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因習の村
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ロリータ 官能小説   
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1:因習の村
投稿者:
中学生のころ、私はド田舎の村の、村長の娘だった。

私はその村で、中2の時に初恋の男の子と初体験をし、その後その子と一緒に村を出て、今は東京で夫婦になっている。
その時のことを、彼がこの掲示板に、おととしの秋、「寺」というタイトルで投稿していたことを、最近知った。彼のスマホのメールの下書きに、コピーが残っていたのだ。あとは、この掲示板がスマホにブックマークしてあったので、簡単に見つけることができた。

おかげで今まで、知りたくても彼に聞けなかった、当時の私への思いや、村の他の女の子との関係を知ることができた。だが逆に、私の立場からすると、彼の認識が間違っているところがいくつも見つかった。
だからといって、いまさら彼に説明し、訂正しても無意味だけど、長くこの掲示板を読んでいる人たちには、やはり当時の私の本当の気持ちを知っておいてほしいと思い、彼のまねをして投稿してみることにしました。

私の夫、ゆうの2年前の投稿とあわせて、読んでもらえたらと思います。




 
2019/06/01 16:26:58(ilkxF.lz)
7
投稿者: (無名)
いい書き込みですので
もう少し書き込み速度を上げてください。
19/06/19 20:54 (HSo84isf)
8
投稿者: 舞
私が「脱がしてよ」というと、ゆうはまた、絶句して驚いていた。
まったく、何で私が女の子らしいリアクションをする度に、彼はこんなに驚くのか。
でもそれは、元はといえば私のせい。
『東京から来た特別な男の子』に恋をして、勝手に、自分をこの因習の村から連れ出してくれる、王子さまだと期待し、それが無理と分かると、勝手に冷たくした。これでは彼に、恋愛対象に見てもらえなくなっても仕方ないというものだろう。

彼は恐る恐る、といった感じで私のハーパンとショーツを脱がし、膝頭を掴んで大きく広げさせると、アソコを観察し始めた。
私は顔から火が出るほど恥ずかしかった。
このあと、何をされるんだろう?
指で外側の襞を広げて、中の襞をいじられるか?
それともその上のお豆ちゃんか?
もしかして、膣穴に指を入れてくるかも。それはちょっと痛そうだったが、でもどうせこのあと、そこに指より太いモノを迎え入れることになるのなら、先に慣れておいた方がいいかな?

私がそんなことをドキドキしながら考えていると、だんだんゆうの顔がそこに近づいてきて…
いきなりペロンと、下から上に嘗められてしまった。
これは完全に想定外。私は驚いて「ひゃあっ!」と叫んでしまった。

「なんて声出すんだ?」
「だ、だって… 嘗めちゃだめぇ!」
「お前がいいって言ったんじゃねえか」
「言ってない!あたしはただ、脱がしてって…」
「同じだよ!さわらなきゃ脱がせられねぇ」
「だ、だからって嘗めること… あっ!だ、ダメだって… いゃぁ…」

そう。確かにこの時私達は、こんな会話をした。
その時私は、一番恥ずかしい、汚い所を口で愛撫されることに、確かに戸惑っていた。
そういう行為があること自体知らなかったし。
でも一方では、彼とこんなふうな会話ができていることに、安堵していた。
その時を迎える直前に、仲良しこよしだった頃とまでは行かなくても、普通のクラスメイトの関係には戻れたような気がして。

指でも口でも、そこを愛撫されれば、気持ちよくなることは知っていた。でもその気持ちよさは、家のお風呂でそこにシャワーを浴びた時や、布団の中で自分でそこを触る時に感じるものの、延長のようなものだと考えていた。
だが、ゆうに丁寧に嘗められている内に、それとは次元の違う熱いものが、身体の奥の方からこみ上げて来るのが分かった。
『これは…なに?』
恥ずかしさを忘れて、「あっ…あっ…あん!んっ!」という声がだんだん大きくなり、蔵の中に響き渡る。
その熱いものが、頂点に達したとき、自分の身体がどうにかなってしまうのではないか?ゆうに、どんな反応を見せてしまうのか?期待と不安が入り交じる気持ちで、私はその時を待った。

