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夢枕
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:夢枕
投稿者: アリス ◆Df3LS3WJTE
2198年。

まだ地球は存在している。人間もいる。
平和になった世界。
ただし現実だけ・・・・。別の世界ではもっと悪化している。
でもそれは仮想だから。
人は死なない。


目の前にウサギがいる。
ステッキを持ってニンジンスティックをポリポリかじっている。
「おい、ニル!サボるな」
ウサギは耳をピョンと立てて姿勢を正した。
シルクハットをかぶっている。
人形みたい。
口元はモフモフ世話しなく動いている。
まだニンジンスティックが口の中に残っているらしい「アリス様、ランチくらいお許し下さい」
「だめっ!」
このウサギは私の相棒。
名前はニル。
私はアリス。
今はある人を探している。普通の町並み。
人もいっぱい。
現実に見える。
そういう風に作ってある。ニルはステッキをクルクル回しながら歩く。
「落ち着かないね・・」
「ウサギですから・・申し訳ありません」
全然申し訳なさそうな感じはしない。
目標の人はもうすぐ目の前店に来るはず。
「チーターは来ませんね」
「まぁ待て・・」
なんでこいつを相棒にしたんだろう。
まぁ素行は悪いが性能は良いし。
黒いコートを来た男が店の前に立ち止まった。
「ニル!あれだ、行くぞ・・・全員、目標確認。捕獲準備・・」
他の仲間に連絡する。
私はニルと男に近づく。
G36Cを構えて近づく。
「動くな・・」
男は手を上げた。
ひげ面でいかにもって感じ・・・。
「チーターだな?」
「あぁ・・そうだ」
迂濶に近づけない。
その場は騒然とする。
「武器を捨てろ・・ゆっくり・・」
「俺は死なないよ・・」
まさか・・・。     一瞬戸惑った。     男に隙をつかれた。   私はトリガーを引こうとした。
遅かった。
男が素早く路地裏に逃げた「くそっ、ニル。追うよ」
「ラジャッ!」
本当にムカつくウサギだ。たまに敬語を忘れる。
男を追う。
路地裏からビルに入ったようだ。
G36Cのストックを降り立たんで構える。
ドアは空きっぱなし。
階段をかけあがる。
「屋上にいるようです」
「厄介なやつだな・・」
仲間はまだ来ない。   待ってられない。    屋上のドアを蹴破る。
素早く近くの物陰に隠れる屋上は広い。
「ニル、まだ屋上にいる?」「いるよ・・あ、います」
物陰から出る。
制圧していく。
「ははっ、こいよ!」
遠くに男がいた。
私は男が持っている物を見て素早く隠れた。
パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパッ!
安物のマシンピストル。
ミニUZIあたりか。
マガジンはとっくに空のはず。
けど笑いながら延々と撃ち続けている。
チートの一種・・・。
銃撃が止んだ。
「ニル、挟み込むよ」
「おまかせあれ!」
ニルと別れて挟み込むように隠れながら進む。
男の真横に来た。
キョロキョロとしている。素早く近づく。
G36Cを構える。
「動くな、銃を捨てて」
「ははっ、女か」
男がニヤリと笑う。
パンッ。
男の腕を銃弾が貫く。
UZIが吹っ飛ぶ。
男は平均な顔。
「死なないって言ったろ?」「クソッ!」
捕まえなければならない。だが近寄れない。
男は走り出した。
向かい側のビルに。
「ニル!撃って」
「はいっ!」
男は飛んだ。
向かい側のビルまでかなりの距離。
けど可能だ。
チートを使っているなら。ニルのステッキがNTW20に変わる。
対戦車ライフで2メートル近くある。
ニルがスコープを覗いてトリガーを引いた。
ボンッ。
もはや大砲だ。
空中の男の足に当たる。
足がちぎれた。
ニルがボルトを引いてもう一発撃つ。
男の両足は無くなりビルにぶつかって下の道路に落ちた。
私は無線で仲間に連絡。
「6番通りの真ん中に落ちたから確保して」
「了解」
下に落ちた男は這って逃げようとしている。
「ニル、左手」
「オッケー」
ボンッ。
男の左手が吹っ飛んだ。
もう動けない。
ニルはライフルをステッキに戻した。
「任務完了でやんすね!」
「ニルを一回バラしてちゃんと敬語使えるようにしないとね」
「お許し下さい!」
ニルの耳がしゅんと垂れた
下の道路に向かう。
仲間が男を確保している。「くそっ・・いてぇ!」
男は私を睨んだ。
私は男の右手をつかんで袖をまくる。
キーボードと小さなモニターのついた機械。
それを外して操作する。
「パッドは確保、住所も個人情報も載ってる。確保して」
仲間に渡す。
私は男を見下ろす。
「ある程度の規則は守ろうね、チーターさん」
「・・・・っ」
男は悔しそうな顔をした。「ニル、戻るよ」
「はぁーい・・かしこまりました」
ニルがポケットから鍵を取り出す。
私の右手にあるパッドに差し込む。
意識が戻っていく。
現実へ・・・・。






目が覚めるとパソコンの前にいた。
「ふはぁ・・つかれた」
仲間が数人パソコンの前の椅子に座って目を閉じている。
まだ戻って来ないだろう。
自分のデスクに戻ってパソコンでレポートをまとめる。
「今回は無限弾と重力無視のチートか・・はぁ、手強かった」
レポートを本部に送信。
私はまだまだ駆け出しの新米。
バーチャルリアリティーポリス。
もう一つの世界の警察。
略してVRP。
「そろそろ上がろう・・」
カバンを持って建物を出る街がある。
建物もある。
けど人はあまりいない。
車も走っていない。

