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夏の日
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ロリータ 官能小説   
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1:夏の日
投稿者: お兄さん ◆YManYotTcQ
今でも鮮明に覚えている。
蝉の声、強烈な日差し、線香の匂い、潮風。
そして、穢れを知らない、真っ白な。

これは僕が体験した、人生でたった一度だけ犯した過ちの思い出です。
長くなりますが、事細かに綴っていくのでお付き合い頂ければと思います。

もう10数年前の話。
当時の僕は高校3年生、所謂ヤンキーに憧れて、金髪にピアスというルックスでした。
しかし見た目とは裏腹に、女性に対して奥手…というより臆病でした。
つまりは、恥ずかしながら。童貞。
女性の体を生で見た事すらありませんでした。

そんな僕の祖母が亡くなってから一年。
1回忌の法事で、親族が集まります。
祖母の故郷である、海と山しかない、なんの取り柄も無い小さな港町。

親族の本家である、祖母の実家。
強烈な日差しに目を細めながら、玄関をガラガラと開けた時でした。
「いらっしゃーーいっ!」
爛漫な声に驚きつつ見下ろすと、小さな女の子が出迎えてくれていました。
幼稚園年長組くらいの年でしょうか。
まんまるでクリっとした瞳、整った顔立ち、肩ぐらいまでのセミロングの髪の毛は、所々ふわりと跳ねて日差しで茶色く透けていた。

(誰だろう?)
正直僕は、誰だか解りませんでした。
と言うのも、初対面。
しかも僕の親族は普通では無い程多いので、この女の子は誰かの娘なんだろう。くらいしか解らなかったのです。
それが萌との出会い。
僕が過ちを犯す事になる、女の子との出会いでした。

2016/05/30 21:22:53(j.Y1kHl9)
12
投稿者: お兄さん ◆YManYotTcQ
別れの朝。
親族達は、次々に各地へと帰って行きます。
僕は萌が帰るまではなんとなく残ろうと考えていたので、親族達を見送っていました。
別れを惜しみ、泣く子供達と、笑う親戚達。
微笑ましいなぁ。と見ている僕の横には、やっぱり萌が居ました。

萌は何やら神妙な面持ちで僕を見上げると、
「おにいちゃんも帰るの?」
と聞いてきます。
「うん、萌が帰る時にお兄ちゃんも帰るよ」
と答えると、手を握る手がギュッと強くなるのでした。

親戚はあらかた帰り、いよいよ萌のお母さんも帰ります、と仏壇に線香をあげていた。

別れの時、彼女は泣かなかった。
強い子だな、と。なんかこっちが泣きそうになっていると、トトトッと寄ってきて
「おにいちゃん」
「ん?」
何やら手招きをしています。
不思議に思いながらしゃがみ込むと、チュッと唇に軽くキスされました。
僕の親も、萌の両親も見ている前でやられたので、少々ドキッとしました。
小声で(だいすき)と言うと、小動物の様な少女は、体を目一杯使って手を振りながら、帰って行きました。


あれからもう十数年。
あの子には会っていません。
後になって知った事ですが、萌は遠く海を越えた地方に嫁いだ親戚の娘だったようです。

僕はあれ以来、もう絶対に幼い子に手を出さないと誓っています。

僕の中に鮮烈に残っている出来事でしたが、今となっては、萌本人には忘れていて欲しいと願うばかりです。
彼女の人生を歪めてしまった可能性だって十分にあるからです。
全て忘れて、あの頃のまま。
素直で天真爛漫に育っていて欲しい。
身勝手なのは承知です。

ただ、あの夏の日。
僕は、小さな女の子に、恋をしていました。


16/05/31 10:24 (dWHj3VZq)
13
投稿者: (無名)
短文小出しはやめて
16/06/01 18:20 (7Mq20p/s)
14
投稿者: シューマッハ
お兄さん、良いことをしたわけではないけど体験談ありがとうございました槌
16/06/05 06:51 (wk1ZVkbk)
15
投稿者: (無名)
いけないこと?でも心に残る良い話だと思います。
16/06/06 07:44 (1zHk.W45)
16
投稿者: お兄さん ◆YManYotTcQ
13さん≫
何分この掲示板の初心者なもので、その様なルールがあったとは知らなかったのです。すみません。
次回投稿する事があったら、気を付けますね。

14さん≫
全く身勝手な僕の話を読んで頂き、ありがとうございました。
思い出しながら書いていると、あの日あの時の光景が蘇る様でした。

15さん≫
僕にとって罪悪感は残るものの、あの時の優しくて愛しい気持ちは、一生忘れられない宝物だと考えています。
勿論許される事では無いですが、僕の話を読んで頂いた上で良い話だったと仰ってもらえると、救われる気がしました。ありがとうございました。
16/06/08 22:41 (6vsQRzLy)
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