ところが、あと一息でそこに達するという時に、私は異変に気づいてしまった。
アソコを嘗め始めた時からゆうは、両手で私の太ももを下から抱えあげていた。所が気づくと、彼の右手だけが外れている。
何をしているのか?視線を下に落としてみると、片手で自分のハーパンとトランクスを下ろしている。
間もなくゆうの、棒のように固く上を向いたおちんちんが目に入った。

ゆうはそれを、私の膣内に挿れようとしている。
いよいよその時になって、私が嫌がって暴れるのを恐れて、気づかれない内に挿入の体制になろうとしていたのだろう。
今更抵抗する気もない私にとっても、気づかない内に挿入が始まっていた方が楽だったかもしれない。
だが、彼がそれを取り出している所を見てしまった。気づいたことを、ゆうに気づかれてしまった。何か言わなければならない。

私は、どんな言葉で彼を受け入れたらいいか、迷った。

19/06/25 23:01 (kMlYH5Tk)
9
投稿者: 舞
今にして思えば、ゆうがそれを取り出している所を見てしまったとしても、無言で仰向けに戻り、目を瞑って見せれば、それで「いいよ」の意味になったのだが、その時はそんな大人の対応はできなかった。
気づいた以上は、何か言わなければならないと思ってしまったのだ。

私はストレートに
「それ、挿れるの?」
と聞いた。
するとゆうは
「ああ。セックスだからな」
と、さも当然な事のような言い方をしたが、彼がそれを当然なことと考えていないのは、声色や態度から分かった。そもそも彼は、ふだんこんな言い回しをしない。
やはり、いざという時に私が抵抗するのを怖れているのだ。

最初私は、「いいよ。もう暴れたりしないからさ」
と言ってやろうかと思った。だがこれでは、弱い女が男の腕力の前で抵抗を諦めたようになってしまう。それだけはイヤだった。
受け入れるにしても、私が、自分の都合で、それを選び取るのでなくてはいけない。
そこで私は思いつくままに
「しょうがないか。私ももう、すっかり気持ちよくなっちゃったし。」
と言ってやった。

ところがゆうは、私の言葉を聞いて、またも絶句した。
この絶句の意味は、長い間私の中で疑問だった。
確かに私はこの日、レイプされるのを嫌がって、角材を振り回したし、彼の顎を殴った。だがその後は、素直に胸とアソコへの愛撫を受け入れ、あと少しでイカされるところだったのだ。そんな状況で「いいよ」と言ったからといって、そこまで驚くだろうか?

最近になってゆうの『寺』という投稿を読んで、ようやく理由が分かった。私はまたもや、無意識にハトコのひろ子さんと同じ言い回しをしていたのだ。
私の言葉を聞いてゆうは、私が、彼の最初の相手がひろ子さんだったと知った上で、そのことをからかうために、わざと同じ言い方をしたのでは?と疑ったのだ。

私は彼の投稿を読んで、ゆうの初めての相手がひろ子さんだったことに嫉妬した。でも同時に、ゆうがこの時私に、ひろ子さんとのことを知られたくないと思っていたことに、ちょっとニンマリした。投稿の中で彼は否定しているが、やっぱり彼はこの時、私に対して多少は、恋愛感情を持っていたのだと思う。全く好きでも何でもない女子に、他に誰とヤッたかを知られたって、気にする必要はないではないか。

ゆうが絶句している間も、私は仰向けになったまま、その時を待っていた。
彼はしばらく様子を伺っていたが、やがて私の脚を大きく広げさせ、腰を近付けてきた。

初恋のひとと、ひとつになる。
大好きなゆうちゃんに、私の処女をあげる。
そんな感傷とは別に、ふいに現実的な不安がよぎった。
『もしかしてこれ、すごく痛いんじゃ?』
私は不安のあまり、ついこんなことを口走った。

