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くすくすと笑っている亜季に、タオルケットをかけてやる。
うつ伏せになってお尻だけ浮いたようになってるんだけど、そのお尻がぽっこりしていて、なんとも可愛い。 一瞬ためらって、でも何も言わずにそのお尻を撫でた。嫌がるかと思ったけど、亜季はご機嫌なままだった。 丸くて小さくて硬いお尻は、触って心地よく、眺めても心地よかった。 「たっくん、手がなんかいやらしいぃ」 「気持ちいいんだよ、お前のお尻」 俺も並んで横になる。頬杖ついて亜季の背中やお尻を撫で続ける。 細い腰、薄い背中がちょっと痛々しかった。 「ごめんな、痛かっただろ」 「痛いなんてもんじゃなかったですよ。私もなめてました。小学生はやっぱりしちゃだめですね」 「法律で禁じられているってことは、昔はそこらじゅうでされてた行為なんだろうな」 「単なる性行為だけでなく、それに付随して目を覆いたくなるような事例がありすぎたのでしょうね」 「欲望を我慢できなくなった大人の毒牙にかかって、いたずらされたりレイプされたりして心的外傷を受けてしまう事件って、かなりありそうだもんな」 「ついさっきここでも起きましたけどね」 「俺がロリコンレイプ魔にされた!」 「いたずらやレイプした挙句に殺してしまう事件ありましたし、法規制もやむなしですかね」 「しかし、俺たちのような場合ってどうなんだ?やっぱアウトか」 「たっくん。大人なんだから法律ぐらい勉強してくださいよ。アウトに決まってるじゃないですか」 「知っててさせたのか!」 「だってぇ、我慢できなかったんだもん」 「へへ、可愛いじゃねーか。お、俺も、我慢できなかったんだもん」 「キモすぎます!もう通報しましたので帰ってこないでください!」 「俺が心的外傷を受けてるよ!」 「昨今の風潮では児童の健全な育成と人権を大義名分にしているようですけど、どうなんですかね?それだと国民を愚かな消費者に調教する為の溢れかえったコマーシャルと、冷静に考えてみれば大して必要のないスマートフォンの普及、更に言うならお金さえあれば何でもできると思わせる社会構造の方が、ほっぽど健全な育成を阻害していると思いますがね」 「お前、ただの小学生じゃないだろ」 「ただの小学生です!ただ毎朝新聞を3部読み尽くしているだけです」 「凄いじゃねーか!俺でも1部だよ!」 「愛読書は東スポです」 「新聞違いだよ!あれは18禁だ!」 「コンビニで売ってますよ」 「これが社会構造の罠か」 「東スポ、サンスポ、競馬ブック」 「最後のは新聞ではない!」 「今年の菊花賞は当てますよ」 「そんな小学生嫌だー」 「昨日の常滑ボートは取りました」 「近所に場外売り場なんかねーよ!」 「ロト7で全部なくなるんですけどね」 「頼むからまともに働いてくれ」 「中学校ぐらい行かせてください」 「中学校は青春のルツボだ。友情と愛情と根性とを分かち合う道場だ。行くがよい」 「遊女と愛憎の今生なんて嫌です! 中学、不潔です!」 「退学になれ!」 「失礼な」 けらけらと笑う亜季。中学の話をしたら、亜季がまだまだ子供なんだということを再認識してしまって、少なからずの罪悪感が湧いてしまい、ちょっと落ち込んでしまった。 そんな俺を見て何かを察したのか、 「たっくん、私としちゃったこと、後悔してるんですか?」 「うん。してる」 「あは、隠さないんだ」 「だって、俺はお前のこと、すげー可愛いと思ってたし、何でもできて凄いやつだと尊敬してたし、大変な苦労してきたのにいじけてないし、恨み言も言わないし、だれもいじめないし、可愛いし、すくすく育って健康で、礼儀正しくて、最近綺麗になったって思ってたし、寝顔も可愛いし、裕未ともうまくやってくれてるし、俺に優しいし、笑った顔なんか最高だし、俺の事好きみたいだし、俺も大好きだし、可愛いし、どうにかして幸せになって欲しいって思ってた」 亜季がきょとんとなって顔を赤くしていた、あれ?俺何か変なこと言ったか? 「だから、悔しいけど、いつかちゃんとした男と出会って、相思相愛になって、幸福に暮らしてほしいって思ってた。