金曜の、夜。
本当に、すごく勇気をふりしぼって、美月は浴室に入って行ったんです。
「……おにいちゃん…」
シャワーのお湯を止めて、おにいちゃんは振り向きました。
長めの髪をかきあげて、驚いたように目を見張って。
おにいちゃん、ホントにママ似で、誰が見ても美少年…だと思う…。
美月はくりっとした目なんだけど、おにいちゃんは切れ長の、和風の顔立
ち…。
NHKの時代劇に、若いおさむらいさんとして主演しそうな…。
「美月? なんで…おいっ、おまえ、なんで裸なんだよ?」
美月、かまわずにおにいちゃんに抱きつきました。
「好きなの。やっぱり、おにいちゃんがいちばん、好きっ!」
「ちょ……美月、なんで…とにかく、待て!」
美月に抱きつかれて、おにいちゃん、棒立ちです。
美月、かまわずおにいちゃんの唇に、唇を重ねました。
息を止めるおにいちゃん…美月の腰を抱いて…。
「ん………あふっ……んん……」
あ……美月のおなかあたりで、ぐぐぐって…圧迫するものは…。
おにいちゃん…勃起……してる感じ…?
キッスも…おにいちゃんの舌が…美月の口の中で…うごめいて…。
あああ……何だか夢に見たより…ずっとずっと…キモチ…いいよ…。
だけど、おにいちゃんはそこで唇を離して…美月のからだを腕で突き放し
た…。
「美月…やっぱりダメだ…よ…服、着なさい。カゼ引くぞ?」
「やだ…おにいちゃん、止めないで…美月のこと…抱いて…!」
「わがまま言うんじゃないの!」
おにいちゃん…妹だから? 美月が妹だから、ダメなの?
でもおにいちゃんと美月…たった半年しか…同居してないよ?
美月が6歳のとき、ママが出てったから…おにいちゃんを連れて、おじいち
ゃんちに戻ったから…。
美月はずっとずっと…淋しい思いをして…。
ママが病気で亡くなって…おにいちゃんが一人ぼっちで戻って来て…。
パパは年の半分以上、海外暮らしだし…美月、おにいちゃんしか…いないの
に…。
好きなひとは、おにいちゃんだけ…!
美月は寝室に戻って…パジャマに着替えて、毛布かぶってじっとしてた…。
涙がこぼれて、どうしようもなかった…。
ドアが開く気配がして、おにいちゃんが入って来た…石鹸の香りがした…。
「美月…」
毛布…はがされて…おにいちゃんが気づいた…美月の涙に…。
「泣くなよ…もう…」
「だって…」
恥ずかしさと悔しさで、涙、止まらない…。
そうっと…濡れた頬に、温かいやわらかいものが触れた…。
おにいちゃんの…舌先…? 美月の涙…吸い取って…る…。
おにいちゃんの方を向いた途端…唇が重なった…。
甘い……キッス……。
思わず、声が漏れた…。
「ん……あ…ん……」
「あああ…美月…そんなに甘い吐息なんか…するなよ…」
おにいちゃんが…抱きしめてくれる…美月を……。
「ごめんな、独りで泣かせて…でも、俺だって…美月の服、脱がせるところ
から…したかったんだ…」
……え?
おにいちゃん……いま……「したかった」って…言った?
キッスしながら…おにいちゃんの指先が…美月のパジャマの胸元のボタンを
外していく…。
パジャマ……肩から滑り落ちて…キャミソールの胸…おにいちゃんの胸にく
っついて…。
それは兄妹の抱擁じゃなくって……。
お兄ちゃんの唇が、美月の耳たぶを咥えた…。
「美月……可愛いよ…おまえ…本当に…」
「あん…っ…おにいちゃ……」
耳……うなじ……鎖骨の辺り…おにいちゃんが、キッスの雨を降らしてく
る…。
「おにいちゃん、我慢も…今夜までだ…」
「んっ……あっっ……お、おにいちゃ…ん…ああっ…」
「嫌だと思ったら…すぐに…言え…?」
「嫌だなんて…思わないよ…おにいちゃんだったら…お、おにいちゃんに…
美月のこと…」
バージン、あげちゃう…そう言う前に、おにいちゃんのてのひらが美月の脇
から前に回って来て…おわんみたいに、美月の両方のおっぱいにかぶさっ
た…。
おにいちゃんのてのひら…すごく熱くて……うなじにかかる息も熱くて…。
そっと…おにいちゃんの指が…美月のおっぱいを…愛撫する…そっとそっ
と…。
あああ……美月、力抜けちゃう…!
