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1:ある中学校の事務長さん。
投稿者:
ホーム。
建築関係の仕事をしています。24歳になりました。
去年の6月、上司に連れられて、ある中学校に向かいました。今度の工事の打合せのためです。 上司からは『ここの事務長、難しい人やから注意しておけ。』と先に言われてました。 打合せは応接室で行われました。そこで、事務長さんに初めてお会いします。55歳過ぎの女性、普通に綺麗な方だと思いました。 始まると、上司に言われた意味が分かりました。質問攻めにあいます。『ここはどうなるの?』『あれはどうするつもりなの?』と、 仕事柄全てハッキリさせておかないと気がすまないタイプのようでした。名刺をいただき『大石寿美子』と書いてありました。 1か月後、工事が始まりました。ところがすぐに電話がか掛かってきて、『どうなってるのよ!言ってたルートじゃないわよ!』と怒鳴られました。 作業員の方が、説明しておいたルートで入って来なかったのです。『すいません。気をつけます。』と謝ります。初めて、この事務長の怖さを知りました。 何かあると呼ばれて怒られました。だから、『事務長に怒られないように。』『何も起こりませんように。』毎日ビクビクした生活をしていたと思います。 ある日、事務室に行くと事務長は不在。他の事務員さん達も、事務長さんがいないので、少しリラックスしています。 ある女性が『大変やねぇ。』と、事務長に怒られている僕を知っているので声を掛けてくれます。ここで少し、この女性と話をすることが出来ました。 その時、事務長さんが帰って来ました。女性と話しているのを利用させてもらい、僕はあるカードを引くことを決めます。 それは『僕が、この中学の卒業生であること。』、そして『僕の当時の担任が、今はこの中学の校長をしていること。』でした。 告白すると、事務室中の雰囲気が一変しました。唖然としています。事務長さんも、少し目を丸くします。 その日から、事務長さんの態度が一変。僕の顔を見れば、ニコニコした顔で寄って来るようになりました。工事をするのも、少し楽になりました。 そして、事務長さんから別件工事をいくつも頼まれます。気になっている箇所が多々あったのだと思いますが、この時とばかりに僕に頼んできたのです。 広い学校中を、二人で何度も何度も巡りました。隅から隅まで行き尽くしたと思います。おかげで、事務長さんのことも少し分かりました。 校長が学校の顔なら、事務長は裏の顔。縁の下のなんとかってヤツです。みんなに説明する納得させる必要がある。そりゃ、人間難しくもなります。 ある土曜日の朝、携帯が鳴りました。事務長さんでした。『ごめぇーん、休みやった?』と聞かれ、 ベッドの中で『いえいえ、仕事してますよ。』とウソをつきます。『ちょっとお願いしたいことあって、こっちに来る便があったらって思って。』と言います。 『事務長さん、(土曜日に)仕事されてるんですか?ああ、行きます。』とすぐに学校へ向かいました。 運動場と体育館は、もう部活が行われていました。しかし、校舎は誰もいないので少し不気味です。事務室に行くと、事務長さんが一人で仕事をされてました。 『ごめんねぇ。時間ある?』と聞かれ、『ええ、大丈夫ですよ。』と答える。事務長は立ち上がり、コーヒーを入れてくれた。 『これ飲んでで。すぐ終わるから。』と再びパソコンに向かう。『土曜日なのに、大変ですねぇ。』と聞くと、 『土曜日が誰もいないから、一番仕事がはかどるのよ。』と言い、パソコンを打つ。迷惑にならないように会話は最小限にし、コーヒーを飲む。 仕事をしている事務長さんの顔をチラチラと見る。普通にきれいな方だと思う。美人というより、清潔感があるので、そのぶんポイントが上がってる感じだ。 『あなたがいるから、助かるわぁ。』と静寂を気にした事務長さんが口を開いた。『私、こんなやろ?頼める人、あんまりいないから。』と言ってくれた。 『ごめん、終わった。行く?』と図面とカギを手に、事務室を出た。ある準備室についた。照明が少ないので、少し暗い。 図面を二人で眺めるが、暗いので覗き込まないと見えない。顔を近づけると顔と髪が触れる。事務長さんは気にしないで説明を続けた。 一通りの説明を受けた。準備室を出ると、事務長さんの背中にホコリを見つけた。『事務長さん、ジッとしてて。』と取ってあげる。また、触れてしまった。 再び事務室に帰るが、もう少し一緒にいたい。しかし、仕事してるのでジャマだし。『帰ります。』と言おうとした時、 『ちょっと早いけど、ごはんしよ。一緒に行く?』と誘われた。几帳面な彼女は、体育館に電話して自分が外出することを伝える。 『乗って。』とプリウスに招かれた。車は、高級な喫茶店に向かう。『時間、大丈夫?』