そこに俺がでしゃばっちまった」 「出しゃばるだなんて」 「奪ったと言った方がいいかもな」 「私、奪われたんだ・・・えへ、やだ、萌える」 「お前は後悔してないのか?」 「後悔なんてあるわけない」 「後悔させてやろうか」 「え?」 俺はがばっと立ち上がって腰に手を当てて宣言した。 「俺はお前を奪ってしまった。それは単に処女を奪ったというだけではない。お前のこれからの人生において、星の数ほど訪れるであろう出会いが運んでくる『恋の種』のすべてをも奪ったのだ。 残念だったな、亜季。もはやお前に自由なんかない、俺の嫁になるということはそういうことだ。 中学で素敵な教育実習生に憧れることも、高校でサッカー部のキャプテンにマフラーを編むことも、大学のサークルで合コンに出ることも、新入社員歓迎会で上司の誘いを断れずに涙を流すことも、一切できないのだぞ。そんな人生に何の楽しみがあるというのだ。 お前はただ俺の妻として、俺に傅き俺の事を一番に考え、俺の子を産み、俺の快楽と幸福の為にその身を捧げるのだ。俺が脱げと言えばいつでもどこでも脱がなければならない、俺がやらせろと言えばお前は生理中であっても拒否できない。家が汚れていたら鞭打ちの刑だ。料理が不味かったら裸エプロンで散歩に行くぞ。お前は一生、俺から離れられないのだ。わははは、どうだ、少しは後悔しただろう」 亜季は体を起こし、胸の前で十指を組んで頬を染めて涙を流していた。 「…何を泣いている」 「嬉しくて」 「はあ!?」 「たっくんが、そこまで私を独占してくれるなんて、思ってもなかったの。そんなの、最大級のプロポーズだよ」 「いや、その、最大級って・・・」 「私はたっくんの為に人生の殆どの時間を使っていいっていう許可をもらったんだよ。私はたっくんのために生まれてきたって思ってるんだから、それができないことの方が後悔になるんだよ。だからたっくんの気持ちが分かった今、私の辞書から後悔という文字が消え去ったのでしゅ」 「でしゅ、って」 「失礼、感激のあまり舌が回りませんでした」 「それも可愛いってのは卑怯だな!」 「後悔なんてあるわけない。今のたっくんの台詞で、私がどれだけ濡れたと思って…」 顔を真っ赤にして照れっ照れになって俯いてもじもじしちゃってる。上から見ると亜季の胸の膨らみがよく分かる。本当、綺麗な微乳だわ。 「亜季、それで、本当にいいのか」 「たっくん、、、」 まるでマリア様でも拝むように俺を見上げる亜季の顔と俺の顔を結ぶ直線上に、俺のちんぽがひくひく出しゃばっていた。 「たっくんに、告白します」 「ん?」 「ホントはね、こないだ、生理始まったの」 「は!?」 「初潮を迎えたのです、わたし」 「いつう!?」 「先週」 「言えよー」 「言えるわけないでしょう!恥ずかしい」 「いや、でも、ナプキンとか用意してないのに」 「そんなもの自分で買いますよ!」 「え?そうなの?」 「あ、来た、って分かったとき、すっごいときめいちゃったんです」 「ときめき?」 「だって『もう赤ちゃん産めますよ』ってサインなんですよ!フランスの安物ワインの解禁日どころじゃないんですよ!初めてなんですよ!初物なんですよ!目出度いじゃないですか!」 「だ、だから教えてくれれば赤飯でお祝いしたのに」 「赤飯よりも精子です」 「はあ!?」 「初潮記念が欲しかったんです」 「記念?」 「たっくんの、精子」 「なぜそうなる!?」 「初物づくしです」 「目出度いな」 「初めての生理、初めての受精」 「とんでもない危険思想だな、オイ」 「初めての妊娠、初めての出産」 「怖い事言ってんじゃねーよ!」 「小6の母」 「人生が終わっちゃうよ!」 「え?なんで?」 「引き取った女児を強姦し妊娠させた鬼畜として全国ネットで晒された男に未来はない」 「えー強姦じゃないよぉ」 「世間はそうは見てくれない」 「大丈夫、私だけは味方だよ」 「お前も後ろ指をさされ、いじめられて苦痛で愛を見失い、俺を恨んで去っていくのだ」 「たっくんって基本マイナス思考だよね」 「思いっきり中に出しましたけど」 「はい、ありがとうございました」 「妊娠しちゃうと思いますけど」 「願ったりです」 「本気なんですか?」 