27歳・女性です。義理の兄と・・・です。
母が再婚したのは私が12歳、義理の兄(トール)は15歳の時でした。
当時彼は背が小さく、痩せた男の子でした。
そのせいか私はよく懐き、また義兄も穏やかな気性で可愛がってくれました。
4年後、彼は進学の為に家を出ました。私にはこれがひとつの岐路でした。
一緒にいたい。でも兄としてなのか、男性としてなのか。
でもこれは既に私に想いを寄せていた彼の、私を忘れる為の行動でした。
夏のある日、私は母の手料理を持ってアパートを訪ねました。
玄関で迎える彼を見た瞬間、私は体験した事のない気持ちに囚われました。
「この人は誰?」
かつてのやせっぽちの男の子の姿はなく、背も伸びたすっきりとした男性。
差し出された麦茶を飲んでも、何故か軽い目眩のようなものが消えない・・・
そんなぼんやりとしていたところへ顔が近づき、彼が聞いたのです。
「杏樹、いやか?」
次の瞬間、それが何を意味しているのか理解した私は小さく首を振りました。
あるかなきかのキスでした。その後どうやって帰宅したのか、覚えてません。
この出来事は私の中でしばらく消えませんでした。
そしてそれが意味するものにも気付いてしまった。
そう、私は幼い心ながらも義兄である彼を静かに愛し始めていたのです。
ある日、女性と腕を組んで歩く彼を見てしまいました。年上の綺麗な女性。
実家の時は彼女の一人も連れて来なかったトール。
私を呼ぶ時のあの穏やかな声、私を見る時のあの優しい視線。
もう私だけのトールではないんだ・・・あのキスはもう彼の心にはないんだ。
あれは、間違いだったんだ。
ずっと心でさざなみ立っていたものが遠のくのを感じつつ、これが正しいのだと思いました。
その後バイト先の男の子とつき合い始めました。1つ年上の優しい男の子でした。
私の高校卒業を控えた3月、兄が帰ってきました。その晩、両親は留守でした。
「杏樹、お前国文進むんだって?」
「そうよ。突然針路変更した誰かさんと違って、アタシは気持ち貫くんだから」
「・・・・お前、本気で言ってるのか?」
振り返ると、兄の顔はゆがんでいました。
「そんな冗談に決まってるじゃない。進路決めたのもお兄ちゃん自身じゃない」
「お前・・・俺が好きで今の進路にしたと思ってんのかよ?どんな思いで俺が家を出たのか、本気でそう思ってるのかよ?」
「そんな・・・そんなことアタシが、アタシがわかる訳ないじゃない。お兄ちゃんの人生じゃない、何故怒ってるの」
それと聞いた途端、兄の表情に何か絶望のような色が浮かびました。
「俺は、俺はお前がいたから家を出たんだ・・・」
まるでそれが呪文のように、また何かが浮き出ようとするあの感覚。
私はうろたえました。
「何よそれ、アタシの所為で家を出たって言うの?何故、どうして?!」
諦めたように彼は答えました。「お前が・・・お前は妹じゃないからだよ」
その瞬間体中の血が逆流するような、心の奥へしまい込んでいた筈のあの想いが、私を襲いました。
「やめて・・・」
「杏樹・・・」
「やめて・・・その声で呼ばないで、その目で見ないで・・・」
「杏樹・・・杏樹」
「だってアタシ達だめだもん!血は繋がってなくても、アタシ達兄妹なのよ!」
「違う!お前は妹なんかじゃない!」
そう叫ぶとトールは私を抱きしめ、あの淡雪とは違う激しいキスで覆いかぶさってきました。
ありったけの力で腕をつかみ、逃げられぬように顔を両手で包んで。
あの日のキス、女性と歩いてた彼、別れたけど優しかった男の子達、両親。
自由を奪われた私に抵抗する精神力は・・・すでにありませんでした。
「杏樹・・・杏樹・・・杏樹・・・杏樹・・・・」
肩に顔をうずめ、泣きながら名を呼ぶ声。小さい頃から知っているあの声。
「お兄ちゃん・・・トール」
びくっと彼の体が動き、知らない誰かを見るような目で私をのぞきこみました。
「あの日のキス、覚えてる?」
「・・・ああ、覚えてる。忘れない」
「あの後しばらく帰ってこなかったよね」
「帰りたくても出来なかった。お前を見るのが、見たらまた何かしてしまいそうな自分が・・・怖かった」
「年上の人と腕組んでたのも、私見た」
「あの人はバイト先の人。確かにつきあってたよ、お前を忘れる為にな。ふられちまったけど」
