2018/06/30 23:30:14
(y.MGnGkd)
続きです。
1度、真由美が私の部屋に泊まった土曜の夜、今のままではいけないと思っていた私たちはお互いの中に存在する強大な情欲の念、旺盛な性欲を減退させようと二人で祈った事があるのですが、しかし、結果は…
どうにか自身の中で止め処もなく湧き起こって来る情欲の念、性欲を抑えようと長時間、真剣に祈り続けたのですが、欲望は一向に収まる事がなく、それどころか、私も真由美もますます相手を欲する気持ちが強まって行く一方で、欲望を制御させる為の祈りがとてつもないほどに苦痛に感じられて来たのです。
苦痛に堪えられなくなった私は祈っている途中、遂に願い事を変えて、真由美と近い将来、結婚できるように、自分たち二人が夫婦として一生、愛し合って行けるように、彼女とずっとセックスできるようにと祈り始めたのでした。
信仰者としては不純な祈りだったのかもしれませんが…
祈りの願い事を変えてから、次第に私のペニスは勃起して来て、自分のすぐ隣で祈っている真由美を抱き締めたい衝動に駆られたのです。
しかし、仮にも信仰者にとっては神聖な行為である祈りの最中にそんな事をするわけには行かず、祈りを終えるまで私は自分の中で生じた衝動、情欲の念を必死で抑え続けていたのでした。
普段よりも物凄く長い時間に感じられた祈りがようやく終わって、私が真由美の方へ目を遣ると、彼女も私の方に顔を向けたのです。
「…!」
その時、私を見つめた真由美の目は官能の色に満ち溢れたすごく妖艶なもので、明らかに男を欲する女の目で、私の胸は思わず、ドキッ!としたのでした。
そう、真由美も祈りの最中、私とまったく同じ気持ちでいたのです。
私はもはや自らの欲望を抑え切れなくなり、すぐに正座していたその場から立ち上がると、信仰者としての自分を投げ捨てて、男女の行為を行なう場、私たち二人にとっての愛の巣であるベッドへ身を移す用意をして真由美を促したのです。
「真由美ぃ…」
「あなたぁ…」
私と真由美はベッドの横に立ち、正面から向かい合ってお互いの顔をじっと見つめ合い、愛する相手を呼び合うと、どちらからともなく体を寄せ合って抱き合ったのでした。
お互いの体を強く抱き合った後、私と真由美は唇を合わせ激しく濃厚にキスしたのです。
「厚典さん、あたし、もう我慢できへんわ… 祈ってた時から、あなたとしとうてしとうて、もう死にそうなくらいで、堪えられへんかった… あなたのチンボが欲しゅうて欲しゅうて、あたしのオメコ、ずっと疼きまくっとったんよ… オメコ、もうビショビショや…」
真由美は官能的な目で私の顔を物欲しそうに見つめて、かなり興奮した口調でそう言ったのでした。
「おれもだ、真由美… おれも祈ってた時、真由美としたくてしたくて、すごく辛かった… おれのチンボも真由美のオメコと結合(ハメ)たくて、もうビンビンに勃(た)ちまくってる… しよう、真由美…」
私も真由美と同様にかなり興奮してそう言って、その後、私たち二人はお互いに身に着けている物を忙しく次々と脱ぎ捨てて行き、あっという間に生まれたままの姿になったのです。
「すごい…っ! あなたのチンボ、めっちゃ勃(た)ってる…」
真由美は私のビンビンに勃起しまくって、肥大化したペニスを驚いたような、それでいて、嬉しそうな目で凝視してそう言ったのでした。
そう言われた私は恥ずかしさを覚えながらも、持ち主自身が両手で覆っている真由美の下半身に視線を遣ると、膣内から溢れ出した愛液が両脚の太腿を伝って流れ落ちているのが目に入ったのです。
興奮した私が
「真由美もすごい…っ! 真由美のオメコの中、ビショビショになってるんだな…」
と言うと、真由美は
「ああ… そんな… いやや…っ! 恥ずかしい事、言わんといて…っ!」
と言って、恥ずかしそうに色白の顔を少しばかり赤らめたのですが、はにかみながらも、笑みを浮かべて私を見つめたのでした。
真由美は私より先にベッドに上がり仰向けになると、両脚を左右に広げてびしょ濡れになった自らのヴァギナを露にして、両手で太腿の内側を掴み、ベッドのそばに立っている私を色っぽい目でじっと見据えて、
「挿入(い)れて… ここに… あたしの膣内(なか)にあなたを… あなたのその逞しいチンボをあたしのオメコの中に挿入れて…」
と上ずった声でそう言って、結合を要求したのです。
私は真由美の要求に従ってベッドに上がり、
「挿入(い)れるぞ… 真由美…」