「覚悟はできています」 またうつ伏せになる亜季。 「その骨盤で産めるんですか」 「これでもクラスで一番発達した骨盤なんです」 「骨盤まで1位なのか!」 「バストもです」 「いや、こないだ見たけど、高木さんちの綾乃ちゃんの方が大きいって」 「綾乃はただのデブです」 「容赦ねえな!」 「綾乃がお相撲さんの格好をしたと想像してください」 「ん」 「エロいですか?」 「実に健康的だ」 「私がお相撲さんの格好をしたと想像してください」 「ん」 「健康的ですか?」 「放送できないって!永久保存版!見せられないよ!」 「これが胸囲とバストの違いなんです」 「むむむ、我ながらリアルな想像をしたものだ」 「胸囲なら私より大きい子たくさんいますよ」 「その綺麗なバストがどんどん張ってくるのか」 「出産の時は立ち会ってくださいね」 「もちろんだ。脱獄して駆けつける」 「私の手を握っててくださいね」 「もちろんだ。励ますよ」 「私はたっくんのピーを握りますから」 「握り潰されそうだな!」 あまり考えても仕方ない。というか思考回路がうまく働かなかった。得体の知れない達成感と幸福感でいっぱいの俺だった。 いや、達成感とは違う。何かが外れた解放感というべきだった。俺は、この時、壊れていたのだ。 ベッドの横の勉強机に置いてある目覚まし時計を見たら7時25分だった。 今更ながら、ここは亜季の部屋なんだと気がついた。 裕未の部屋ほど子供子供していないんだけど、ランドセルや薄い教科書やドリルやぬいぐるみやらが、否応なしに『子供の部屋』だと主張してくる。 淡いピンクのベッドも、可愛いクッションも、部屋全体を包む甘ったるい匂いも、ここが『幼い女の子の部屋』なんだと主張する。 それらを見渡した流れで目線を手前に移すと、そこには部屋の主である女の子が、無防備な姿で幸せそうな笑みを浮かべて横たわっている。更に手前に目線を移すと、未だ萎えきっていない俺のちんぽがあった。そのギャップたるや、マシュマロとウンコの対比である。 ついさっきまでこのちんぽがこの子の中にあって、ついさっき、この子の中で果てたのだ。 染み一つない輝くような亜季の肌。日焼け痕もなくしわもない。ある意味完璧に美しかった。なるほど、未成熟の女の子を青い果実と表現したのを見たことがあるが、こうして目の前で見ると実に巧い表現だと思った。 その中に、体内に、胎内に、俺の精液がたっぷり入っている。 その嘘のような現実に、あまりの信じられなさに、俺の精神維持装置は、ある種の結論を導き出した。 『あ、そうか。これは、夢だ。俺の妄想の世界なんだ。』 その途端、ちんぽはまたフル勃起し、目の前のマシュマロに覆いかぶさった。 「ん?たっくん、どうしたの?」 亜季のお尻に挟まるようにちんぽを当てて、ぐいぐい押しつけた。 「やだ、たっくん、元気すぎ」 「いい匂いだ、いい匂いだよ、亜季」 「たっくん?」 腰を動かして亜季のお尻の割れ目を前後に滑らすようにしていたちんぽを、亜季の股間に挟んで、上下に滑らせるように変えていく。 「あん、だめだよ、たっくん、まだそこ敏感、あっ、だめだって、入っちゃうよぉ」 亜季の髪を口に含んで、左手で顔を撫でる。 「亜季、可愛いよ」 「たっくん、息荒すぎだよ、あ、あがあが」 亜季の口に指を二本入れ、かき混ぜる。次第に亜季の舌が指を舐めるように動いてきた。 「あぁあ、はぁ、たっくん、入っちゃう、まだだめぇ、入れちゃだめ、あっ、あうーっ」 愛液と精液にまみれた亜季の入口は、いとも簡単に挿入を許してくれた。後ろからの亜季の中はざらざら感がちょうどよく俺の気持ちいい場所にきて、きつい締め付けも手伝って脳髄に直結するような気持ちよさだった。 「ぐはっ、亜季、亜季、最高だ、最高だよ」 「だめ、裂けちゃう、動いちゃだめ、たっくん、だめぇ」 亜季は俺の真下で可愛い肢体をくねらせている。上体を起こしてそのマシュマロを見る。どこをどう見ても清楚で可憐で、エロとは無縁の美しさだ。なのに、そのお尻の間には赤黒いちんぽがヌチャヌチャと音を立ててうごめいている。 