その夜、私は家族の寝静まったのを確認して部屋を抜け出しました。当日は栗栖は家族との外食の予定もあり、私の家には泊まらず、農場までの道程の途中で落ち合う事に・・・先に着いたのは私の方でした。私の立つ場所から見える家々は既に灯りを落とし住人は寝静まっている頃でしょうこと地域の人々は徒歩や、まして独り歩きは大人でも危惧する行為です。この地域はまだ多くの野生動物が生息してるので、私や栗栖の行動こそ稀有です。「栗栖遅いな・・早く来てよぉ」さすがに私も不安が募り、辺りの静寂が尚更と私の意識に余計な考えを齎し「まさかあの子、親に見つかったのかな」そうなれば当然、私も両親に怒られ・・部屋を黙って抜け出した理由を追求されあの夜の馬小屋での体験を話さざるえない事になるでしょう・・・そのとき!!こちらに向かってくる灯が・・・揺ら揺らと左右に振れながら・・自転車の様です「やばい!!誰か来る!!」・・・私は咄嗟に茂みの中に身を伏せました。茂みに伏せ様子を窺うと・・・自転車は私の先程立って場所に停まりました。暫く様子を探ると・・・・栗栖でした・・ここで意地の悪い悪戯心を覚えた私はもう少しだけ茂みに隠れ栗栖の様子窺うことに・・・すると栗栖の呟く様な声が「なんだよぉ・・凪まだ来ないの・・・♪♪・・♪~♪」歌い始める栗栖・・でもその歌声は次第に震えを帯びてしまいには・・「うぅ・・ふんうぅぅ・・・凪」それはあきらかに泣き声でした。私は茂みを飛び出し栗栖の肩に手を延ばすと弾かれた様に栗栖が振り向くと、頬には月明かりに照らされた涙を伝った跡が・・「な、な、何でそんなとこから出てくるの・・もしかして隠れて見てたの凪」私は両の掌を合わせ「ごめん・・本当にごめんなさい・・まさか泣くとは」そう私が言うと栗栖は慌てて涙を拭い[キッ]と私を睨み「泣いてるかバカ凪」「バカは無いだろう、まぁ・・私が悪かったけどさぁ」「そう凪が悪い」「でも栗栖が泣いてんの見るの久しぶり」「だから泣いてないってばっ」「私達が5才の時だよ・・・栗栖が大泣きしてさぁ」「金色の河」と栗栖が「覚えてるんだ・・」「覚えてるよ、あれは忘れないよ一生・・忘れない」私達は農場までの道程を、栗栖を自転車(栗栖の)の後ろに乗せ私が漕ぎながらその当時の不思議な体験を語りながら農場へ向かいました。この不思議な体験に着いてはスレ違いになり、話が頓挫するので何れ別のレスで機会が在れば書きたいと思います・・ただ獣姦とは無関係な話ですので。私達が農場に着くと自転車を茂みの中へ隠し、いざ敷地に足を踏み入れようとそこへ遠くから光源が近づいて来る事に気づきました。車のエンジン音も同時に咄嗟に茂み中へ身を隠し「何だか私、今夜はこればっか」と愚痴りながら、車が通り過ぎるのを待ちました・・が、車は農場の敷地に進入して行きました。農場の夫婦のどちらかの帰宅・・私達はそう思い暫く様子を窺いました。ところが待っている、又もや車が、それも3台が連なり次々に農場の中へ「何でこんなに人が集まってるんだ、もしかして今夜はパーティーかな」と私「だとすると、今夜はアレ無いってことかな」と栗栖「かも・・」と私「ねぇ・・皆が家に入ったらロージーとナッシュ(愛馬)に会って帰ろう」と私「うん、いいよ私もあの子達に会いたい・・おやすみのキッスして帰ろう」そうして私達は今夜はアレを見るのを諦め、愛馬達にだけ会いに馬小屋へその夜の私達は防寒の為に着膨れして、嵩張るダウンジャケットがガサガサと音を発て、静寂に耳は澄んで敏感に、僅かな物音にも胸が鳴った。この国の短い夏は暮れようとしていた、特にこの地域は冬の訪れが早い私達も毎夜の毎、農場への夜道を辿っていた分けでは無かったので、最初の馬小屋での体験から既に一月程が過ぎていました。或いは私達が農場へ来れないその夜にもアレは行われていたのかもしれません。
...省略されました。