と興奮した口調で言うと、恋人の膣口にペニスの先端を押し当てて、腰をグイッ!と思い切り前方へ突き出して、愛する女性の膣内(なか)に挿入(はい)って行ったのでした。
「あああ… ああんっ! あんっ! ああっ!」
「おおお… おおうっ! おうっ! おおっ!」
ヴァギナとペニス、真由美と私、二つの肉体が一つに結合した瞬間、私たち二人は思わず、本能の趣くままに歓喜の声を上げてしまい、お互いの体を強く抱き合ったのです。
真由美と繋がった私は腰を激しく振ってペニスで膣内を強烈に突きまくり始め、彼女もまた私の性運動に応じてヴァギナでペニスを強烈に締め付けながら、腰を突き出し始めたのでした。
「ああっ! あな、たあっ! 厚典、さあんっ! ああっ! イイッ! イイわっ! ああっ! 厚典さんのチンボ、めっちゃイイッ! めっちゃ硬くて逞しいっ! ああっ! オメコ、めっちゃ感じるっ! あたし、これが… あなたのこのチンボがずっと欲しかったっ! ああっ! 最高に素敵なチンボやっ! 厚典さん、最高やわっ!」
私の目の前で真由美は快感に満ち溢れた表情を見せて、嬉しそうに悦びの声を上げたのです。
「おおっ! 真由、美いっ! 真由美も… 真由美もすごくイイぞっ! おおっ! 真由美のオメコ、物凄くキツい締め付けだっ! おれのチンボもすごく感じるっ! おれもこのオメコと… 真由美のこのオメコと結合(ハメ)たくて結合たくて、気が狂いそうだったんだっ! おおっ! 真由美のオメコ、最高だっ! 真由美、最高に素敵な女だっ!」
真由美の感じまくる顔を見つめながら、私は全身にとてつもないほどの大きな悦びを覚えてそう言ったのでした。
私と真由美は完全にセックスの虜になり、お互いに本能の趣くままに獣が発するような声を上げて激しく愛し合って、快感を貪り合ったのです。
正常位で交わった後、前座位、騎乗位、後背位で愛し合い、最後は再び正常位になってイク事にした私と真由美なのでした。
「ああっ! あな、たあっ! 厚典、さあんっ! ああっ! あたしっ! もう…っ! もうっ! ああっ! イキ… そうっ!」
真由美は両腕と両脚に渾身の力を込めて私の体にしがみ付き、イク事を告げて、私も恋人の体をより一層、強く抱き締め、
「おおっ! 真由、美いっ! おれもっ! おれももう…っ! イキ… そうだっ!」
と答えたのです。
「ああっ! イッてっ! イカせてっ! あたしと一緒にっ! 二人で一緒にっ! ああっ! 厚典さんっ! あたしっ! 真由美っ! ああっ! イ… クうっ!」
「おおっ! 真由、美いっ! イクぞっ! イクぞっ! おっ… おおお… おうっ! おおっ! おおうっ! おうっ! おおっ!」
私たちが最後の歓喜の叫び声を上げた直後、全裸の体を一つに繋げた私と真由美は全身を物凄い強大な快感に覆い尽くされて、二人で同時にイッてしまったのでした。
イッた後、私はペニスに溜まりに溜まっていた精液を真由美の膣内(なか)で一気に噴出し始めたのです。
「あっ… ああ… あ… はあ… ああ… 熱い… 厚典さんの、めっちゃ熱い… あたしの膣内(なか)に厚典さんの熱いのがいっぱい、射精(で)てる… ああ… めっちゃ気持ちええわ…」
真由美は私の目の前で快感に満ち足りたアクメ顔を見せて、気持ち良さそうに安堵したような声を発しながら、私の射精に応じてヴァギナでペニスをキュッ、キュッと締め付けて、精液を子宮に吸い取って行ったのでした。
「おお… おお… おっ… おお… お… おお… 真由美ぃ… おれもすごく気持ちイイ… 最高だ…」
私は真由美のヴァギナで締め付けられているペニスに心地良い快感を覚え、本能の趣くままに悦びの声を発しながら、腰を前方へ突き出して射精し続けたのです。
「ああ… 射精(だ)して… もっともっと射精して… あなたのこの熱いの、あたしの膣内(なか)に全部、射精して… 赤ちゃん、妊娠(で)きてもええから…」
真由美は私の子どもを妊娠しても構わないと言って、私に尚も膣内射精(なかだし)を続けるように要求したのでした。
「おお… 射精(だ)してやる… おれを全部… おれの精液を全部、真由美の膣内(なか)に… 真由美がおれの子どもを妊娠するように全部、射精してやる… おお… 真由美ぃ…」
妊娠をOKされた私は大きな興奮と感動を覚えて、真由美が自分の子どもを妊娠する事を本気で願って、愛する女性の膣内(なか)に自らの子種を噴出し続けたのです。