『すごい、なんだこれ、あり得ない、あり得ない、あり得ない・・・』 ベッドに押し付けられている亜季は、両手でシーツを握りしめて俺の動きを受け止めている。華奢な背中に指を這わせ、不規則に前後させてやると、息を洩らしながらくねくね動いて可愛かった。 「あん、あん、あん、あん」 俺の動きと亜季の声が合わさる。全身を突き抜ける快感に酔いしれるように腰が勝手に亜季を打ち付ける。 「うっ、うっ、うぅ、うっ」 亜季は枕を噛み締め、汗だくになり、眉間に皺を寄せて耐えている。汗で髪が顔に張り付くので、それを除けて紅潮した可愛い横顔を見る。噛み締めてる枕を取り除き、開いた口に指を入れると、可愛い舌が反応して舐めてくる。可愛いとエロいが綯い交ぜになった光景に、俺の精神が持ち崩れて、更に激しく腰を打ちつけた。 亜季を労わる気持ちなどなかった。ただ俺の欲望を満たしたかった。自分本位、自己中心、これ以上なくエゴだった。 やがて限界が訪れ、亜季の上半身を鷲掴みにし、破裂しそうな勃起を限界まで強く叩き込む。もう一段深く入ったような感触を受けて意識が飛ぶ。 「!ふっぐぅうううっ!」 「うぎゅーーーー!」 「かはっ!かはっ!かはっ!」 俺は硬直してのけ反り、激しい痙攣を伴って、また亜季の胎内に精を放つ。俺の証を刻み込む。 暴れる腹筋に耐えながら目線を落とすと、そこにはやはり清らかな女の子が横たわっていた。犯しても犯しても、どんなに犯しても汚れない、そんな気がするほど綺麗だった。 その清らかな女の子は、シーツを握りしめたまま大きく呼吸し、背中を時々震わせていた。腹筋が痙攣するのか時々ガクガクと震え、それに合わせて更に呼吸が乱れていく。 「亜季」 「はぅ、はぅ、はぅ、うぅぅぅぅ」 「亜季?」 「うぐ、はぅ、あぐぐぐ、ふー、ふー、ふー、うぐぅぅぅ」 「亜季!?」 そこで漸く我に返った。 亜季の様子が明らかにおかしい。目を瞑り歯を食いしばり、左右の手は震えるほど力いっぱいシーツを握りしめていた。 「亜季!おい、亜季!しっかり!」 「うぐっ、うぐっ、あう、あう、うぐぅぅぅぅぅ」 痙攣がひどくなり、上半身が不規則に跳ねるような動きを見せる。やっと萎えてきたちんぽを抜くと、信じられないほど大量の精液と血が溢れ出てきた。 「亜季!亜季!」 頬を叩いても意識が戻らない。ヤバい、これはヤバい! 全身の痙攣がひどくなり、どうすることもできずにただ抱きしめるばかりだった。 「あがあぁーーー」 耳慣れない低い声がしたと思ったら、亜季が白目をむいて口から泡を吹き出していた。 「亜季!亜季!」 恐怖で震えが止まらない。 『どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう』 何を思ったのか、俺は亜季を抱いたまま仰向けになり、両手両足で亜季を抱きかかえるようにして拘束した。小さく華奢な身体のどこにそんな力があるのかというくらい激しく跳ねる亜季。 『死なないで、死なないで』 そんな事ばかり頭にあった気がする。しばらくして、亜季が大きく息を吸ってのけ反った。 「亜季!」 プルプルと震えながら硬直して呼吸も止まっている亜季を、俺は、どうすることもできなかった。
2013/11/30 13:19:48(ZP59nub5)
と思いましたが、
何度やっても禁止ワードに引っかかって投稿できませんでした。 何回か直してみましたがダメでした。 ので、新スレで試してみます。
13/12/09 00:58
(i4wP6HhM)
俺と柿畑穂子は小学校低学年からの付き合いで、しょっちゅう一緒に遊んでいた。特に家が近所というわけではなく、親同士が仲がいいわけでもなく、いわゆる幼馴染とは違うのだけど、なんとんなく遊ぶようになって、なんとなく話すようになって、なんとなくつるむようになっていた。
