【LGBT:あずちゃんの事その5】かなり前の話になります。連休も明け、あずちゃんと職場で会う事もありましたが、どうなったのか聞かされていませんでした。でも落ち込んでいるようにもないのであずちゃんの勘違いだったのかなと思っていました。すると先日、あずちゃんからまた食事に誘われました。あずちゃんが笑顔で報告してくれると思っていましたが少し違っていました。私が「どうだったの?」と聞くとあずちゃんは「彼氏が出来たと言うのは私の思い違いでした」と言いました。でも笑顔はありませんでした。「何かあったの?」と聞くと「実は彼女・・・このまま私との関係を続けていても良いのか悩んでいたそうなんです」と言いました。あずちゃんが言うにはやはり女性同士と言うのは世間では認められずこのままあずちゃんと関係を続けないで、普通に男性と恋愛をして結婚して子供を産んで・・・そんな人生を送った方が彼女もあずちゃんも幸せなのではないかと考え、しばらく会わないようにしていたそうです。私はあずちゃんに「それであずちゃんはどうするの?彼女の言う通りもう関係を止めてしまうの?」と聞くと「今はまだ、答えは出せてなくて少し考えたいと思います。でも私は彼女の負担にはなりたくないですし彼女がそっちを選んだ方が幸せだと考えるなら止めても良いと思う」と言いました。私は「そうなんだ・・・」と言って次の言葉を探していましたが、何を言えば良いのかわかりませんでした。世間の風当たりなど気にせず続ければ良いとも言えません。だからと言って愛し合う2人がそれで別れてしまうのもなんだか悔しい気持ちでした。私はあずちゃんに「あまり役に立てなくてごめんね」と言うとあずちゃんは「そんなことないですよ。さゆり先輩に話を聞いてもらうだけで気持ちが楽になりますし、彼女に本当の事を聞けましたから・・・それもさゆり先輩のアドバイスのおかげです」と言ってくれました。さらにあずちゃんは「実はさゆり先輩に相談したことを彼女に話しました」と言いました。私は「大丈夫なの?彼女に叱られたりしなかった?」と聞くと「叱られたりはしませんでしたが、その人は信用出来る人なのかって聞かれました。私は信用出来る人だから大丈夫って答えました」と言いました。私は「ありがとう。信用してもらえるのは嬉しいわよ。私も秘密は絶対に守るから・・・安心して話したい事は何でも話してくれて良いからね」と言うとあずちゃんが「実は彼女がうらやましいって言いました。そんな風に相談出来る人がいるのがすごくうらやましいって・・・だから・・・今度彼女に会ってくれませんか?彼女の話を聞いてくれるだけで良いんです。そしてさゆり先輩なりの意見を聞かせてくれれば彼女も少しは気が楽になれると思うんです」と言われました。正直(困ったな~・・・)と思いました。これ以上大変な相談を引き受ける事を少し負担に感じました。それでもあずちゃんが話をしたことで気が楽になったと言ってくれたので彼女の話を聞いてあげれば彼女の気も楽になるのかなと考えました。私は「あまり役には立てないと思うけど、私で良いなら話を聞いても良いわよ。もちろん彼女がそれで良いならね」と言うと「ありがとうございます。彼女に話してみて良ければ今度3人で会ってください」と言われました。それから後日、結局3人で会うことになりました。少し気は重たかったけど・・・私が少しでも役に立てれば
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