2021/01/08 13:01:10
(cnyKHP5Q)
撮影後の懇親会にて
TADA「みなさん、大変お疲れ様でした。最後、僕が3コメントしたせいでもあるのですが、なんとか文章を含めてですが、コメントが100突破したのは、出演者の皆様のお蔭ですw」
新野「お疲れ様ーw」
五十嵐「やっとおわりましたねーw いろいろ大変でしたw」
AIKA「ですねw」
ワイワイ ガヤガヤw
都内某ホテルの立食パーティーでの一コマ・・・。
TADA「高山さん。新野さん。少しいいですか?」
高山「え、俺?」
新野「監督、どうしたんですか?」
TADA「実はですね・・・読者の方からのリクエストで・・ぜひA山と新野の二人のストーリーをスピンオフで・・という要望があるのですが・・いかがですか?新野さんにはハードスケジュールのすぐ後でのお疲れもあると思いますが・・?」
新野「うん、まぁボリューム的にはどんな感じですか?」
TADA「さすがに本編ほどではないと思いますが。。そこは僕のさじ加減次第ですね。高山さんはいかがですか?」
高山「俺は構わないっすよ。」
TADA「では、ある程度の脚本はまとめましたので・・では一読ください」
新野&高山「わかりました」
<A山敏明という男>
A山敏明 50歳 中卒
俺は今まで、散々な人生を歩んでいたと思う。そもそも、生まれた環境が悪かった。子供の頃からオヤジは飲んだくれていて、毎日、毎日、現場仕事から家に帰ってからは酒を飲んでオフクロに暴言を吐いていた。
オフクロもなぜ、こんな野郎を選んだのか。俺の幼少期はオヤジが酔っぱらっていた姿と、オフクロが泣いていた姿しか記憶にないとっても過言ではない。
そんな俺も、中学の頃から悪友とツルみはじめ、愚連隊、暴走族、ヤクザの使い走り・・ある程度の事はやってきたが、40代になったばかりの時に今の「指導者」と縁する事があり、それを機に俺の人生は変わっていったんだ。
10年前・・・・。
A山「お疲れーっす」
現場作業員「お疲れさまー。また明日よろしくお願いしまーす」
現場監督「A山くん、お疲れー。今日の分ねw」
A山「へへw ありがとうございますw」
とあるマンションの建築現場のコンクリート合番の仕事が終わった俺は、早速、その日にもらった日銭をポケットに入れて近くのコンビニで酒を買って飲んでいた。
現場仕事が終わったら、近くのコンビニで1缶。そして駅に着いてから売店でまた1缶。そして駅から原付で家に帰るのだが、飲酒運転もなんのその。少しの距離しか走らないという事もあったかもしれないが、道路交通で警察に捕まった事のない俺は、ただやみくもに「俺は捕まらない星のもとに生まれている」と、そう思いこんでいた。
ブゥウウウウーーーーーーーーーーーーン
中古で35000万円で買った安物のディオ。これが・・俺の唯一の足だ。俺の同級生にはレクサスやベンツに乗ってる奴もいるらしいが、、、いつからだったか他人の事なんて何の関心も持たなくなったのは。
俺の座右の銘?「人は人。俺は俺」もう他人と比べるのはやめたんだよ。
ブゥウウウウーーーーーーーーーーーーン
・・・!!!!!!!!!!
キキーーー!!!! ガシャン!!!!!!
酒を飲んで漫然運転をしていた俺は、左から入ってくる合流車を避けるために右に車線変更したところ、俺のすぐ右斜め後ろを走っていた軽自動車に気が付かず、そのまま道路の真ん中で接触事故を起こしてしまったんだ。
俺は原付を路側帯に停車させ、軽自動車の運転手に「ちょっとこい!!!」と腕を振ってジェスチャーをした。すると、50代のオッサンと20代後半か、いや30代前半の女がクルマから降りてきたんだ。
A山「ちょ、、オイ!コラァアア!!どこ見てんだよ!!!!」
軽自動車の男性「ケガはなかったですか?」
軽自動車の女性「先生、あやまらなくていいです!そっちが突っ込んできたんだから!」
A山「はぁ?突っ込んできた?車にドラレコかなんか積んでないのかよ。10:0でテメーらの過失だろ!!」
酔っぱらって勢いのついている俺は、相手の男とオンナに詰め寄っていった。
A山「オイこら。。。なにスカしてんだよテメー!!!」
相手の男の胸ぐらを掴む俺・・・。
指導者「乱暴はよしてください。」
掴んだ俺の手首をクッ・・と握り返す男・・・
A山(・・・!!!な、、なんだんだ、、このオッサンの力は!!???)