「アタシ、あの人見てからバイト先の男の子とつきあった・・・・」
「杏樹・・・お前」
「トールって、お兄ちゃんじゃなくトールって呼んでもいいの?本当にいいの?」
「・・・・」
「もうアタシ、お兄ちゃんの妹には戻れないよ?それでもいいの?」
「お前はそれでいいのか?」
耳元で小さく囁く彼に、私はうなずきました。
触れるか触れないかのキスを何度も交わしました。
舌で唇をさわり、次第に力が強くなって舌が絡み合う。
彼の髪をまさぐると、そっと服の上から胸に置かれた手が大きく動き始め、ボタンが1つずつ外れてゆく。
抱きしめられたままベッドへ倒れこむと、私の両手は押さえ込まれました。
唇に、額に、まぶたに、頬に、耳に、首筋にキスがふり、強く吸われ
甘噛みで遊ばれ、その間にもブラウスが剥がされ激しい吐息。
「ああ・・・・俺だめだよ、もうだめだよ!」
そう言ってまた私を力いっぱい抱きしめ、
「ずっとずっと我慢してきたんだ。あの日からずっとお前を抱きしめたくて仕方なかったんだ!」
「・・・トール」
「俺の名前呼んで、何度も呼んで!」
「トール・・・トール・・・トール・・・ああっ!」
舌が激しく割り込み、お互いぬるぬるとびちゃびちゃと絡み合って
胸の先が痛いほどに尖り、弾かれ、つままれ、その度に電気が走り声が出ました。
首から胸へと唇が流れ、口に含まれ転がされる都度、体が勝手によがってしまう。
次第に腰まで動くようになってしまい、その腕が腰へ更に下へ・・・
服は全てとられパンティだけなのに熱くて、意識が遠くなってゆく。
そっとくびれから太ももへと指先が行き交い、忘れたようにキスが戻ってくる。
身体中をキスと手で愛撫され、ふれられる先から鳥肌が立ち
あの部分が熱くて、トロリとしたものがお尻の下へと流れてゆくのがわかる・・・
ゆっくりと指がパンティの横から割り込んできた時、私は恥ずかしくて
「あっ、だめぇ!」
「どうして?・・・こんなに熱くて溢れてるのに」
「いじわる!どうしてそんなニヤニヤして言うのぉ あっあっ!だめぇぇ」
「・・・だめじゃないよ、杏樹。イキそうならイっちゃえよ、俺でイって!」
そう言うと顔を下へずらし、唇や舌でいじり、芽を見つけるとつつき始めました。
「あぁぁ・・・・あん!ぃやっ!やぁん、だめぇぇぇ・・・・」
「いいんだよ、いいんだ・・・杏樹、愛してる」
「あぁぁぁ・・・だめっ!だめっ!ぃやっ イっちゃうぅぅぅぅぅぅ」
脳天を突き抜けそうな電流が何度も体を駆け巡りました。
「さっきの顔すごく可愛かった、また見たいな俺」
鼻先に短くキスするとゆっくりとトールは・・・入ってきました。
トールを感じた途端、体の芯から熱いものが溶け出してゆくような感覚に陥り
誰かに幸せかと聞かれたら、間違いなく今幸せだと答えるだろうと思いました。
中にいるだけで私の体はゆるみ、突き上げられては彼の腕を強くつかんでしまう。
時々止めてキスしては横にされ、足を持ち上げられ、新しい刺激が通り抜ける。
入れたまま更に指でいじられ、玩具みたいな扱われ方が奇妙な快感を呼び起こし
もうどちらのかわからないほどの汗の匂い。
体を入れ替え後ろから貫かれた瞬間、堰を切ったように激しくトールが突き上げ
抑えたくてもふさいだ指の隙間から次々声が洩れてしまう・・・
ああ・・ああ・・すごいよ、すごいよ!
きつくて締めつけられて なのに杏樹グチュグチュいってるよ
ねえ 乳首すごいカタイよ! 杏樹ピクピクいってるよ
だめぇぇ・・・当たってるの当たってるの!
奥の方がいっぱいいっぱい当たってるのぉぉぉ
うん 俺も 俺も当たってる!気持ちいい このまま気ぃ狂いそうだ・・・
もっと もっと もっと頂戴!トールのこと全部頂戴!
あげるよ!俺全部あげるよ!あげるから杏樹も俺にくれっ!!
ぃやあああああ・・・おかしくなっちゃう!おかしくなっちゃうよぉトールっ!!
うん!イこう 俺イっちゃうよ!我慢できないよ!
あんじゅっ あんじゅっ あんじゅっ・・・・・あああああああああ!!!
こうして私は兄と結ばれました。しかも両親が留守とは言え、家の中で。
今思えば場所が実家というのも、互いに禁忌を犯してしまう興奮を更に燃え上がらせたのでしょう。
これから私は彼と2人で生きてゆきます・・・両親をあざむこうとも。