金曜日の夜別々に会社を出てB駅改札口で待ち合わせ。
「俺さんって和食派なんだって?今日は舞さんお手製の和食を振舞います」
舞は恋人通しの様に腕を組んできた。舞の家に着く。
いつもより念入りに掃除してある感じ。一つ違うのは、彼氏との写真が飾ってあった。俺は気付かない振りしていた。
「俺さん上着脱いで」と舞が上着をハンガーにかける。あ、という感じで写真を倒したが俺も気付かない振り。「私着替えるのでシャワー浴びてて。これ着替えね」と紙袋を手渡された。
まだ封を切っていない新品の下着と、舞がダボダボで着ていた薄オレンジのジャージを渡される。シャワーを浴ていても舞が来ないので、おとなしく着替えて居間に出る。舞は白のピチTに水色のフレアミニスカートに着替えていた。ピンクの長いエプロンで料理をしている。
机の上にはお造り(刺身)、サバの味噌煮、筑前煮が並べられていた。
「何飲む?ビール?ハイボール?」「ハイボールにする」と答えると舞がハイボールを2杯作り「お待たせしました。何もありませんが。。。」「これ舞が作ったの?」「そうよ」「凄いね。」「私もやるときはやるのよ。」と鼻高々。味噌煮と筑前煮を一口ずつ食べたか本当に旨い。
「これ旨いなぁ、舞の」旦那さんになる人は幸せに、と言いそうになったが言葉を飲んだ。
「私の?」
「意外な女性らしいとこ見た。W」
「失礼ね!」とほっぺを膨らませるが、何を言いたかったのかは舞もわかっている感じ。
「刺身だけは作れないから出来合い。これが一番おいしいとか言わないでしょうね!」
「とんでもございません。」
と彼女の手料理を初めて食べた恋人の様に話す。
ポニーテールにした舞の横顔をみる。耳・うなじ・顎のラインと綺麗だ。遅まきながら舞は浅田舞に似ているので舞と仮称している。
「どうしたの?」
「舞の横顔を初めてじっくり見ちゃったけど、美人なんだなって」
「やだ、何を今さら。」
舞が顔を赤らめた。「ご飯とみそ汁もあるわよ。」と言われたので
残りの刺身で軽くご飯をもらう。なめこと豆腐の味噌汁の味は今でも忘れない。
「ご馳走さま。おいしかった」とあらかた食べたところでお礼をいう。
片づけちゃうから、これでもう少し飲んでいて、と柿の種やナッツ類を出してくれた。
舞の後姿を視姦しつつ、チビチビと飲み続けた。洗い物が終わった舞は
「私もシャワー浴びてくる」といい、風呂場に消える。「覗くんじゃないぞW」と言い残すので、来いという意味かとも思ったが今日はやめにしておいた。
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