3年生の夏に、ホーコが友達の女の子を連れて遊びに来た。二人より三人の方が色々遊べたので俺は大歓迎だった。それ以来その子も一緒に遊ぶようになって、結局つるむようになった。その女の子が由希子なのだ。 でも由希子はどちらかというとホーコの友達であって、俺との直接的な交流はあまりなかった。だから3人でよく遊んでいたにもかかわらず、由希子とはいつも微妙な距離を感じていた。その距離がぐっと詰まったのが小学校キャンプ事件なのだけど、その詳細を語ることは許されていない。 ホーコは気さくな奴なので、つい男友達みたいに扱ってしまうのだけど、実はかなりの美形である。38歳と言えば男も女もすっかり中年化している年齢だけど、ホーコはここ数年、見るたびに若くなっていて、知らない人からは20代だと思われている。 いったいどんな魔法を使っているのか知らないが、なんとも羨ましい奴だった。なんであいつが独身のままなのか不思議でならない。言い寄る男はいくらでもいただろうに。 そんなだから、さっきの亜季からのおばさん扱いで表情が大いに曇ったのがあからさまに見て取れて、ちょっと心配になった。 『すまなかったな。でも気にするな。婆さんと言われなかっただけ良かったじゃないか。あいつらにとっては女子高生でもオバサンなんだから悪あがきはよせ』とメールすると、 『えー何の話?気にしてないよー、ぜんぜん気にしてないよー、アキちゃんだっけ?可愛いねー、すごく可愛いねー、今度会ったら背後から全力で襲っちゃうかも~(-_-メ) 若くて素敵な花屋のおねえちゃん(生娘)より』と返ってきた。 ぜんぜん気にしてるじゃねーか!ってか(生娘)とか付けてくんな! 本当にやりそうだから怖いんだよ、こいつは。 当然といえば当然なのだけど、ホーコと由希子は全然違うタイプだった。 長身で目鼻立ちのくっきりしたホーコは、普通に歩いていても目立っていたと思う。体育と音楽以外は苦手で、怒るとすぐに暴力をふるうという、わかりやすいバカだった。 対して由希子は、地味で大人しい優等生タイプのくせに、他のグループとの喧嘩なんかの時には、真っ先に先陣を切るという『血の気の多い』バカだった。俺もホーコも『待て!由希子!』と何度叫んだことか。 但し、由希子の武器は拳ではなく口だった。頭脳明晰で本の虫だった由希子の言葉の攻撃は、下手な暴力よりキツかった。大抵の奴は追いつめられて逃げ場を失い、泣きながら由希子に殴りかかるという行動パターンをとるので、そうなって漸く俺とホーコの出番になる。結局は由希子の尻拭いをしてただけなんだと随分後になって気が付いた俺も、大概バカである。 向こう見ずの暴走型で頑固者で成績優秀。えげつない悪戯なんかも平気でやっちゃうくせに、妙に正義感が強くて弱い者イジメを強く嫌った。色んなことを感心するほどよく知っていた割に、いまいち思慮に欠ける残念さが、由希子の可愛さだったんだと思う。
13/12/09 01:14
(i4wP6HhM)
はっきり覚えているエピソードを一つ。
中学1年の秋分の日、いつもの様に俺の部屋で三人が集まり、宿題をやっつけて駄弁っていた時の事。 何がきっかけだったのか分からないんだけど、由希子とホーコが口論になった。小さな言い合いは何度もしてきたけど、この時はいつもと違ってどちらも引こうとしない。 「お前らいいかげんやめろよ」と言ったところで文字通り焼け石に水。まあ口論ってことは口喧嘩なわけで、ヒートアップした挙句に当然のようににホーコがコテンパンにされてしまった。 いつもならここで由希子が自分も悪かったと謝って喧嘩終了になるんだけど、この時は余程我慢ならなかったのか、とうとうホーコが由希子を殴ってしまった。 折角収束しかけたのに、取っ組み合いの喧嘩になってしまった。 間近で見たことある人なら分かると思うけど、女子の喧嘩は、実に恐ろしくおぞましい。あまりの迫力に俺はどうすることもできず、あわわあわわと右往左往するだけだった。 体力ではホーコが圧倒的に勝っていたので、こうなると由希子に勝ち目はない。優位に立って調子に乗ったホーコは何を思ったのか、由希子の腕を締め上げて自由を奪い、スカートをまくりあげた。 わざわざ目の前にいた俺に見えるようにしたのかはわからないけど、その時の淡い水色のショーツは今でもはっきり覚えている。 「キャー!」 と聞きなれない可愛い悲鳴をあげた由希子は、振り向きざまに「なんてことするのよ!」とばかりにホーコの胸を両手でどんどんと叩いた。するとホーコはまたも由希子の自由を奪い、スカートをまくりあげた。