刀剣女子っていう言葉が出てきたのが今から5~6年くらい前だったと記憶しています。確か、刀剣乱舞といった日本刀を擬人化したゲームが女性の中での大流行となり、今までカタナなんかに興味すらなかった女性たちが、こぞって美術館や博物館に訪れたり、ゲームキャラの衣装を模倣してコスプレ会場に現れるという超常現象が起きた時代でした。
その頃(というか今でも)僕の実家は古物商をやっているのですが、オヤジが「近頃、やたらと刀を女の客が買い付けていくんだよ」アニキ「それなぁ、今、刀剣女子っていうのがブームらしいからなぁ」なんて会話をしていたのを記憶しています。
そんな頃の話しです。「とにかく、今はカタナがよく売れるから」という理由で、オヤジが自分のツテを使って安物の脇差やら、錆身刀身や、機械打ちの造兵刀をどこからかは買い付けて、それに簡単な補修(鍔のガタツキや柄の補修など簡単なもの)をしたもの。そうですねぇ・・いまの時代では65000円がいいところのわきざしが、15万円~25万円くらいで売れたみたいなんですよね。刀だったらもうちょっとしますかね。
1振り2~3万で買い付けて、それを20万円で売れたら、それは丸儲けですよね。もちろん、そのまま錆を付けた状態で売るよりかは、しっかり研ぎに出したほうが売れるという物件もありました。そんな物件は30万~50万になっていたと思います。
世間では刀剣乱舞ブーム。いっぽう、古物商の実家の方では「刀剣が売れるブーム」という事で、僕もオヤジから「ちょっと手伝え!」という事で、オヤジが最も苦手とするネット販売の担当をやらされたんです。使ったツールはヤフーオークション、フェイスブックといったところでしたか。
それから僕はオヤジの家にもともとあった撮影機材(商品撮影用のカメラ)で日本刀の写真をまんべんなく撮影し、画像データを自宅へ持ち帰る。そして簡単な編集をしたあとにフェイスブックに乗っけるだけ。後は購入客からの取引メッセージを待つ。
そして一晩か二晩くらい立ってみると、新着メッセージにお知らせランプが付いちゃうんです。そして中を見てみると、だいたいのお客さんは「商品に対するご質問」という場合が殆どでした。
そりゃ、そうですよね。幾ら安物のわきざしといっても数万円はする品物です。画像では判断できない部分はどうなってるのか?もうちょっとこの部分の詳細画像を送ってほしい。そういった取引メールばかりが大半でした。(大前提として登録証付きのものを売ってますので違法ではありません)
ですが・・・。中には異様な人物からのメールが入っている事もあったのです・・・・・・。
刀剣女子M「始めまして。よろしくお願いします。私は和歌山県在住のMと申します。先日、アップしていた濃州関住〇〇作の刀についてですがよろしいでしょうか」
僕「はい。商談中となってる物件ですが、いちおう早い者勝ちとさせて頂いてますので購入のご希望でしょうか?」
刀剣女子M「はい。値段についてなのですが、、25万円とのことですが、、、15万円でお譲り頂く事はできないでしょうか?もし、失礼な事でしたら申し訳ございません」
値切ってくる。これは別に珍しい事じゃないのでいいとして・・(中には値切る事自体を嫌がる刀屋もいるみたいでけど、僕はガチの刀屋ではありませんから許容範囲です。)
僕「10万円の値引きですか。。。そこまでは考えていませんが、もしどうしても購入したいというのなら分割での相談ならお受けしますよ。例えば、最初に15万円を手付金としてお納めいただく。そして残りの10万円をお納めいただいた時点で商品を発送いたします。これなら手付という部分を頂いているので早い者勝ちではなく、確実にMさんにお譲り致します。ご検討ください」
刀剣女子M「分割ですか。。。では15万円を先にお支払いして、残りの10万円は別の方法で。と提案するのはいかがでしょうか?」
僕「別の方法で・・?」
(この女、、なんか変だぞ・・・。)直観的にそう思いました。そして僕はそのMとやらのページを覗いてみる事にしたのです。すると、Mのページの写真は刀剣乱舞のキャラクターの画像や、自らが刀剣乱舞のキャラになりきったコスプレをしている写真・・・・。まさに言うまでもなく、「オタク」という部類に入る人物でした。年齢は20代前半のように見えました。
刀剣女子M「はい。その点についてはお会いしてからお話出来ればいいかな・・っと。いちおうこれでも真面目に購入したいって考えてますので、ちゃんと誠意は尽くします」
僕「・・・・。直接、商品を御覧になりたいと?」
刀剣女子M「お会いした時に実物を見せてくれるとありがたいですね。」
僕「と、同時に他に購入価格についての提案というものがある・・ということですか?」
刀剣女子M「はい。その点は汲み取ってくださったらありがたいのですが・・・。」
僕「実物をみて見当したいという意思は賛成します。写真だけみて後からこんなはずじゃなかったとクレームに発展するお客様も多数いらっしゃいますので。・・・そういう意味では・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・www なんて僕がまだ最後まで打ち込まないうちに、、画像データが3枚送られてきたのです。
送られてきた画像データは、Mがはだけた花魁風の着物をはだけさせてパンチラしながら煙管を咥えている写真、四つん這いになって着物から尻を突き出している写真(もちろん下着着用)なんかのキャラのコスプレをしながら、ナスビを手に持って、ぶら下げたナスビを舌でレロっとしている顔のアップ。以上3枚でした。
僕「Mさんは普段からこういったコスプレをされているのですか?大胆な感じですねw」
M「もし、お会いする事が出来るのならば、あくまで撮影会に来るという段取りで来ていただければと思います。その代わりに、、こちらからは値下げの分だけお願いしようと思います。」
(なるほどな・・・・。薄々、こんな事だろうとは思ってはいたけど。要するに、ダイレクトに性行為をするのと引き換えにというのはバツが悪いから、、、、。あくまで撮影会。ま、、普通の撮影ではないのは明らかだけど。そのかわり別件として刀を安く譲れっていう交渉か・・・。)
僕「その撮影会とは言いますが、どこで行っているのですか?さすがに着物をきて街中をうろつく訳にはいかないと思いますし、私もいくら登録証がある美術刀剣とはいえど、むやみに外に持ち歩きたいとは思いません」
M「でしたら、それこそホテルなんかはいかがでしょうか?ホテルでしたら商談もしやすいし、撮影も行いやすいかと。」
僕「ホテルですか。確かにそこが一番理想な場所となるのでしょうかね・・。じゃ、実物を持参しますのでその時にお返事ください。提示額は25万円です。手付して分割とするか、まぁどうするかはその際に考えましょう」
M「じゃ、いつがいけそうですか?」
僕「和歌山在住でしたよね?でしたら阿倍野までお越し願えます?」
こんな感じで刀剣女子オタク女と刀の商談という事で阿倍野の外れにあるラブホテルで会う事になったのです。
この時の僕の心理は、興味半分。あと好奇心半分そして、あとちょっとだけ(怖いなwww)というそんなスパイスが含まれた感じ。
とりあえず続きは次回です。