義家族との体験

お久しぶりです。
忘れた頃にやって参りました。
毎年の三月は色々と皆さんも忙しい日々だったことと思います。
懲りず少し義母のことを書いてみます。

今年の年始に交わってから少し経ったある日、義母から電話が入りました。
下着にちょっと出血の跡があるの・・・とかなり不安そうな声です。
病院嫌いの義母は困惑していました。
それって絶対に見逃せない症状に違いないと検査を勧めたのは言うまでもあ
りません。
病院が嫌いとか苦手とか言ってる場合じゃないと諭すのですが、電話の先で
は何やらかにやらと決断しないのです。
病院へは妻に動向させるからとやっと納得させ、翌日精密検査をしたので
す。
結果はやはり子宮筋腫でした。
医師から義母へは「多い手術で簡単に完治しますよ」とにこやかに説明した
そうです。
しかし妻だけには筋腫は悪性だったので、手術後しばらく様子をみて再検査
しましょうと告知されました。
要は癌の可能性があるので、子宮ごと摘出するとのこと。
一刻も早い方が良いと一週間後にオペとなり、普段気丈な義母も不安いっぱ
いで弱音を吐いていたようです。
妻には内緒で術前一目会いにと義母の元へ寄ったのは検査の翌日。
私の顔を見るなり
あぁ！と駆け寄り抱き付いてきました。
胸元で私怖い・・・と涙声です。
注射を嫌う、まるで子供のようでな素振り。
今まで病気も怪我も無くやってこれた、いきなり生身を切られる手術が余程
ショックのようでした。
最新の医療は筋腫くらい完全に治せるよ～と励ますのが精一杯です。
でも涙は止まりません。
ハンカチで拭いてあげ、奥のリビングへ行き宥めること３０分。
この日はお互い性欲の一かけらも起こりません、検査の仕方とか医者の対応
を聞いてあげるだけで帰路につきました。
手術は二月初旬の月曜日、私も含め妻と妹達の立会いで無事に終わり全身麻
酔から醒めかかった義母の表情は、死後の世界から蘇ったような憔悴したも
のでした。
個室のベッドに横たわる義母は言葉も発せず、うつろな視線が中を漂ってい
ます。
みんなから、これでもう安心よ！と言われ口元が少し緩む程度です。
オペに携わった医師から、これが摘出した子宮ですと見せられたのですが、
とてもグロテスクで表現は止めておきます。
退院は二月中旬でした、家に戻ってもしばらくの間は養生です。
その間、妻が泊まり込みで世話することとなり、私も年度末の繁忙期に入り
長期出張。
退院後に会った日、そっと義母の耳元で早く治してよ、真っ先にあそこの精
密検査するから♪
乳房を揉まれながらニコッと笑顔の義母ですが、隣の部屋に妻がいます。
出張気を付けて行くのよ！といつもの威勢のいい元気な声です。
この声が聞けてようやく安心しました。
その後、三月末まで県外での仕事に追われ義母の声も聞けない時期が続き、
先日やっと落ち着いたところです。
術後二ヶ月が過ぎ、義母もすっかり元気を取り戻し、元の生活ができるまで
回復しています。
世話していた妻も帰宅しており、また一人になった義母。
一昨日の夜、呑み会で泊まりと妻に告げ義母の元へ行って参りました。
出迎えの抱擁はいつもと同じ、でも目の輝きが違うでのです。
よくよく聞くと、生理が止まったのは自然のもの、でも子宮が無いのは女そ
のものが終わったような感覚になると。
でも云わば現時点で不要なものでしょ、と言い掛けたのですが飲み込みまし
た。
そうかも知れない、女でないと理解できないものかも・・・
それより悪性のことを気付いているかも知れない・・・
意味解らん！好きになった女性が大病になりそれを克服したの、お祝いしよ
う！と戸惑う義母の腕を引き久々に外食に出掛けました。
少し離れた居酒屋へ到着。
大好きなアルコールは医師から許しが出てるようなので、これからは美味し
いもの食べて呑んで楽しく過ごさないと損。
こんな意見は即ぴったり合意します。

ビールを呑み出し病院での出来事を話す義母が段々明るくなってきました。
全て笑い飛ばして楽しい時間が過ぎていきます、話疲れた頃
やっぱりあなたが好きだわ・・・と義母が。
それが聞こえたのか隣席にいた男連中が流し目で義母を見ています。
何ともです、どう映ったかは解りませんが。
お構いなしの義母は「今晩泊まるんでしょ、お風呂入りたいね」
笑いながら「何でもしますよ」と言うしかありません。
隣の視線を感じながら義母の大胆さを諦めていました。

その夜のことは次の機会にします。
今回はエロチックな場面なくて申し訳ありません。