メールが来た。
ニルからだ。
【これから気をつけますからバラさないで下さい】
ムカつくけど頼りになる。相棒はAIだ。
バーチャルリアリティー空間でのみ存在する。
バーチャルリアリティー空間・・VR空間が出来てから120年。
だいぶ洗練されてきた。
もう現実との区別も難しいくらい。
戦争はVR空間でされるようになった。
軍も軍需産業もある。
現実で戦争するよりVRで戦争するほうが儲かる。
そう聞いた。
政府は現実で戦争するよりよっぽど金がかからないVR空間で戦争をしている。
場所を決めて戦争したい国と戦争をする。
VR空間で使う武器類ももちろん金がかかる。
けど現実よりは安い。
軍需産業は儲からないと思うはず。
けど一般人も戦争に参加できるようになった。
オンラインゲームのような感覚で痛みもない。
武器類は銃器メーカーからダウンロードして買う。
武器もダウンロードして買う時代・・。
そして犯罪も減った。
現実での犯罪はほとんどない。
殺人、性犯罪はVR空間では当たりまえ。
被害を受けるのは人間ではなくNPC。
プログラムされたVR空間のキャラクター。     人間ではないので好きな事をできる。
罪にはならない。
規則の範囲内なら・・。
VRPが取り締まるのはチート使い、VR空間にいる人間に危害を加えた者など。

欲望の捌け口ができたお陰で人間は大人しくなった。まさに平和になったのだろう。
私の家はマンション。
二人暮らし。
恋人がいる。
「ただいま!」
「アリス、おかえり」
ちなみに私は日本人。
名前は好きな絵本の主人公から取った。
彼は正樹。
最近知り合った。
もちろん現実で。
「つかれた?」
「うん、つかれたよぉ」
私が甘えられるのは恋人だけ。
正樹に抱きつく。
「エッチしよ・・」
「うん、いいよ」
キスする。
現実のキスの方が好き。
エッチも現実の方が気持ちいい。
ゆっくりとベッドに倒れこんだ。
生きてるって実感する。
この時は・・・。



2010/12/25 14:59:08(as3AsvRi)
2
投稿者: アリス ◆Df3LS3WJTE
世界のリーダーは相変わらずアメリカ。
現実でもVRでも世界最強。私の実家はアメリカと日本とロシア。
たくさん家がある。   父は大富豪。
母は2年前に殺された。
私が17歳の時。
母とはかなり会っていなかった。
顔も覚えていない。
だけど悲しかったし犯人を見つけたかった。
だから警察に入った。
母はVR空間で殺された。
心を殺された・・・。
VR空間では死なない。
けど精神的なダメージは受ける。
犯人が何をしたのか分からない。
許せなかった。
父は警察になる事は反対した。
けど無視して警察になった・・・・。
いつか犯人に会える。
会ったら・・・。
捕まえる。
それしか復讐はできない。
職場は車に乗って20分くらい。
車は電気自動車だ。
短距離ならこれで十分。
価格も安い。
VRP第6分署。
設備もまぁまぁ。
交替でVRの担当場所を監視したり捜査する。
今日は非番だけどやってきた。
署長に呼ばれた。
署長室に入る。
小綺麗で花が飾ってある。「失礼します」
「非番なのに悪いな」
「いえ、ご用件は?」
署長はひげを蓄えた中年。中肉中背。
「今回の事件はご苦労だった」
「はい、ありがとうございます」
「今回の犯人の情報も・・彼からだった」
「ニック・・ですか?」
「あぁ・・」
ニックは正体不明の探偵であり情報屋。
警察には協力的だ。
警察は正体を掴めないでいるらしい。
「彼について調べてもらえないか?」
「あ、はい・・」
「よろしく頼む」
署長室を出る。
調べるって・・何を?
とりあえずVRに行ってみるか。
ダイブルーム。
ここはVRに潜る設備が整った部屋。
一般の装置とは格が違う。椅子に座って腰かけるだけ、目を閉じればVRに飛ぶ。またダメウサギに協力してもらおう。