「挿れたら痛い?」
「知らねぇよ。俺は挿れられたことはねぇ。」
「い、痛くしたら殴る!」
舞は拳を握って見せた。
「我慢しろ。多分最初だけだから…」
言いながら、舞の両足の膝裏を抱え、ワレメの下端めがけてゆっくり押し込んだ。
「いっ?痛っ!」
まだやっと亀頭が、膣口の輪を通過しただけなのに、舞の顔が苦痛で歪み、次の瞬間怒りの表情に変わり、拳を握って肘を後ろに引いた。

ゆうの投稿にある、このやり取り。これは、私の記憶とは少し違う。
痛くしたら殴る!と言ったのは事実。でも、ほんとに殴る気なんてなかった。不安と恥ずかしさを紛らすために言ったのだ。
だから、怒りの表情で肘を後ろに引いた というのは違う。そんなことはしていない。
これは多分、ゆうが話を面白くするために大袈裟に書いたんだと思う。
本当は、私は痛さのあまり、上半身を起こして彼の胸板を押しのけようとしたのだ。
でも、ゆうが両手首を捕まえて、自分の背中に回させたので、あとは力いっぱいしがみついた。

ロストバージンというのは、思えば不思議な体験だ。ほとんどの女が、かなり痛い思いをするのに、そしてその痛みを与える張本人は、目の前の男なのに、どんなに痛くても、救いを求める相手はその男しかいないのだ。
だから女は夢中でしがみつく。だが強くしがみつくほど、男の身体の密着が進み、益々痛い思いをすることになるのだ。

19/07/06 20:49 (AS2W0yc0)
10
投稿者: 舞
辛い時間は間もなく終わり、ゆうのおちんちんが、すべて私の膣内に収まった。

その頃の私の性知識では、男のペニスを膣内に迎え入れ、その後男は射精をする、ということは知っていたが、それが一番奥まで届けば、男の意志で射精できるものだと思っていた。
だから、まさかゆうが、わざわざ射精をして私を妊娠させるつもりはないだろうと思ったので
「もういいでしょ?早く抜いて」
と言ったのだ。

「いや、まだた。まだ出してねぇ。」
「出すって… ちょ、ちょっと!止めてよ!妊娠しちゃうじゃない」
「今日は危ない日なのか?」
「…多分違うと思うけど…」
「じゃ、いいな?」
「えっ?ちょっと、ダメだって!い、痛っ!う、動かないで!やだぁ!」

このやり取りで私はようやく、男は膣の奥まで突き入れたあとも、ピストン運動をしないと射精できないこと、そしてその射精こそがセックスの最終目的で、それをしないと終われない、ということを理解した。

でも、たとえ愛する人が気持ちよく最後までセックスを全うするためでも、女にとって膣内で射精されるのは怖い。
なのに私は、ゆうがピストンを再開してからも、ほとんど抵抗も抗議もしなかった。なぜか?

その頃の私たちの関係は、八方塞がりだった。たとえゆうが僧侶になるのをやめて、戒律も守らないと決心したとしても、そして身体の関係になったことをきっかけに彼と恋人同士になれたとしても、そのことが露見したら、彼は間違いなく村を追い出される。まだ中学生で生活力がない私は、後を追うこともできない。
かといってこのまま隠して付き合っていたとしても、やがて彼はやがて本物の僧侶になり、私とつきあうことも結婚することもできなくなる。
だが、私が妊娠してしまったらどうだろう?
それも、堕ろせないほど進んでから発覚したら?
さすがの村長も、娘をシングルマザーにする訳にも行かず、何とか理由をつけてゆうをこの村に留まらせ、私と結婚できるように取り計らってくれるのではないだろうか。
普通の中2女子なら、こんなに早く、こんなことで、将来の相手を決めてしまうなんてありえないことだが、当時の私にとってはそれ以上にいい選択肢は、いつまで待っても現れそうになかった。
『それならそれで、いいかも』
頭の隅でそんなことを考えながら、膣内で動かれる痛みに耐えていると、ふいにゆうの動きが止まった。よく見るとかすかに震えているようにも見える。
『射精したのか…』