『オイ、よせよホーコ』と思った瞬間、ホーコは由希子のショーツをガバッと膝まで下げたのだ! 『!!!』俺はそれをモロに見てしまった。 「ギャーーーー!」 と更に聞きなれない恐ろしい悲鳴をあげた由希子がその場に座り込んでその喧嘩は止まった。 由希子が泣きそうな顔をして俺をチラっと見て 「見た!?」と聞くので 「え、あ、う、うん」と答えると真っ赤になって突っ伏してしまった。 そんな由希子を見下ろしながら 「フン、私に勝てると思うなよ」とのホーコの台詞を最後に、沈黙がその場を包んだ。 突っ伏してる由希子とまだ鼻息の荒いホーコを目の前にして、俺はなんとも居心地が悪く、自分の家でなかったらすぐに逃げ帰っていたと思う。 しばらく続いたその沈黙を、最初に破ったのは由希子だった。
13/12/09 01:15
(i4wP6HhM)
ぱっと顔を上げた由希子の表情は、俺の予想を裏切り、赤かった頬も、涙も、表情も消えて、光彩の無い目と相まって死んだようになっていた。こんな顔の由希子は見たことなくてヤバイと思ったんだけど、ホーコは愚かにもそんな由希子に食って掛かった。
「何よ、まだやる気!」 「柿畑穂子、あなたは自分が何をしたのか分かっているのですか」 冷静で、ゆっくりとした口調。普段の由希子らしからぬ低くよく響く声は、問答無用の迫力に満ちていた。 「な、何よ」ここで一瞬怯んでしまったホーコに最早勝ち目はなかったのかもしれない。まるでドラマに出てくる弁護士のような由希子の口調は、まだ幼かった俺やホーコには冷たく恐ろしいものだった。 「さっき、あなたは私の下半身を、私の同意を得ずに強制的に露出させ人目に曝すという行為に及びましたが、何が目的だったのか端的に述べなさい」 「目的も何も、ムカついたんだよ!」 「ムカついた。腹が立った。つまり、自分勝手な一時的な感情に任せ、その腹いせに私をねじ伏せ、辱め、敗者にしようと、した」 「ああ、そーだよ」 「それによって、私は、女としての恥じらい、誇り、未来、友愛の全てを失いました。いいえ、奪われたのです。それらは皆、一度奪われれば二度と戻らないものばかりです。3人の関係に、3人の未来に、修復不可能な溝を刻んだのですよ!あなたはっ!」 と、まあこんな調子で、ホーコの言動の矛盾と乱暴を働くことの無意味さを、これでもかと責め立てるのだから、最初は抵抗を示したホーコもすぐに黙ってしまい、見る見るうちに顔を青くして戦意喪失してしまった。 それから由希子は犯罪を例に持ち出して『奪われた命とその家族』の話をかましたもんだから、ホーコはオイオイ泣き出してしまい、それでも止めない由希子の弁論は、ついには世界の平和が実現しない責任までもホーコに背負わせてしまうという恐ろしい結末に到着し、幕を閉じたのだった。 泣きじゃくりながらゴメンナサイゴメンナサイを繰り返すホーコが壊れたオモチャみたいで怖かったのだけど、そんなホーコを余所目に、由希子は俺の方を向いた。
13/12/09 01:25
(i4wP6HhM)
何が始まるのか、小刻みに震えながら身構えていると、由希子の表情が劇的に変化した。 茹でダコみたいに真っ赤になって、恥ずかしそうにもじもじしだしたのだ。俺をまともに見れないのか、目線が泳ぐ泳ぐ。 「たっくん」 俺が正座したのは言うまでもない。 「は、はい」 「その、えーっと、ホントに、見えたん?」 「え?」 「さっき見たって言ったでしょ?何を、見たの?」 「いや、その、えーっと・・・」 言えない。っていうか名称がわからない。言えるわけがなかった。 「・・・もじゃもじゃだったでしょ?」 「え?まだ全然生えてなかったよ。ツルツルで、」 「やっぱり見たんだー!!」 しまった!誘導された! 「もう私、お嫁に行けない」 両手で顔を覆う由希子。 「へ!?」 「あんなとこ見られたら、もうお嫁に行けない。えーん」 と泣き出してしまった。さっきまでの恐ろしい由希子様はどこへやら。ここにいるのは小柄で色白な可愛い女の子だった。
13/12/09 01:27
(i4wP6HhM)
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