VRに飛ぶ・・・・。
パッと視界が明るくなる。「アリス様ーっ!」
ニルは涙目だ。
「なに?」
「バラさないでーっ!」
「大丈夫だよ・・まだバラしたりしない」
「そうですか・・」
ホッとしている。
見た目は可愛いんだけど。素行が悪い。
落ち着かないし行儀悪い。「今日はどうしました?」
「ニックさんを探す」
「あぁ、噂の探偵さんですね!」
とりあえずVRの街にいる情報屋に当たってみるか。
「アリス様、ニックさんに会ったらどうするのですか?色仕掛けしてやらしい事・・・」
「するわけないだろ、バカウサギ・・バラすよ!」
「ひえぇ・・」
ホントに分解してバラしたくなる。
このダメウサギめ。
「でもアリス様はお美しいですし言い寄ってくる男はたくさんいらっしゃるのでは?」
「いらんお世辞は言うな」
「はい・・」
見た目はそれなりに自信がある。
正樹もたぶん見た目で惚れたみたいだし。
けどどうせすぐいなくなる・・ずっとそうだった。
付き合った男は私にすぐ飽きていなくなった。
所詮見た目に華があるだけ・・・・。
情報屋は色々いる。
ガセがほとんどだけどたまに真実もある。
釣具店の中に入る。
「ねぇ、店長」
「おぅ?なんだね?」
「ニックって知ってる?」
「あぁ?あの有名な?」
「そう、そのニック」
店長は情報屋。
顔見知りぐらいの仲だ。
「うーむ・・俺は何も知らんなぁ」
「そっかぁ・・・」
「知り合いに聞いてみるよ」「お願い・・報酬は出すから」
「うし、任せとけ!」
店長は腕捲りをしてパソコンを操作し始めた。
私はニルと店内を見て回るニルは今日はタキシードを着ている。
シルクハットは毎回被っている。
お気に入りらしい。
「釣りっと面白いかなぁ?」「やった事ないんですか?」「うん、まぁ・・」
父は何も教えてくれなかった。
私は自分で勉強した。
頭が良かったから大学に行こうかと思っていた。
大学を卒業したら医者になるつもりだった。    けど警察になった。
人生ってどう転ぶか分からない。
ニルは釣竿を握る。
「釣りは楽しいですよ・・私もやった事ありませんが・・」
「ぶん殴ってほしい?」
「すみませんっ・・」
のんびりする時間もない。帰ったらエッチするくらいしか楽しみがない。
私には何もないのかもしれない。
店長の所に向かう。
まだパソコンとにらめっこしている。
「悪い・・全くない・・」
「そっか、ありがと」
ニックってどんな人かな。カッコいい人なら付き合ってみたいな。
街を巡る。
探偵事務所にも聞いてみたが収穫は無かった。
「はぁ・・むだあしぃ・・疲れた・・」
「アリス様、がんばって!!」「おのれは何もやっとらんで偉そうな口聞くな!」
「はぃ・・すみません」
ニルは落ち込むと耳が垂れる。
二足歩行の大きなウサギ。身長は私と同じくらい。
かなり目立つ。
相棒を連れている人は少なくない。
「アリス様・・・」
「なに?」
「好きです・・」
「はいはい・・」
「うぅ・・」
こいつには付き合いきれない。
ニルはとある店で買った。製作者は不明。
見た目と性能で即買いしたが少し後悔している。
「アリス様とエッチしたいです」
「うっさい!バカウサギ!昼間っから何言ってる」
「うにゅ・・・ううっ」
VR空間ならAIの相棒とのセックスも可能。
吐き気がする。
こんなバカウサギとセックスするもんか。
「本当にエッチしたいの?」「したいです・・」
「バカじゃない・・?」
「ごめんなさい・・」
また耳を垂らした。
「次の情報屋の所行くよ」
「はい、お供します」
結局何も見つからず。
やっぱり謎な探偵だな。
VRで夕食をすませるかな。食べた事にはならないけど・・・。
「アリス様、僕とディナーを・・・」
「戻るわ、鍵ちょうだい」
「はい・・・」
私は相棒に鍵を預けている万が一無くしたら困る。
パッドに鍵穴があって差すと現実に戻る。
「アリス様、また・・会いたいです」
「お前はなんなんだよ・・じゃあね」
鍵をさして現実に戻る。
目が覚めると多少体に違和感がある。
けどすぐに正常に戻る。
「ほぁ・・帰ろ・・」
今日は非番だ。
帰ってエッチしよ・・。
分署を出た。
空は曇り。
夕飯を買ってマンションに戻る。
「ただいま・・・」
いない・・・。
置き手紙がある。
別れよう。
散々金をかけてやったのに・・食事も服も私が買ってやったのに・・。
ベットに倒れる。
こんな生活やだよ・・。
警察になんてならなきゃ良かった。
復讐なんて考えなきゃ良かった。
携帯が鳴る。
父からだ。
何年ぶりだろう。
「もしもし・・父さん?」
「元気か?」
「あ、うん・・どうしたの?」
「今の暮らしはどうだ?」
タイミングが良いのか悪いのか・・。
今悩んでた所だ。
「きついかな・・辛いよ」
「そうか・・うちに帰ってこないか?」
「今さら・・いいの?」
「ああ、いいよ・・だが警察は辞めるな。おまえが決めたんだからな」
「うん・・考えとく」
「実はな・・隠していた事がある」
「なに?」
しばらく間があって。
父が咳払いをした。
「お前には弟がいる」
「はぁ?義理の?」
「いや、実の弟だ。お前の母さんが生んだ」
「そうなの・・」
正直どうでもいい。
弟なんて。
「今から来るか?」
「うん・・そうしようかな・・寂しい」
「迎えをやるから待ってろ」「うん・・・」
電話を切ってベットにごろりと寝転ぶ。
転属手続きは簡単。
電話一本。
あとは警察が勝手にやってくれる。
署長に電話しといた。
職場に友達なんていない。殺伐としていて居るのが辛かった。
みんなプライドが高くて。とても追い付けない。
大人しくなった人間はつまらない。
怒る事もない。

しばらくしてチャイムがなる。
必要な物をカバンに詰めた家具以外はすべてカバンに収まった。
我ながらひどいな。
趣味がないのだから・・。玄関を開ける。
執事さん・・。
カッコいい執事だ。
「お迎えに参りました」
「あ、はい・・」
なんとまぁ美形な男性。
見とれそうになった。
車に荷物をのせる。
ドアを開けられて大人しく座る。
車が走り出す。
実家か・・。
懐かしいな・・。
弟って・・どんな子かな。


10/12/25 17:17 (as3AsvRi)
3
投稿者: アリス ◆Df3LS3WJTE
久しぶりに見る・・城。
西洋の城だ。
父が買い取ってそのまま利用した。
表札には涼水瀬真と書いてある。
私の父。
私の名字も涼水瀬。
久しぶりの帰省。
「こちらへどうぞ」
執事さんに案内される。
執事さんは馬木龍平。
私と同い年で若い時に父に拾ってもらったらしい。
ホールは何も変わってない「アリス・・久しぶりだな」「父さん・・・」
気まずい。
私は会社の後継者だったから。
絶縁されたかと思った。
けど私は電話番号と住所は父に知らせておいた。
正直甘えがあった。
キツくなったら父に逃げようと・・・。
父はニッコリ笑った。
そして抱き締めてくれた。「えっ・・!?」
「おかえり・・・」
「父さん?・・私を嫌いになったんじゃ?」
「そんな事ないよ」
厳しかった父も優しくなったようだ。
微笑んでいる。
「さ、こっちにおいで。弟に会ってみなさい」
「あ、うん・・・」
どんな子かな?
部屋の前。
父がノックする。
「はい、どうぞ」
か細い声。
女の子みたいな声。
部屋に入る。
ベットでパソコンを操作している。
儚い感じの美少年だ。
中性的で色白。
髪は艶々で黒い。
ブルーの瞳。      父が頭を撫でる。
「ほら、あいさつしなさい」こちらを向いてペコリと頭を下げた。
「水樹です・・こんにちわ」私は少し見とれていた。
こんな可愛い弟がいたなんて。
「こんにちわ、アリスです」父は再会を喜んでいる様子水樹は私をじっと見ている「あ、あの・・お姉ちゃん・・・ですよね?」
「うん、そうみたい・・」
実の弟っていう実感がない初めて会うのだから。
「しばらく二人で話してみなさい」
「あっ、父さん・・」
父は部屋から出ていった。私はベット脇の椅子に座る「水樹くんは何歳?」
「えっと・・・13歳です」
「そっか、私は19歳だよ」
13歳・・・。
母は13年前に生んだのか。私はずっと前に母と別れたたまにメールでやり取りするくらいだった。
父と母とはずっと離れて暮らしていた。
私は叔母に預けられて今日父さんの顔を見るのも10年ぶりくらい。
父とも電話のやり取りくらいしかしなかった。
ベットの脇に車椅子がある「もしかして・・歩けないの?」
「いえ・・歩けるんですけど・・疲れてしまうんです・・昔から体が弱くて」
「そっか・・」
ブルーの瞳。
たまにある病気。
まだ解明されてない。
普通は不気味だが水樹には似合う。
こんな可愛い子見たことない。
しばらく会話した。
水樹はパソコンで色々勉強しているらしい。
学校には行かないで勉強している。
私よりはるかに頭がいい。論文も出したらしい。
ドアがノックされる。
執事さん・・馬木くんが入ってきた。
「あ、龍平兄ちゃん!」
「へへっ、水樹の好きな物持ってきたよ」
ステンレスのトレー紅茶とケーキが乗っていた。
ベットの備え付けのテーブルに置いてくれた。
綺麗な置き方だ。
さすが執事さん。
「アリス様、水樹をよろしくお願いします」
「あ、はいっ!」
馬木くんはカッコ良すぎていちいちドキッとしてしまう。
「龍平兄ちゃんは食べないの?」
馬木くんはニヤッと笑う。水樹の頭を撫でた。
「俺は執事だよ?」
「あ、そっか・・」
水樹はしゅんとした。
「あの、馬木くんはここに住み込みなの?」
「はい、そうです。お父様には本当にお世話になっています」
住み込みか・・。
少し嬉しかった。
しばらく三人で話した。
少し打ち解けたみたい。