「終わった?」
「ああ」
「どいて」
彼はノロノロと引き抜き、ティッシュで血まみれのおちんちんをを掃除したあと、もう2~3枚抜き取って私にとってのも拭いてくれようとしたが、さすがに色んなものでグチャグチャになっているそこを、ゆうに直視されるのは恥ずかしかったので、手を差し出してティッシュを受け取り、自分でそこを拭き取った。

蔵を出る前に、私は彼に口止めした。
今日の始まりは、ゆうが私を騙して蔵に監禁したことからだった。つまり犯罪。
彼の方が私を口止めする場面なのだろうが、その時私は彼が、自暴自棄になっているようにも思えたので、私とヤッたことを吹聴するのではないかと心配したのだ。そうなれば、彼は即村から追放されてしまう。それを恐れた。
でも、そこまでの考えはないようで、逆に私にも口止めしてきたので、安心して蔵を出た。

帰り道、歩き方が変になるのを気にしながら、私はボンヤリとこれからのことを考えた。
『明日から、ゆうちゃんとどんな風に接したらいいんだろう?』
今日私たちは、身体の関係になった。でも、告白されて彼女になった訳ではない。なんて微妙な立ち位置…

できれば、これをきっかけに、小2の頃のような仲良しのふたりに戻りたい。でもだからといって、急に甘えたり、馴れ馴れしい態度をとったりすることは、私には性格的にできそうにない。
『そういえば、もうずいぶん、ゆうちゃんの前で笑ってないな』
とりあえず明日は、私が今日のことを怒ったり、後悔したりしてないことを伝えるためにも、がんばって笑顔を見せるようにしよう
そう決心して、帰途についた。


19/07/13 15:27 (r2UIh.OH)
11
投稿者: 舞
ところが、翌日教室でゆうちゃんと顔を合わせた途端、自分でもビックリするくらい恥ずかしさが込み上げてきて、笑顔どころではなくなった。
ゆうちゃんに赤面してるのを悟られるのも気恥ずかしかったので、なるべく顔を彼の方に向けないようにして、普段通りの会話をするのが精一杯だった。
やはり私には、おかしくもないのにヘラヘラ笑ったり、媚びるように微笑みかけたりするのは、性格的に無理だった。
その代わり、何かゆうちゃんが何か聞いてきたり頼んできたりしたとき、いままでより柔らかい口調で、丁寧に答えてあげるよう心がけた。
彼はよく忘れ物をしてくるので、そんな時はこっちから声をかけて、必要なものを貸してあげた。
それからもうひとつ、『ゆう』と呼び捨てにするのをやめて、どんな時でも『ゆうちゃん』と呼ぶようにした。この私の小さな態度の変化を、彼は気づきてくれていただろうか?
少なくとも、私があの日のことを、怒ったり後悔したりしていないことは、伝わっていたと思う。

そんな風に、何事もなかったかのような平穏な日々がしばらく続いた。
すると今度は、別のことが心配になってきた。
男子中学生のゆうちゃんが、私と、少なくともあとひとり、村の女子とセックスをしたのだから、これっきりもうしたくならないとはとても思えない。でもその相手は私だろうか?

なにしろこの村は『べっぴんの里』なので、ライバルは多い。
村の男子全員から、姉のように慕われているひろ子さん。この頃急に女の子らしくなってきた、紗弥ちやん。(噂になった、ゆうちゃんの始めての相手は、多分このふたりのどちらかだと想像していた) 
ゆうちゃんがブスと言っている、中3の夕子さんと、小6の美樹ちゃんも、ふたりともよく見れば目鼻立ちはかなりキレイだ。夕子さんは痩せれば、美樹ちゃんはもう少し肉付きが良くなり、メガネを外せばかなりの美少女になる。そのことに、ゆうちゃんがいつ気が付かないとも限らない。