おっぱい…キモチ…いい……あああ……ん…っ
おにいちゃんにもたれかかって…快感に…身を委ねる…。
すぐに…乳首が……勃っちゃって……おにいちゃんに気づかれた…。
「美月の…ちくび……可愛い…ちくびが…」
あんっ……おにいちゃんの長い指が…人差し指と中指の間に乳首を挟ん
で…。
そしたら、さらに乳首が…思わず声が出ちゃう…。
おにいちゃん…乳首を…挟んだり、つついたり…遊ぶんだもん…。
美月の息がさらに荒くなって…両足をもじもじさせてしまう…。
「美月……おっぱい、全部見たい…」
おにいちゃんにされるがまま、キャミソールも…脱がされた…。
ベッドに横たわらされて…おにいちゃんに…おっぱいを…さらけ出す…。
「きれいな、整ったかたちしてるよ…ちっちゃいけど」
おにいちゃんが笑う…そしてのしかかって、顔を近づけてくる…ああ
あ……。
おにいちゃんの舌先が…乳首をなぶる…!
快感に…背中が…のけぞってしまう…。
「ダメだ…動いちゃ…」
おにいちゃんは美月の両腕をつかんで…動きを封じて…舌先を尖らせて…。
ぺろっ……れろっ……って……乳首を…じらすように…舐めて…唇を押し付
けて…。
声にならない声が漏れる……。
それから…おにいちゃんがぱくりと…口いっぱいにおっぱいをほおばっ
て…。
舌先が乳首を執拗に…レロレロする……。
たまらず声をあげると…今度はうつぶせにされて…おっぱいを手と指でもみ
もみ…されて…。
「あん、あん…おにいちゃん……ああっ…やめないで…美月のおっぱい…舐
めて…吸って…お願い…」
恥ずかしさをこらえて、懇願してみた…。
今度は美月の両腕を上げさせ…ベッドの背のところを持たせて…おにいちゃ
んが乳首の周囲を舐める…丁寧に…。
乳首も…乳輪も…ふくらみの下のところも…脇の下も…くすぐったくっ
て…。
快感に酔っていたら…おにいちゃんは美月のパジャマズボンも…引き下ろし
た…。
後は、クリームイエローの薄いパンティだけしか…身に着けてない…。
おにいちゃんのからだがのしかかって来て…膝を割る…。
恥ずかしいから、両膝に力がこもっちゃうのに…。
「美月…ここ…もう、濡れてるだろ…?」
おにいちゃんはお構いなく、膝の間に手を入れて来る…。
「や……だ……そこ…だめ…おにいちゃんの手が汚れちゃうぅ」
美月は身をよじる。おにいちゃんのいう通り、濡れてるんだもん…べとべと
に…。
「こんなにベトベトにして…どんどんここが冷たくなるぞ…? パンティー
も脱がすぞ…」
「あんっっ…あっ…やん…恥ずかしい…だめえ…」
パンティ…膝まで下ろされちゃう…。
「さっきは裸で浴室に来たくせに…自分から…」
おにいちゃんがささやき、美月の両ひざを少し立たせ、片足首までパンティ
を下げた…。
それからおにいちゃんの口に…美月の足の指が…すっぽりと含まれ…。
足指、かかと、足首、すね、ひざと、おにいちゃんの愛撫が…だんだんと上
がって来る…。
「美月は、どこもかしこもキレイだよ…」
そうささやかれて力が抜けたとたん…おにいちゃんがぐいと両膝を広げ
た…。
「あんっ…ああっ…」
「いいから…そのまま…」
おにいちゃんの舌先が…膝の内側を這う…。
恥ずかしさであえぐうちに、おにいちゃんの指が…股間に割って入って来
た…。
「ほら…力抜けって…キモチよくさせるだけだから」
ぬるぬるになってるところを…指で覆われて…ちょうどクリトリスの上に…
中指がかかって…。
おにいちゃんの緩急自在な指にクリトリスを弄られて…さらに愛液が滴って
しまう…。
背をそらし…あえぎ……声を上げても…おにいちゃんの愛撫は…続いた…。
指…それから舌…口も使って…。
美月の恥ずかしいところを…おにいちゃんは夢中でむさぼった…。
美月は何度も、気が遠くなりそうになった…。
思い切り足を広げ…おにいちゃんの頭が股間に埋まり…その頭髪を指でかき
乱し…そんな恥ずかしい姿で、美月も乱れた…。
おにいちゃんだから…おにいちゃんだから、こんなにすごく感じるんだ…ど
うしようもなく、快感なんだ…美月はそう、ハッキリと感じてた…。