しばらくしてから部屋に案内される。
馬木くんに案内された部屋は・・・。
昔私が使っていた部屋。
荷物を置いて部屋を見て回る。
広いし懐かしいし・・変な気分。
「懐かしいですか?」
「うん・・昔使ってたから」「何かご用があれば何なりとお申し付け下さい」
「あ、はい」
馬木くんは部屋から出ていった。
私はベットに寝転ぶ。
私の家か・・・。
実感ないよ。

屋敷内にはVR装置があった最新式の物で警察のより一つ上のモデル。
馬木くんに許可を貰って使ってみる。
スムーズにVRにダイブできた。
バカウサギ・・もといニルがいた。
「あっ、アリス様!お引っ越ししたと聞きましたよ」
「うん、一応ね」
「私は解雇ですか?」
「いやいや・・ないよ」
「良かった・・」
「あ、調べといてくれた?」「はい、もちろん」
ニルが書類を取り出した。後で読もう。
「サンキュ、携帯に転送っと・・」
パットでスキャンして携帯に送る。
「じゃあまたね」
「もうお帰りですか・・」
ニルはお辞儀をした。
目が覚めて携帯を見る。
しっかり書類はある。
あとで見よう。

夕食は三人で食べた。
やはり大富豪は食い物のレベルが違う。
水樹はサラダしか食べないようだ。
「水樹くん、お肉も食べたら?」
「太ると困るんで・・」
なるほど、体型や見た目には気を使っているらしい。会話は少なかったけど久しぶりに人間らしい食事ができた。
美味しいと感じたのも久しぶり。
城なので庭もかなり広い。花畑もある。
「アリスさん・・」
「あ、水樹くん・・」
メイドさんが車椅子を押している。
「綺麗な花畑だね・・・」
「僕が種を選んだんだ」
「へぇ・・いいセンスだね」「えへへっ、・・あの」
「うん?」
「お姉ちゃんって呼んでいいですか?」
水樹はモジモジしている。可愛いなぁ。
弟かあ・・。
「いいよ、じゃあ私は水樹って呼ぶね」
「うんっ!」
メイドさんがパチパチ拍手した。
「むぅ、未稀さん拍手はいらないよ」
「あははっ、お坊ちゃまは怒っても可愛いですね」
「ばかに・・すんな」
メイドさんの名前は未稀さんか。
少しやんちゃそうだけど可愛い感じ。
私の一つ上くらいか。
今夜は明るい。
月と星空に照らされる。

水樹の部屋でしばらく話をした。
弟っていいな。
こんな超美形の弟がいる自分は幸せ者だ。
性格も見た目もめちゃくちゃ可愛い。
「お姉ちゃんは警察なの?」「うん、VRのね」
「カッコいいなぁ・・」
水樹は未稀さんの作ってくれたココアを飲んでいる。両手でマグカップを持って少しずつ飲んでいる。  香りで市販の物との違いが分かる。
カカオのいい香り。
「僕も探偵ごっこはたまにするよ!」
「ははっ、そっかぁ」
VRで探偵をするくらいパソコンとネット環境があれば誰でもできる。
現実の仕事の副業としてやってる人も多い。
「さて、そろそろ寝ようかな」
「えっ、もう寝るの?」
「うん、明日警察暑に挨拶しに行くし」
水樹は残念そうな顔。
「また・・明日お話しようね、お姉ちゃん」
「うん、いいよ」
可愛いなぁ。
水樹の頭を撫でて部屋を出た。
自分の部屋がどこにあるか分からなくなった。
なんとかたどり着いてベットに転がる。
「はぁ・・なんか急に幸せになった気分・・」
携帯をいじる。
ニルの調べてきた情報。
明日調べてみよう。
手がかりになりそうだ。
部屋にあるシャワー室を使う。
髪も伸びたな・・・。
ずっと黒髪。
母も黒髪だったな。
優しかった記憶が微かにある。
「はぁ・・」
ため息が盛れる。
幸せだからか・・。
それとも自分に対してあきれているからか。

髪を乾かして寝転ぶ。
携帯でネットに繋ぐ。
さすがに携帯でVRには行けない。
掲示板サイトを眺めるのもまた楽しい。
色んな話題のスレッドがある。
私もたまに書き込む。
スレッドの話題は神様は実在するか?
つまんない話題で盛り上がってる。

459。神様なんていません
460。います、俺が神様。
461。460は氏んでくれ。

462。いても見えないんじゃない?

