輪姦パーティーが終わった部屋に1人取り残された私。
部屋は、全て片付けられ一見何事も無かったようにキレイに見えるけど、どこかに確かに沢山の人の気配が残っています。
ようやくスマホを手にすると、「明日は朝ヨガの後、カフェでご飯しよ」友達からのLINEが入ってました。まるで日常から遠い世界に来ているような感覚。
私もこの部屋と同じかも知れない。
何も一見変わっていないけれど、大きく変わってしまった。
眠ったのか眠れなかったのか、
沢山の男性に抱かれたベッドで朝を迎えました。
夫には出張と言ってあったので、スーツに着替えます。
昨夜、森さんに何故抱かないのかと投げた言葉。
「あなたが自分で決めて、1人でここまでやって来たんですよ。私は頼んではいません。夏美さんが望んだことでしょう。」
抱いて欲しかった訳では無いのに、ただなぐさめて欲しかった。
身体はめちゃくちゃに感じながらも、心は満たされていなかったから。
私だけが本性を暴かれたのに、彼は一つも見せなかった。
9時になると森さんがやって来ました。
「僕はこのサークルを立ち上げて15年になるんだけど、沢山の女性も 沢山のセックスも見てきました。応募してくる女性は理由は色々で、旦那さんの浮気とか、トラウマとか……。面接しても実際に参加する子は3割くらいですけど。
例えばレイプ願望の子も多いけど、そういう子はずっとキャーキャー抵抗して、セックスというより自分の願望を満たしたい、男の身体を使ったオナニーなんですよ。そうなると男も、とりあえず射精出来たらいいって、相手の身体を使ったオナニーになる。そういうパーティーは案外盛り上がりません。みんな遊びでもホンキのセックスの方が楽しいから」
リビングでコーヒーを飲みながら、森さんが言います。
「夏美さんは昨日、ちゃんと相手と繋がるセックスをしてた。あの場ですぐに出来る女性ってなかなかいないんですよ。
ああ、これはM性の高い、セックスするために生まれてきたような女性だと思いました。昨日はみんな大満足で良かったとお礼メールが全員から来てますよ!神回だったって。
ホントに乱れている姿がキレイだったし、サークルでなければ僕が抱きたかった。あなたの心の底にある、苛められ辱められたい願望と、甘えたい、人とつながりたい寂しがりやの性質が目覚めたんです。
夏美さんは頭がいい。相手の望むこと、自分がしたい事を素早く察知して動けるのは、さすがキャリアウーマンだと思いました。
これからパーティーをする度に、もっともっとキレイにいい女になっていくと思いますよ!」
あんな事があったと思えないビジネススーツで向き合う2人は、まるで仕事の打ち合わせをしてるようです。
「私も自分にあんな面があったなんて驚きました。もう昔のことで平気ですが、私にも小学生のころ、性被害にあったトラウマがあります。セックスも知らない頃で、自分は嫌われてるから汚いことをされたと思い、誰にも言えず隠してきました。だからなかなか上手く自分をさらけ出せないところがあって・・・。自分は誰よりも綺麗で清潔でいたいって思ってました。それなのに昨日はすぐに感じてた。初めて会う人ばかりなのに」と思い出します。
「早速、次回も企画しましょうね!夏美さんは人気になると思いますよ!」
「森さんが言うように私は頭がいいですね……。
昨日は本気でショックを受けたり、悔しかったり、泣いたり、恥ずかしかったり、怒ったりしました。 そこにすごく激しいセックスの快感で、幸福感すら感じてしまいました。ジェットコースターみたいな気分でしたよ。
でもこの次、同じように辱められても、ああ、台本通りの予定調和。きっと私は昨日のように泣くことは無いです。映画の最初の作品は傑作でも、2を作るとパッとしないような感じ?
だからパーティーは今回限りにします。」
「夏美さんの身体が求めてしまいますよ。あんな世界を知って、元の生活に戻れますか」と森さん。
「森さんのサークルなら、安全で安心して遊べますよね。私はもしかしたら、逆にすごく頭が悪いのかも知れません。安心安全よりも、自分でドキドキしながら、刺激を求めたい。
昨日のような、心が苦しくて辛い果ての快楽に目覚めてしまったのかも知れません。でも最後はカラダだけじゃなく満たされたい。
私の快楽は私が探してみようと思います。ほんとにMだとしたら、私を支配できるご主人様は私が選びます。ありがとうございました。いい経験だったのだと思います」
最後に森さんは言いました。
「夏美さんはいい女だなぁ。残念だけど、またいつでも遊びたくなったら絶対に連絡して下さい! サークルメンバーで無いなら僕にも抱けるチャンスはありますしね。」
サークルなのでお礼は出来ないからと、電マをプレゼントされ(笑)森さんと別れました。
あの日、知らなかった世界を知って、それからの私の日々は 変わらないようで変わって行きました。
最初は後悔や、たまらない空虚感に苦しみました。
人に対しても、後ろめたさや、頭のどこかで冷静になってしまっている私がいて、夢中になれなかったり、逆に人が恐くなってしまったり。
痴漢やナンパにやたらあうようになりました。
チヤホヤされてもこの事を知らない相手の優しさには、なかなか甘えられなかった。
「私はホントは 初めて会った大勢の男性に抱かれて、感じてしまうような女です」そう言ってしまった方が 楽になれるのかな・・・。
だからこの体験談を書いて見ることにしたんです。
自分がどうしたらいいのか分からなくて、やっぱり誰かに支配されて甘えたいと思うようになってきました。
これからどうなるのか、何を見つけるのか、どんな楽しみが待っているのか、そんな事を思いながら、今、ここにいます。
終わり
※ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。タイトルにある乱交してないじゃん、と思われるでしょうが、後日談になるので、書かない事にします。そのうちまた 書いてみようと思います。