と聞かれ、『実は、仕事ウソなんです。』と白状する。 『なんだぁ~。ウソついたなぁ。』と嬉しそうに笑う彼女。『事務長さん、どちらにお住まい?お子さんは?』と聞いてみた。 『~~町です。仕事ばかりしちゃったから。』と、住まいはともかく、まさかの独身。バツイチかも知れませんが、とにかくフリーらしい。 喫茶店に着いた。時間的にブランチになる。高そうなバイキングだった。この後、再び会話を楽しむ。 もう少し、彼女に近寄りたい。しかし、いくら仲良くなったとはいえ、年齢差、立場の差と、あまりに違い過ぎている。どう考えても、無理っぽ。 『事務長さん、映画とか見ます?』『事務長さん、本とか読みます?』『事務長さん、ゲーム…これはないなw』と質問してみる。 しかし、どれもイマイチな解答ばかりが返ってきた。接点が見つからない。 『なら今度、~~県の~~祭にどう?』、事務長さんからまさかの言葉だった。『えっ?』これって、完全なデートの誘いではないか。 『違った?誘ってくれてるものだと思ったから。』と質問攻めを理解してくれたらしい。『はい、行きます。』と返事をしました。
2016/01/07 17:05:30(YVoQKOOG)
投稿者:
通りすがり
◆RVrZkkd7dc
5番さん6番さん ナイスです。
16/01/08 14:44
(paquWPMX)
投稿者:
おさる
私のところは、30万円以下なら随意契約です。
16/01/09 06:37
(AT83M.6D)
投稿者:
ホーム。
その祭りは、2週間後の日曜日にあるらしい。『詳しいことは、前の日の朝10時くらいに電話します。』と事務長さんに言われた。
その間、時間があればいろいろと準備しました。着るものも、彼女に合わせようと大人しいのを新調しました。 車の中で、どんな話をしようかとシミュレーションをしたりします。 明日の朝、電話がかかってくる。そんなことを思う金曜日の夜、突然携帯が鳴った。事務長さんからだった。『まさか、中止じゃ?』と頭をよぎる。 『寝てたぁ?』と第一声だった。すぐに、彼女は日曜日の予定を話し始めた。わずか2分足らず、言いたいことを言い終え、もう切る気配。 しかし、意外な展開が待っていた。仕事では、長電話の彼女は知っていた。しかし、普通の電話でも話し込み始めたのだった。 すでに30分は経過していた。この頃になると、僕の方から話題を変えていく。長く話していたい。そう思ったのだ。 結局、50分くらいの長電話になった。最後は事務長さんが、『あっ、いろいろと話し込んでごめんねぇ。おやすみなさい。』と電話を切った。 日曜日の朝10時30分。僕と事務長さんは隣の県に車を走らせ始めていた。1時間はかかりそうだ。運転席の僕は、彼女を退屈させないように、 シミュレーションしたことを実行していた。しかし、思い通りの展開にならない。少し焦りが出る。基本、この人との共通の話題がないからである。 前を見ている事務長さんが話し始めた。それは、今やっている工事の事だった。ここに来て、工事の話?こんな話、つまんないでしょ?そう思った。 しかし、逆だった。お互いに仕事ばかりしてる二人です。それも、その方の学校で。これ以上ない、共通の話題だったのです。 悲しいのですが、現地に着くまで話し足りないくらい盛り上がりました。中には、学校批判、職場批判も彼女の口から聞けて、楽しかったです。 臨時駐車場に車を停め、町に出ます。主要道路を閉鎖して、踊り子さん達が踊っています。中には、目の毒になるような姿の方も見えました。 人で埋まった歩道を、かき分けて進みます。彼女は、僕の後ろから着いてきて、たまに僕の肘辺りを摘まんで、離れないようにしていました。 人が多く、進めなくなりました。僕は、彼女の手を取り、繋ぎました。ようやく、路地に出ました。彼女と手は繋いだままになっています。 『この先だと思う。』、彼女は繋いだ手の事には触れませんでした。繋いだまま、歩いて行きます。 『すいません。手のひらに汗かいてます。』、不快にさせていると思い、先に謝りました。彼女は『ごめんなさい。たぶん、私。』と言います。 彼女はバッグからハンカチを取り出し、手のひらに握りました。そのまま、僕の手を握って来ました。『緊張すると手に汗かいちゃうのよ、私』と言ってます。 着いたのは、少し古びたお店だった。『ここのあんみつ、美味しいの。有名なのよ。食べてもらおうと思って。』と薦めてくれた。 お店であんみつ食べるなど、初めての経験だと思う。感想は、いたって普通。けど、彼女がたててくれたデートプラン。それだけで満足でした。 家に着いたのは、もう夜10時を過ぎてました。別れ惜しいですが、仕方ありません。車を降りると、『ありがとう。楽しかったわぁ。』と言ってくれました。 『お疲れさまでした。ほんと、ありがとうねぇ。』と続けられます。最後に『明日も仕事、頑張ってください。』と絞められます。 暗くて顔もよく見えなかったので、少しだけ勇気をもって言いました。『抱き締めていいですか?』とは言えず、考えて 『事務長さん?ハグさせてもらっていいですか?』 これが精一杯です。 『えぇ?ハグ??』と考えています。『こんなおばさんでいいの?』と探るように言われ、『お願いします。』と言いました。 長いハグになりました。5分近くしていたと思います。頬に唇を押し当てるのが、今は精一杯です。