議論が続いている。
神様か・・・。
私は信じるかな。
そんな議論を眺めているうちに眠くなってきた。
眠りに落ちた。

夢・・・VRではない。
目の前に女の子がいる。
ツインテールで銀色の髪。天使のような子。
超美形で小柄だ。
可愛いなぁ・・・。
「こんにちわ、あなたは誰?」
「私は神様だよ」
夢だし・・少し会話してみよう。
「へぇ、神様かぁ・・」
「私はあなたを探してたの」「えっ?」
「ずっとずっと探してたの」「私の事を?」
「うん・・・」

目が覚めた。
朝だ。
変な夢・・・。
しかしあの女の子は可愛かったな。
水樹と同じくらい。
私はかるく伸びた。
「うーん・・うっし!新しい職場に行くかな!」
元気いっぱいだ。
新しい職場はどんな人がいるかな。
友達ができればいいな。




10/12/25 23:43 (as3AsvRi)
4
投稿者: アリス ◆Df3LS3WJTE
VRP第38分署。
ボロい・・・・。
前の所よりボロい。
建物内も酷いな。
署長に挨拶しよう・・。
案内を見て探す・・・・・署長室がない?
なんだここは・・・。
「ああ、新入りさんかい?」「あ、はい!」
おじいさん・・・。
老人だ。
「着いてきてくだしゃい」
「はい・・・」
おじいさんについていく。広めの部屋。
デスクが並ぶ。
おじいさんが机に座る。
署長と書いてある。
・・・・・!?
「署長の宮田です。よろしゅう」
「はいっ!」
署長だったか・・・。
「おい、誰か署内を案内してやってくれ・・・武村君頼むよ」
30代くらい男の人だ。
武村さんか・・・。
少しいかつい顔つきで頼れそうな人だな。
「じゃあ着いてきて」
「はい、お願いします」
署内の配置は前と大体同じだった。
署長室が無いのが謎だ。
ダイブルームはしっかりとしていて一安心。
「今日は見学だけでいいらしいけど・・」
「あ、少し潜りたいんですが・・前の署長にニックについて調べるように言われたんで」
武村さんは少し黙ってからパソコンをいじりだす。
素早い手付きだ。
「設定したからどうぞ、俺も一緒に潜っていいか?」この人は頼りになりそうだな・・バカウサギよりはるかに。         「あ、はい。頼りになりそうですしお願いします」 武村さんは苦笑して椅子に座る。
私も椅子に座る。
腰掛ける。
目を閉じてしばらくすると潜った感覚になる。
VRの街に出る場所はランダム。
転送装置の近くには必ず出る。
「ふぅ・・・ニル?」
「はいっ!」
背後にいた。
今日もお気に入りのシルクハットをかぶっている。
武村さんと合流して昨日ニルの調べた場所に言ってみる。
用意されていた車に乗る。中華街で目撃した人がいるとか。
ここは少し物騒。
「武村さんはこの仕事は長いんですか?」
「まあ・・15年になるかな・・辞めようにもやめれなくて」
「ベテランですね」
「いや、大したことないよ」武村さんは何か虚しそうな顔になった。
何かあるのかな。
車からおりる。
肉まんとかシュウマイのにおい。
美味しそうだけど幻想なんだよね。
ニルがくんくんと鼻を動かしている。
路地裏に入る。
細い道。
小物などが売られている。もうしばらく歩く。
「ここ・・・かな?」
世界偽物電気店。
コピー商品を扱う店らしいマニアにはコピーと知っていて買う強者がいる。
個人で改造して満足感を得るとか・・・。
そんなんなら正規品買えばいいのに。
店の中はゴチャゴチャしている。
有名な音楽プレイヤーのコピー商品がたくさんある。店長はタバコを吸っている「VRPです、すこしお話してもよろしいですか?」
手帳を見せる。
昔これに憧れたけど慣れてしまってからは感動もなにもない。
「用件は?」
「ニックと言う探偵さんは知っていますか?」
「・・・・有名なあのニックか?」
「はい・・」
店長はタバコを灰皿に捨てた。
「あんまり知らないんだがな・・だいぶ前に注目をしてきた」
「店には来たんですか?」
「本人か分からないがな・・・中年の男だったよ」
「ふむ・・・視覚情報は残ってますか?」
「ちょっと待て・・・」
店長は右手のパッドを操作する。
しばらくしてパッドから小さな紙切れが出てきた。
顔写真だ。
武村さんにも見せる。
「ふむ・・・」
「本人ですかね・・」
「擬装は簡単だしな」
VRは基本現実と同じ姿。
けどチートを使えば変えられる。
比較的難しくないチートだ・・・。
「買って行ったのはメーカー不明のコピー品だ。他には何も知らないよ」
「そうですか・・」
店長は新しいタバコを吸い始めた。
買った物のリストをもらって店を出た。
来た道を戻る。
大通りでは祭りをやっている。
「手がかりはあったな」
「はい・・」
リストに書いてあるのはどれも有名メーカーのコピー品。
パソコンとか洗濯機とか。「帰って調べるかな・・武村さんも帰ります?」
「いや・・少し残るよ」
「分かりました」
武村さんは祭りを眺めている。
竜や獅子が踊っている。
「ニル、帰還するよ」
「はぁーい」


目を開ける。
リストは携帯に転送。
本部にも自動的に転送される。
武村さんはまだ椅子に座って目を閉じている。
いい人そうだし仲良くなれればいいな・・・。
私のデスクは少し新しかった。
持ってきた荷物を整理するパソコンは備え付け。
さっきのリストを見る。

PC MEC XQ56000。
ラジカセ NT108。
ゲーム機 PSX2100。

どれも有名メーカーのコピー品。
コピー家電マニアかな?
何に使うの?
「ふーむ・・まだ調べるしかないかな」
コピー家電には利点は色々ある。
正規のパーツには無いようなパーツが使われる事がある。
それは正規より無駄にいい出来の物がある。
他は知らない・・・。
私は家電に弱い。
「ふぁ・・今日は帰るかな」見学だけの予定だったし。署長に挨拶して家に戻った