でも、あの日から2週間もすると、時々ゆうちゃんの熱い視線を感じるようになった。見ているのは私の横顔だったり、胸だったり、お尻のあたりだったりした。
『やっぱりゆうちゃんも、私と2回目をしたいと思ってるのかな…』
だとしたら彼は、住職が一日寺を開ける日を、待っているのだろう。彼があの蔵を自由にできるのは、その時だけだから。
そこで私は、毎日帰り際に、ゆうちゃんの予定を確認する事にした。
彼は、住職がいる日はほとんど毎日、お寺の掃除や法事の手伝いをさせられている。そのため教室の掃除は私がひとりでやることが多かった。
これまではゆうちゃんが、「今日は法事があるから帰るぞ」などと声をかけてきたり、黙って帰ってしまったりだったのだが、6時間目が終わった所で私から
「今日はお寺の用事は?」と聞くようにした。
ゆうちゃんが、法事があるとか寺の掃除だとか答えたなら、その日は住職がいるということ。
「今日は住職が夕方までいないから、掃除できるぞ」と答える日もあった。
でも、夕方帰ってくるのでは、落ち着いて蔵の中で女子とヤる訳には行かないだろう。

ゆうちゃんとの初体験から、1ヶ月ほど経ったある日、私がいつもの質問をすると彼は、ちょっと目をそらして
「今日は住職は病院で、夜まで帰ってこないんだ。でも俺、ちょっと用事があって…先に帰ってもいいか?」
と答えた。私はそれを聞いて、急にドキドキしてきた。
『そうか。今日なんだ…』
私がいいよ、と答えると、ゆうちゃんは、
「そうか、わりいな」
と、私の目を見ずに言うと、学校を出た。

私が掃除を終えて、家への道を歩いていると、ゆうちゃんが、お寺の山門の陰に立っていた。
『やっぱり…』と思ったものの、彼が歩いてくる私をいちど見たあと、すぐに視線を落としまったので
「もしかして、誰か他の子を待ってるんじゃ?」という考えが頭に浮かび、私はキッとした表情になってしまった。
冷静に考えれば、紗弥ちゃんたち小学生を待っているのなら、もう遅すぎるし、ひろ子さんのバスが来るのはまだ1時間もあとなのだから、どう考えれても私しかいなかったのだが。

「誰を待ってるのよ?」
「別に…」
「また誰かとヤるんでしょ?美樹ちゃん?夕子さん?」
「あんなブス、相手にしねぇよ」
「じゃあ誰よ?」

ゆうちゃんの投稿にある、このやり取り。
ここまで問い詰めても、彼は「お前をまってたんだよ」と言ってくれなかったので、仕方なく、すごく恥ずかしかったけど、私はこの日のために父の寝室から盗んで来ておいた、小箱を差し出した。

「これ、使ってあげて。今日がたまたま危険日だなんて、滅多にないことだけど、それでも女の子にとって、中で出されるのは怖いよ…」

飽くまで、彼が他の子とヤろうとしている体でそう言ったが、実際は「今日はちゃんと、コレ使ってしてね。」と言ってるのと同じ。顔から火が出る思いだった。
ここまでしたら、やっとゆうちゃんにも私の気持ちが分かったらしく、小箱の代わりに私の手首をつかんで、蔵の中に連れて行ってくれた。

『ここでこれから、ゆうちゃんと2回目をすることになる。それはいい。好きなんだから。でも、その前にハッキリしてもらわなきゃ』
そう思った私は、

「あたしを待ってたの?」と聞いてみた。
「ああ」
「なんで?他の子でもいいじゃない」

こう聞けば彼は、たとえウソでも、私のことが好きだからとか、可愛いからだとか、言ってくれると思っていた。
ところがなんと彼は

「俺たちは、セックスの相性がいいみたいだからな」

と言ったのだ。

「なによそれ?」

私はあきれて、次の言葉が出てこなかった。
でも、考えてみれば、ゆうちゃんはお寺の戒律によって、セックスはおろか、女の子に恋愛感情を持つことすら禁止されているのだ。
どんな事情で彼が、その戒律を破ることにしたか、その時は知らなかったが、つまり恋愛に関しては、この村に連れてこられた5歳の時のままなのだろう。
誰かを好きになったり、彼女がほしくなったりするのも、すべてこれから。
それならば、一番近くにいるこの私に、恋をし、彼女にしてもらわなければならない。
そのためには…

私はこの1ヶ月の間、準備し、練習してきたことを試してみることにした。
19/07/21 20:56 (t0NIPqtD)
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