三十路になろうかの娘がほんの数年の結婚生活から帰ってきました。結婚
した時はあんなに幸せになるねって涙ながらに語りながら嫁いだのに。
我が家も母親は居ません。娘が嫁いですぐに亡くなったのです。つまり私
と娘、そしてその子共の三人で暮らすことになりました。嬉しさ半分、大
変だなと思う半分、まあなるようにしかならないさと言い聞かせ新しい暮
らしを始めました。
家は私が一人で生活していて綺麗だとは言えませんでしたが、基本的に一
部屋生活だったので娘が使っていた部屋などはそのままでした。帰ってく
る前に業者を入れ清掃し、子供の部屋を確保し、娘も時々来て自分が使い
やすいように模様替えをし、そして帰ってきました。いざその時になると
嬉しさがほとんどでした。数年ですが誰も居ない家で暮らしてたと思えば
誰かが居る、明るい照明の点いた家に帰るっていいもんですよ。私も孫と
暮らせて幸せですし、何より娘が帰ってきたことがこれほど嬉しいとは
三人での暮らしが普通になってきました。まだよちよち歩きの子供も元気
で家の中ではしゃいでいます。娘も少し陰った表情がだんだんと明るくな
り笑うようになりました。やはり離婚はショックだったのでしょう。時々
晩酌につき合ってくれるようになり、それがだんだんと私の妻かと思うか
のような言動になってきます。一緒に暮らして半年、その晩娘が私の部屋
をノックし入ってきました。照明に透かされた娘の根巻きはその体の線を
はっきりと映し、何も下に着ていないのがわかりました。娘の口からは
「お父さん一緒に寝よう?」でした。私は娘の姿が印象に残り恥ずかしな
がらビンビンでした。