車庫には高級車ばかり。
今日は目立たなさそうな車を使わせてもらった。
馬木くんが車を磨いていた「お帰りなさいませ」
「やっほ・・馬木くん」
少しパーマのかかった髪。甘いマスク。
めちゃくちゃタイプだ。
カッコいいなぁ・・・。
「アリス様は車は好きですか?」
「うーん、あんまり好きじゃないかなぁ」
「そうですか、俺は好きですよ」
車はピカピカだ。
こまめな人だな。
「ねぇ、馬木くんって好きな人いる?」
「・・・えっ?」
「私と付き合わない?」
馬木くんは焦っている。
まぁ突然すぎるしな。
焦っている姿は可愛いな。「い、いきなりですね」
「えへ、良かったら付き合わない?」
私の顔を見てから照れて目をそらした。
「俺は執事ですし・・お父様がなんて言うか・・」
「私が言っとくよ!ねっ、私と付き合おう!」
馬木くんに抱きついた。
一気に顔が赤くなる。
可愛いやつ。
意外にウブなんかな?
「あ、あの・・仕事がありますので」
「ごめんごめん、じゃあね」車庫を出る。
人肌が恋しい。
誰かに抱いて欲しい。
そんな気持ちだ。
誰でもいいわけではない。けどそんなに人を選ぶつもりもない。
私の見た目なら言い寄ってくる男はたくさんいる。

水樹の部屋に向かう。
お土産を買ってきた。
部屋に入るとパソコンをいじっていた。
「あ、お姉ちゃん!」
「水樹、シュークリーム買ってきたよ」
「やった!ありがと」
有名所・・ではなくコンビニのやつ。
なかなか美味い。
「ほぇ・・コンビニのシュークリーム・・美味しいの?」
「まぁ食べてみて!」
水樹は一口食べてニンマリする。
「うん、美味しい」
「そかそか、良かった」
口の周りにクリームがついてる。
可愛いなぁ・・・。
「ほら、クリームついてるよ」
指で口元のクリームをとってあげて私がペロリと舐めた。
「・・・・・」
「・・・ん?水樹?」
「あ、ううん・・なんでもないよ」
一瞬私に見とれてたな。
「水樹は女の子の友達はいるの?」
「うん、まぁね!」
「そっかぁ、水樹ならモテるでしょ?」
「う・・・うん」
こんな子モテない方がおかしい。
女装したらかなり美少女にも見えるな。
「キスはしたの?」
「ううん・・・」
「そっか・・・」
内気そうだしな。
友達でもキスくらいはするもんだ。
水樹には無理かな。
「お姉ちゃんはしたの?」
「うん、エッチもしたよ」
「え、えっち!?」
水樹はあたふたしている。「お姉ちゃんは大人だね」
「ははっ・・そうかな」
最近してないからなぁ・・・水樹とエッチしてもいいかも。
実の弟だろうが実感ないし・・・別に抵抗もない。
「エッチしたい?」
「へっ?」
「私とする?」
「ううん・・ダメだよ・・体力が持たないし」
そうか・・病弱だったんだな。
騎乗位なら大丈夫じゃないかな?
「上に乗っかってあげるから・・水樹は寝てるだけでいいよ」
「でも・・・姉弟でエッチって良くないよ」
水樹に近づく。
「水樹が嫌なら・・いいよ、エッチはしない」
「うむぅ・・・」
「どうする?」
悩んでる。
まぁさすがに男の子だしエッチはしたいだろうな。
「やっぱり・・良くない」
「そっか・・」
「お父様が知ったら悲しむだろうし・・・」
「うんうん、そうだね」
水樹の頭を撫でる。
「いけない事だよね・・私も反省するよ」
「うん・・・」
嫌な沈黙。
私の楽しみはこれしかないんだ。
誰も理解してくれないだろうな。
「水樹は探偵してんだっけ?」
「あ、うん!」
「どんな事件を解決したの?」
「それは内職っ!」
口元でしーっと指を立てた「ははっ、ニックて探偵知ってる?」
「あ・・・うん、知ってる」「へぇ・・友達?」
「ううん・・」
水樹は周りをキョロキョロして。
私に顔を近づける。
「誰にも言わないって約束する?」
「う、うん・・」
・・・なんだ?
水樹は何か重要な事を知っているのかな?
「あのね・・僕がニックだよ」