A山「イテテテテ・・!!!!!」
指導者「暴力ですか。。なら警察を呼びましょうか?」
紗栄子「はい。わかりました!」
A山「ちょ、、ちょっとまって!!!!」
紗栄子「さっきまでの勢いはどうしたの?」
指導者「なるほど。どうやら酒酔い運転のようですね・・・」
紗栄子「だったら、なおさら警察を呼ばないと!」
指導者「紗栄子さん、少し落ち着いてください。運転中でも酒に酔うという事は、きっと彼は飲酒が常習化しているののでしょう。ですが素面の時は真面目に仕事をする人なんだと思います。ここで警察を呼んでしまえば、彼の人生がダメになってしまう。」
紗栄子「でも・・・!」
A山(なんなんだ、、このオッサンは・・・。俺がなぜアル中だって分かったんだよ・・。それにこの不気味なまでの落ち着き、、そして、、あの腕力はなんだったんだ?合気道っていうやつか?)
確かに、この時の俺は酒ありきの生活をしていた。
仕事をしなければ日銭を稼げないという事もあって、なんとか建築現場への派遣会社に登録し、現場仕事の中でも底辺の野郎どもがする、コンクリート合番(生コンを打つホースを後ろで持つだけの仕事。)等をやっていた。
そして毎日7000円~8000円くらいの日銭を稼ぎ、そして細々と生きていたんだ。唯一の楽しみは酒を飲んで小さい携帯電話の画面でユーチューブを見る事。それが俺の人生だったんだ。きっと俺はアル中なんだろうと思っていた。それまで何度も何度も、「禁酒、断酒」とかいった検索キーワードで調べて、酒をやめる方法を模索した事もあった。
でも無理だったんだ。そして・・・とうとう起こしてしまった飲酒運転による事故を・・・。
A山「悪かったよ。ただ警察にいうのは勘弁してくれないか」
紗栄子「何今更いってんのよ。警察呼ぶわよ」
指導者「待ちなさい。・・・改めて聞きますが、ケガはありませんでしたか?」
A山「ケガなんてないけど・・・。そっちの車のボディ、ちょっと凹ませてしまったくらいか・・・」
指導者「車のボディ?ははw 形あるものはいつか壊れるんですよw 気になさるなw」
紗栄子「でも、修理代くらい出してもらわないと!」
指導者「いえいえ。十分すぎるほど走ったし、そろそろ廃車しなさいと天がそう言っているのでしょうw」
A山(てん・・? なにいってんだ、このオッサン・・)
指導者「仏法においては逆縁という概念がありましてね。様々な縁はあるものの、どれもこれもが順調である順縁とは限らない。逆行の中から縁が生じる。それが逆縁でもあるんですよ。」
紗栄子「はい・・」
指導者「縁があれば、またどこかでお会いする機会もあるでしょう。今回の事故はなかったことにしましょう。では、先を急いでますのでこれにて・・。」
紗栄子「ちょっと、、先生!?」
俺はこの時、なにかわからない衝撃のようなものを感じたんだ。
もしかしたら、この人が俺の人生を導いてくれる人かもしれない。俺の今の逆境ばかりの境遇を改変させてくれる人かもしれないと!!!!
A山「あ、、あの!!!」
指導者「はい。どうしましたか」
A山「あの。。何をなされてる方なのでしょうか?」
指導者「しがないボランティアスタッフですよw」
A山「なんのボランティアですか!?」
指導者「人々を・・・幸せにするボランティアです」
A山「それが仕事なんですか?」
指導者「いいえ。利他行というものには自己の利益はないものと心得よ。仕事ではなく、いうなら使命ですかな」
A山(このオッサン。。。宗教者なんだな・・・)
普段、宗教やってる奴なんて心の弱い奴だときめつけていた俺ではあるが、この時ばかりは違っていた。このオッサンの持つ圧倒的なオーラ。これが宗教を極めたものがまとえるオーラなのか。。そんな感じだった。
A山「・・・せっかくだし、、話きいてみようかな・・w へへw」
指導者「ははw 構いませんよw ですが・・・酒酔いを相手に説法はいたしません。素面になって、、そうですね。名刺をお渡ししておきましょう。ぜひ連絡ください。」
A山「へへ・・・w」
飲酒運転で警察を呼ばれないで済んだ安心感もあったのかもしれない。それとも、このオッサンのいう逆縁っていうやつなのか?
なんだかわからないが、俺はこのオッサンが身にまとっているオーラというものに興味がわいてきたんだよ・・・。
次回乞うご期待!!!