19歳の時、社長一人でしてる造園会社で取り合えず住み込みで働くことになった。
社長の父親がいたころは従業員10人くらいいて腕も良くて地元では有名な会社だったらしいけど、
職人頭が辞めたのと、ご時世で規模縮小したらしい。
そんでも社長は昔ながらの傲慢な職人気質の人だった。
社長の自宅は奥さん、次女、次女の婿さん、三女の5人暮らしで、
離れの2階に僕が住むことになった。
離れの1階は奥さんが建築設計事務所をしてて、次女も設計士で、他に設計士が2人働いてた。
次女の婿さんはディーラーの営業、三女はインテリアデザインの専門学校生だった。
今から2年前。勤めてから1年経って僕も貯金が溜まったので、
近くにアパートを借りようと思ってた矢先に社長が交通事故で亡くなった。