10/12/26 15:29 (8mjgbx0O)
5
投稿者: アリス ◆Df3LS3WJTE
まぁ子供だし嘘だろうな。憧れてるとか。
自分の部屋に戻って寝転ぶ「ふぅ・・・馬木くん」
付き合いたいなぁ。
抱き締めて欲しいなぁ。
執事とお嬢様の恋って恋愛漫画みたい。
とりあえず着替えよ。
ショートパンツとタンクトップを着てパーカーを羽織る。
「うむ・・少し痩せたかな?・・無いか」
最近の激務で疲労が半端ない。
ちょっと父さんに話してみよう。
馬木くんと付き合っていいか。
他にも話したい事あるし。部屋を出る。
「あ、馬木くん!」
「お嬢様、どうしました?」カッコいいなぁ・・・。
少し幼い感じが残る顔。
「今からお父さんに相談しに行くんだ」
「相談ですか?」
私はそっと近づく。
擦り寄ってみる。
照れて赤くなる顔。
まちがいない、女性経験がないな。
「あ、あの・・お嬢様」
「許してもらえたら正式に付き合おうね・・・許してもらえなくても・・いいよね?」
「・・・へっ?」
抱きつく。
もう体はガチガチ。
ウブなやつめ。
「内緒で付き合おう・・ねっ?」
「お、お嬢様っ!」
優しく離される。
私の肩を掴んでハァハァと息を切らしている。
そんなに緊張しなくても・・・・。
「俺なんかで・・いいんですか?」
「いいよっ!カッコいいし可愛いしっ」
また抱き付いた。
反応が可愛いな。
今までの男と違う。
私はさっと離れて馬木くんの唇に人差し指をつける。「期待しててね・・」
「あ・・・あの・・」
とどめに微笑んで背を向けた。
確実に落とせたな。
父さんの部屋に向かう。
長い長い廊下。
部屋はいくつもある。
住み込みのメイドさんとかの部屋だ。
ドアをノックする。
「お父さん、アリスです。入っていい?」
「どうぞ・・・」
部屋に入る。
父さんは椅子に座って書類を書いていた。
「なんだ?・・まぁ座りなさい」
椅子に座る。
皮の高級ソファーだ。
「相談があるの・・」
「ちょうど良かった、俺も話があったんだ」
父さんは私を見つめる。
私から先に言わせてもらおう。
「あのね・・執事の馬木くんと付き合いたいの・・・いいかな?」
「勝手にしろ、お前の付き合う相手なんで誰でもいい・・」
「あ、うん・・・」
ちょっと酷いな。
もう少し考えてくれるかと思ってた。
「えっと、お父さんの話はなに?」
父さんは私を見ている。
じっと・・・・。
「あいつにそっくりだな」
「えっ?」
父さんは立って窓から外を眺める。
「母さんにそっくりだよ」
「ああ、そうなんだ・・」
私の方に振り返る。
歳はとっているがさすがに威厳は変わらない。
部屋の本棚まで歩いて行った。
本棚からアルバムを取り出して私に手渡した。
「これは?アルバム?」
「見てみろ・・・」
お母さんの写真とかかな。アルバムを開く。
「・・・・えっ?」
私の写真?
マンションの部屋で私がくつろいでいる所。
私が買い物に行っている所・・・。
私が男とセックスしている所。
「お前は最低だよ・・失望した」
「お、お父さん?これは何?私何も知らない・・」
「お前を嫌いにはなっていない・・失望したし無価値だし生まなければ良かったと思っている」
「父さん、ひどいよっ!」
首を掴まれる。
痛い・・・・。
「お前が警察になると言った時・・・殺してやろうかと思ったよ・・」
「うう・・」
苦しい・・・。
椅子ごと倒される。
「けどこんなにいい女になった・・・まだ利用価値はある」
「やめて・・・」
首から手が離れた。
「母さんが死んでからずっと溜まっているんだ・・俺の玩具になれ」
「やめてよ・・ひどいよ」
涙が流れた・・・。   やっぱり許してくれていなかったんだ。      「拒否するなら出ていけ。跡取りは水樹がいる。お前は必要ない」
私はゆっくり立ち上がって部屋から出ようとした。
「また逃げるのか?」
「逃げてなんか・・」
言い返そうとした。
できなかった。
私は逃げたんだ。
跡取りという重圧に耐えられなかった。
警察になったのもただの甘えだ・・逃げだ。
「どうした?出ていけばいい・・そうしてまた何もない生活に戻ればいい。お前には何もないんだ」
捨てて欲しくない。
私の居場所が欲しい。
「父さん、許して・・私を見捨てないで・・」
父さんは私に近づいてきた手首を掴んで壁に押し付ける。
「その体で俺を満足させろ・・それくらいの価値はあるかもな」
悔しい。
けど私には何もないから。「・・・はい・・」
かがんで父さんのチンコを舐める。
さすがに実の父親と関係を持つなんて気が引ける。
でもこうするしかない。
私の価値はそれしかない。「さすがに・・上手いな」
一所懸命に奉仕する。
フェラは手慣れている。
セックスも上手いつもり。「いいな・・俺の性欲を発散させるくらいの価値はありそうだぞ」
「んっんっ・・ちゅぱちゅぱ・・ぐぽっぐぽっ」
舐めまわして動かす。
「自分で濡らしてみろ」
「う、うん・・」
パンツに手を入れる。
指で刺激する。
「手で擦ってくれ」
「はぁ・・父さん・・恥ずかしいよぉ・・」
「やらしいぞ・・いい眺めだ」
チンコを手で擦りながら割れ目を擦る。
濡れてきた。
さすがに私も溜まっている「出そうだ・・パンツを下げろ」
「うん・・」
スルッとパンツを下げて椅子に座る。
父さんのチンコが近づく。「入れるの・・?」
「・・・くっ!」
割れ目にかけられた。
トロリと精子が垂れる。
「それで入れやすくしろ」
「・・・・」
精子を指につけて入れる。出し入れする。
父さんのはまだ固い。
「入れるぞ・・・」
「父さん、やっぱりやめよう・・怖いよ」
「今さら何を言ってる」
思っていたより怖い。
実の父親とセックスするなんて・・・。
触れて・・。
先っぽが・・。
「お父さん・・怖い・・」
「大丈夫だよ、アリス・・」一瞬父さんの顔が・・。
優しくなった。
入ったか入ってないかぐらい・・・。
「んっ・・怖い・・」
「アリス・・・」
少しずつ入ってきた。
「あっ・・入った・・」
「アリス、怖いか?」
「うん・・・」
「大丈夫・・」
根元まで入った。
「んっ、お父さん・・・」
「動くぞ・・」
ゆっくり動かされる。
気持ち良さより凄まじい罪悪感が襲う。
水樹とエッチしようとした時はこんな感じはしなかった。
実際にするとこんなに苦しいのか・・・。
「んっんっ・・お父さん」
だんだんと早くなる。
腰を掴まれて突かれる。
「あっ、はぁ・・んっ!」
気持ちよくなってきた。
「アリス、イキそうか?」
「う、うん・・もう少し」
「イっていいぞ・・」
「・・んっ・・くっ!ああっ、ああああっ!」
頭がくらくらして・・。
気持ちいい。
父さんの腰の動きが激しくなる。
「外に出して・・」
「あぁ・・・」
離れてから胸に射精した。暖かい精子が垂れる。
「はぁ・・はぁ・・父さん・・私はここにいていいの?」
「あぁ、いいぞ・・」
父さんはズボンをあげた。私はテッシュで精子を拭いた。
「すまなかった・・酷い事言って・・」
父さんはうつ向いている。「ううん、本当の事だよ・・・お父さんは再婚しないの?」
「する気があるならとっくにしてるさ・・」
「そっか・・」
私は綺麗に精子を拭いてから服を着る。
「もう・・帰るね・・」
椅子から立ち上がってドアに向かう。
後ろから抱き締められた。「アリス、行かないでくれ・・・頼む」
「父さん・・だめ・・もう・・明日仕事なの・・」
タンクトップの上から胸を揉まれる。
「今夜は一緒にいてくれ・・・・」
「父さん・・最初と態度違うね」
「悪かったから・・」
「分かった・・・」
受け入れるしかない。
体が欲しがっている。
もう誰でもいいのかもしれない。
また服を脱いでベットでエッチする。
「んっ・・くうっ!」
「父さんっ、ナカはだめっ!・・・あっ・・」
暖かい物が広がる。
中出しされた・・・。
「すまん・・」
「もぉ・・気をつけてよ」
「もい一回いいか?」
「そんな挿入されたまんまで言われても・・・」
「頼む・・アリス・・」
「分かったよ・・もう好きなだけ出していいよ・・」久しぶりだから私もおかしくなっていた。
避妊もせずに・・。
中出しを許すなんて。

