夫が病気で急逝してもう5年になりました。
その5年は夫の連れ子の誠と2人暮らしの5年です。
当時誠は高校3年生で、私は35歳でした。
会社の役員をしていた夫はまだ52歳でしたから、具合が悪くなって
入院した時点でも、私はまだ重大なこととは考えていませんでした。
でも検査をして深刻な病気の可能性があるといわれてから、わずか
1週間後に亡くなってしまいました。
経済的な不安はありませんでしたが、あまりに急なことだったので
ショックで私は約3年ほど何も無気力状態で、普通に家事はしながら
気が付いたら横になって寝ていたり、ぼんやりしてたりの毎日でした。
私は奥さんと死別した夫とその1年前に結婚したばかりでした。
私もわずか3年の結婚生活でしたが結婚歴があり、再婚同士でした。
そのショック状態から私を立ち直らせてくれたのは、誠のやさしさで
した。
悲しみは同じだったはずなのに、大学も合格し、大学生としての生活
も明るく楽しんでいて、それを私にいつも話してくれていました。
直接私を励ましたり父親のことを話したりはしませんでしたが、
何かにつけて私を気遣ってくれていることがよくわかりました。
その姿に応えなくてはと毎日思いながら、私はやがて元気に生活する
ことができるようになりました。
誠が私に寄せる愛情は、急逝した父親の妻、今の母親への愛情でした。
でもこの1年前くらいから誠が私を見る目に変化がありました。
私も女ですから、そういう目はわかります。
そして昨夏の終わり頃、家の作業のとき私が落ちそうになったときに
誠が抱きとめてくれたことがありました。 ほんとに偶然です。
なんとなくそのまま抱き合ったままでした。数十秒のことでしょう。
私はドキッとして体を離せませんでした。 誠がさらに力を込めて
きたからです。 それに、誠の男性が大きくなっているのに気付いて。
離れた後もドキドキしていました。
夫と死別してからそういうことは初めてでした。
男性のそのもの自体もですが、抱きしめる腕や温もりに刺激を
受けました。
確認したら、私の女の部分は濡れていました。
誠は高校の時から彼女さんが数人いたので経験はあるはずでした。
その日から男女2人暮らしの部屋は、一瞬即発の緊張感が溢れました。