しい口調で、 「いいかい?物事には原因があるんだ。穂乃花ちゃんがどうしてそう思うようになったのか、トリガーつまり最初のきっかけがあるはず。多分誰かに触られたとか…僕に話せる?」 穂乃花は下を向き恥ずかしそうに、 「私…半年ぐらい前に電車で痴漢に会ったの。スーツ着たサラリーマン風の人だった。お尻触られ……胸触られ気持ち悪くて怖くて声も出なかった。誰も助けてくれなかったの。駅に着いて走って逃げた。それから…男性を見る目が変わったかも。恥ずかしくて親にも言えなくて。」 少し涙ぐんでるように見える。モデル体型の体。体は大人びてるが心は繊細な小学6年生。ショックを受けるのもわかる。 「親にも言えない事を僕によく話してくれたね。ありがとう。それから男性を見る目が変わったんだね。穂乃花ちゃんは治したいって思ってるんだね?」 「………はい。」 僕は暫く考え口を開く。 「きっかけはわかった。治したいって思うなら痴漢に会った時、その時穂乃花ちゃんの気持ちを教えてくれないかな?嫌だっり恥ずかしかったら言わなくていいから。」 穂乃花はコクンと頷く。 痴漢に会った状況を詳細に聞いていく。内心ドキドキしている自分がいる。 混んでる電車、後ろに立った男性がお尻を擦ってくる。最初は気のせいだと思ったけど、だんだん男の手が大胆になっていく。スカートの中に手が入ってきて、恥ずかしくて怖くて声が出せなくて……。話しているうち穂乃花の体が震えてくる。 いつの間にか泣き止んだ優菜も一緒に穂乃花の話を真剣に聞いている。 「穂乃花ちゃん…無理しなくていいから。」 「……うん。」 僕は穂乃花の顔を真剣に見つめる。 「穂乃花ちゃん……恥ずかしい、気持ち悪いって言ったけど、本当にそう思った?そう思ったのは最初だけじゃないのかな?」 穂乃花の心の奥底を覗くように言ってみる。 穂乃花はびっくりした顔で、 「違う…違うもん。最初だけじゃないもん。」 と言うが、そのまま黙ってしまう。 「違ってたらごめん。でも内心ドキドキしたんじゃないのかな?最初は恥ずかしくて怖くて気持ち悪いって思ったのは本当だと思う。でも…途中からはよくわからない気持ちになった。優しい男の手つきにだんだん変な気持ちになって…怖くなって逃げた。」 穂乃花は下を向きながら黙っている。 痴漢に会った時の自分の気持ちを整理しているようだ。本当は最初から最後まで怖くて気持ち悪かったかもしれない。でも僕の言葉にあきらかに動揺しているのがわかる。 思い込ませる……記憶の書き換え。洗脳する人間がする事を穂乃花にもしてみる。 うまくいくかどうか……。 「変な気持ちになった自分が許せない。こんな気持ちにした男がいけないんだ。と思ってる。違う?」 多分穂乃花はプライドが高い。だから自分の体を触りたいんでしょ!と言う言葉が出てくる。そのプライドを取り除いてやる必要がある。穂乃花は顔を上げ僕を見ると、 「違う………違うから……」 声が小さい。図星かも。ここは突き放すように、 「自分に素直になると気持ちが楽になるよ。穂乃花ちゃん今の自分を治したいって思うならよく考えてみて。僕は今の穂乃花ちゃんに魅力を感じない。優菜の方が素直でがんばり屋さんでいっぱい魅力を感じるよ。」 僕は優菜を見て、 「優菜…穂乃花お姉ちゃんの事許してあげようね。それから今話した事は誰にも言ったらだめだからね。お姉ちゃん…傷つくから。わかった?」 優菜は僕を見上げニコッと笑い、 「うん!わかった。お姉ちゃん許してあげる。」 魅力があると言われ嬉しそうな顔をする優菜。 「僕達お祭り行くから。また機会があったらお話きいてあげるから。」 上から目線で物を言うと穂乃花は戸惑っているようだ。自分より優菜の方に魅力を感じると言った事も心に響いてるようだ。多分また会える……絶対僕に話にくる。変な確信があった。 穂乃花はペコリと頭を下げ、 「お兄さんありがとうございました。よく考えてみます。」 おっ…だいぶ言葉使いが変わった。 そのまま穂乃花を後にし、優菜の手をつないで歩き始める。
20/07/29 18:58
(og2AHCXh)
投稿者:
愛読者
ヒロさん
更新ありがとうございます 早速読ませて頂きました 続きを楽しみにしております
20/07/29 21:06
(9j0vNhCk)
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