自分の部屋に戻ってからシャワーを浴びる。
父さんも寂しかったのかな・・母さんが死んでからずっと仕事に打ち込んでたらしいし。
バスローブを着る。
ベットに座って髪をタオルで乾かす。
「はぁ・・きっつい・・」
父さんとの関係をなんとか切らないと・・・。
コンコンとドアがノックされる。
「はい?」
「馬木です・・入ってもよろしいですか?」
「いいよぉ・・」
馬木くんも期待しているのかな・・・。
「あの、お嬢様・・夕飯はよろしいのですか?」
「ああ、食べてなかったんだっけ・・」
「お持ちしましたがどうされますか?」
「あ、うん。もらおうかな」部屋の中のテーブルに置いてくれた。
「あ、あの・・・」
「うん?」
「お付き合いの件は・・」
「許可はおりたよ。付き合おう!」
馬木くんは嬉しそうに笑った。
「よ、よろしくお願いします・・俺・・女の子と付き合った事なくて・・」
やっぱりか・・。
照れてるし可愛い。
ささっと部屋から出ていった。
父さんとの事が無かったらエッチしてたんだけど。
今はそんな気分じゃない。食事も喉を通らない。
「はぁ・・・きっつい・・・・きっついな・・」
ベットに倒れる。
忘れよう・・どうにかして忘れよう。
こんなに苦しいなんて思ってなかった。
父さんは私を監視してたんだ・・・。
盗撮までするなんて。
あんな酷い事言われて。
傷ついてしまった。
癒えるかな・・・。
この傷は・・・。




10/12/26 20:51 (8mjgbx0O)
6
投稿者: アリス ◆Df3LS3WJTE
しばらく暮らしてだいぶ慣れてきた。
水樹と仲良くなったし馬木くんとも恋人になった。
ただキスやエッチはまだ。馬木くんは焦らすのが上手い。
迫っても上手くかわされる
父さんとは・・・。
距離を置いた。
また求められるのが怖いから。

ニックの調査は一旦打ち切りになった。
通常の警備や捜索に戻された。
手がかりは本部からも評価された。
給料が少し上がったのは嬉しい。

VRのパトロールをする。
今日もダメウサギが一緒にいる。
「アリス様、今日も忙しいですね!」
「ニルは相変わらず役にたたないな・・」
「ごめんなさい・・」
まぁ手がかりはニルのおかげだし。
そこは誉めてやりたいけど調子にのるから言わない。街は人がいっぱい。
みんな幸せそうだ。
現実で満たされない部分をVRで満たす。
人の欲望は無限大である。
父さんとの事・・・。
思い出してしまう。
妊娠はしてなかった。
また求められたらどうしよう・・・。
断れるかな。
怖くて苦しくて。
でも気持ち良かった。
普通とは違う快感。
忘れよう・・・。

パトロールを続ける。
私は歩きながら見回る。
路上で急に事件がおきたりする。
銀色の髪の子が横切る。
「あの子は・・・」
夢の中に出てきたな。
ちょっと追いかけてみよう・・・。
可愛らしい服を着ている。銀色のツインテールは綺麗だ。
13歳くらいの女の子。
水樹と同じくらいか。
レストランに入っていった私とニルも店に入る。
女の子の見える席に座る。「アリス様のおごりですか?」
「死にたいの?」
「僕のおごりですね・・」
ニルはメニューを開いて耳をパタパタさせる。
たしか夢の中で私を探していたと言ったな。
どういう意味かな。
いや、夢だし意味なんてない。
女の子は注目をしてから窓から街を眺めている。
可愛いな。
人形みたいに整った顔。
ニルが店員に注文している「店員さん、僕ランチセットお願いね。アリス様は何にします?」
「コーヒーとオニオングラタン・・」
店員が注文を聞くと厨房の方に行った。
このウザウサギはなんでこんなに物を食うのか謎だ。店のドアが開いた。
少年が歩いてきた。
女の子の隣に座る。
なんか水樹にそっくりだ。いや・・・水樹!?
私は近寄って話しかけた。「水樹!?」
「あ、お姉ちゃん!」
やっぱり水樹だった。
女の子は私を見てお辞儀をした。
近くで見るとさらに可愛らしい顔。
なんだか水樹と似ている。気のせいかな。
向かい側の席に座る。
ウサギはほっとこう。
「私はアリスって言います、あなたは?」
「ミクです・・」
「ミクちゃんか、水樹とは友達?」
「そうだよ」
水樹め、なかなかやりおる・・・。
こんな可愛らしい子をつかまえるとは。
どうやら掲示板で知り合ったらしい。
実際に会うのは初めてだとか。
なかなかいい子だ。
「あ、そろそろパトロールに戻るわ・・水樹、しっかりエスコートするんだよ!」「オッケー!」
水樹はニコッと笑った。
店を出る。
夢に出てきたよね?
なんて聞けない。
たぶん夢だしなんも意味ないだろうな。
バカウサギは私のオニオングラタンもたいらげたらしい。
それからは特に異常もなく交代の時間になり帰還する
目が覚めてからデスクに座って今日の状況を書き込む
最近妙に平和だ。
現実もVRも。
何もおこらなければいいけどな。

家に帰ると自分の部屋に一直線に戻る。
父さんと顔を会わせたくない。
ベットに転がる。
幸せなのかな・・・。
前よりは幸せだな。

コンコン。

「はーい・・」
「アリス、入るぞ」
父さんだ。
気まずい。
「何、お父さん?」
「また頼む・・・」
「お父さん・・やめよ・・」「嫌か?」
「うん・・怖いよ」
父さんはうつむいた。
悲しそうな顔をして出ていった。
怖かった・・・。
妊娠したら困る。
なるべく避けよう・・。
私には今、馬木くんがいるから・・。
父さんは父親だからそういうのは良くない。
良くないんだ・・。
それでも体が・・。
うずいてしまう。




10/12/27 01:57 (XSbnqSiC)
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