16/01/09 21:43
(.fY9BmY2)
投稿者:
ホーム。
本来の工事自体は、もう竣工していた。事務長さんからの依頼のあった小規模の工事があったため、11月に入っても、この学校への出入りは続いていた。
しかし、それも今日でお役御免。つまり検査の日である。といっても、堅苦しいものではなく、事務長含めた3人が放課後に少し見るだけの簡易的なもの。 案の定、対したことも言われず、小さな手直しだけで検査は終了した。お互いに『ありがとうございました。』と御礼を言い合う。 事務長さんを含めた3人は、先に教室を後にした。 小さな手直しだった。自分一人でも充分出来るもの。やろうかどうしようか、一人教室で考えていました。 しばらくして、再び教室の扉が開いた。事務長さんだった。『終わったねぇ。』と話し掛けてくる。二人で話しをするのは、デート以来、2週間ぶりだった。 『この前、ありがとうございました。』とデートの御礼を言った。『いえいえ、こちらこそ。』と返事が返ってきたが、後が続かない。変な緊張感がある。 『あの~、手直し30分くらいで終わるので、今からやってもいいですか?』と聞くと、『30分くらい?いいよ。』と言われた。 ところが、手持ちの材料でうまくいきそうになく、ホームセンターにでも行って買ってこないと、無理だとわかる。 事務室を訪れ、『すいません。時間かかりそうなので、また今度にします。』と言うと、『7時くらいまでならいいよ。私、いるから。』と事務長が答えた。 材料を買って来て、終わったのは予定の7時をとっくに過ぎていた。教室を出ると真っ暗で、なんか恐い。急いで、事務室に向かう。 事務室の明かりが見えた。ノックして入ると、奥の机で事務長さん一人が仕事をしていた。『終わった?』と聞いてきた。『遅くなりました。』と報告する。 『なら、先出て。私、戸締りしてくるから。』と、これから見回りをするという。 『皆さん、帰られたんですか?』と聞くと『今日、早かったねぇ。』と誰もいないらしい。 『あっ、一緒に行きます。戸締り。』と言うと、『いいよー、すぐだから。』と断られたが、同行することになる。 ライトを持って、事務室を出た。学校は静まりかえり、肝だめしである。戸締りといっても、各校舎の出口をチェックするだけだった。さすがに全部の窓は。 『いつもなんですか?恐いでしょ?』と聞くと『何年この仕事してると思ってるのよ。どの学校も同じ。』と自慢そうに返事が返ってきた。 事務室から離れ、最後の校舎になった。僕は事務長さんの手をそっと握った。月明かりだが、事務長さんの口元が緩んだのが分かる。 最後の校舎の確認が終わった。事務室から遠く離れた運動場にまで来ていた。僕はそのまま、運動場に連れて出た。 『歩こ。』と言ってみた。『寒くない?』と言われたが、返事はしなかった。そのまま、真っ暗な運動場を二人で歩く。 明かりのついた事務室が見えてきた。事務長さんは、少し疲れたのか、少し息があがっていた。手前の自販機を見つけ、コーヒーを飲む。 『あぁ~、歩いたぁ。』とお疲れ気味な言葉が出た。『普段、歩かないからです。』とからかいと『それほんと。私、全然歩かないから。』と返ってくる。 『さぁ、締めて帰ろ。』と事務長は立ち上がる。二人して、飲み干した缶をクズカゴに捨てた瞬間でした。たまらず、事務長さんを抱き締めました。 突き放されると思いました。ここは学校ですし。 少し顔を引いて、事務長さんを伺いました。(どうしよう?)僕にはそうとれました。 頭を持って、胸に引き寄せました。事務長さんは、頭を傾けて、胸に顔を埋めてくれました。 『うん。』と声をかけてあげると、『くすっ』と声が返って来ました。埋めている横顔に唇を這わせると、 自然と事務長さんの顔も上がって来ました。 顔を合わせたまま、『キスしていい?』と聞くと、『うん…。』と小さく答えてくれました。 なんとかここまで辿り着いた感じです。
16/01/10 00:41
(GmUG4Sd.)
投稿者:
(無名)
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16/01/12 11:01
(IYI9MbK6)
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