「ああ… あなたぁ… すごい… まだ射精(で)てる… あたしの膣内(なか)に厚典さんの精子がいっぱい、射精てる… ほんまに妊娠するかも…? ああ… あたし、あなたの… 厚典さんの子どもが欲しい… お願い、厚典さん… あたしを妊娠させて… あたしとあなたの子どもを… あたしら二人の愛の結晶を誕生させたい… ああ… 愛してる… 愛してるわ… 厚典さぁん…」
「おお… 真由美ぃ… おれも… おれも真由美におれの子どもを妊娠してほしい… おれと真由美の子どもをこの世に誕生させたい… おれたちが愛し合った証として… おれたち二人の愛の結晶を… おお… 愛してる… 愛してるよ… 真由美ぃ…」
絶対に離れないと言わんばかりにお互いの体を強く抱き合って、愛の言葉を口にしながら、自分たち二人の間に新しい命、男女の愛の結晶が生じる事を願って、射精と精液の吸い取りを行ない続ける私と真由美。
私も真由美も愛し合っている実感を全身で覚えながら、幸せの絶頂に身を置いていたのでした。
膣内射精(なかだし)と精液の吸い取りが終わった後、私と真由美はしばらくの間は体を繋げたままで抱き合って、お互いの顔をじっと見つめ合っていたのです。
私を見つめる真由美の表情は大人の女の色気に満ち溢れた妖艶なもので、私には自分の目の前にいるそんな彼女がとても半年前まで処女だったとは思えなかったくらいなのでした。
そして、その1年前のあの日、私が初めて胸をときめかした時の真由美、天女のように美しくて優雅な姿を見せていた乙女とはまるで別人のように思えて、処女から大人の女へとあまりにも大きく変貌した彼女を驚嘆と悦びの入り混じった気持ちで見つめていた私だったのです。
「赤ちゃん、妊娠(で)きたかな…?」
真由美は微笑を浮かべてそう言って、私も
「妊娠(で)きたらいいな…」
と笑顔で答えたのでした。
「もしかすると、来年の今頃、あたしら、夫婦になってて、パパとママになってるかもしれへんね…」
喜びに満ち足りた優しそうな目で私を見つめて、そう言った真由美に対して私は
「おれもそうなっていたい… 来年、結婚しようか…?」
と言ったのです。
「うん… そうしよ…」
真由美は嬉しそうな笑顔を見せて、同意したのでした。
「真由美ぃ…」
「あなたぁ…」
私と真由美はお互いを呼び合うと、唇を合わせて激しく濃厚にキスしたのです。
自分たち二人の愛は永遠だと信じて、愛し合う喜びを強く感じ合っていた私と真由美なのでした。
その後も私と真由美の交際は続いて翌年になり、男と女の関係を結んでから1年以上が経過した夏。
私と真由美はその頃、以前のようにほとんど毎日、会って体を交える事はなくなっていて、週に1回位しか会わなくなっていたのです。
一時期のセックス三昧の生活でお互いに体力をずいぶんと消耗して、肉体的に大きな疲労感を覚えていたのみならず、精神的にも苦痛を感じるようになって、いつしか次第に体を交える回数が減って行き、物凄く旺盛だった性欲が極度に減退してしまっていた私と真由美なのでした。
セックス疲れの為でもあったのですが、私も真由美も肉体的な事だけではなくて、精神的にもお互いに相手に対する情熱が段々と失せて行き、二人の間に存在している愛情が薄らぎつつあったのを感じていたのです。
そして、8月の盆明けの事でした。
盆休みで帰省していた実家から戻った私の自宅に真由美が土曜の夜にTELして来て、1年4ヶ月前に初めて二人で話した喫茶店で会う事にしたのです。
私たち二人は2週間近く、会っていなかったのですが、久しぶりに顔を合わせたその日の真由美はいつになく神妙な表情をしていて、私には彼女が何を言いたいのかが直感でわかりました。
それまでの真由美は私に会いたい時には私の部屋にやって来ていたにも関わらず、その日の彼女は敢えて喫茶店で会いたいと言ったのですから。
「あたし、あなたと別れたい…」
真由美はうつむいてポツリとそう言ったのですが、彼女の口から発せられたその言葉は真由美からTELがあった時点で予想していたので、私は驚く事などなく、
「そうか…」
とつぶやくように返答したのです。
私たち二人の間にしばしの沈黙の時間が流れた後、真由美は
「ごめんなさい… 1年以上も付き合うて来たのに… そやけど、あたし、もうあなたと付き合うの、しんどうて…」
と申し訳なさそうに言ったのでした。
「いや… おれも君と同じ気持ちだ… おれたち、もう別れる時が来たのかもしれないな…」
そう答えた私だったのです。
初めての男と女として結ばれた私と真由美に別れの時が来た事をお互いに確信し合ったのでした。
近い将来の結婚を約束して体を許し合い、一時期はお互いに我を忘れてしまうほどに強く深く愛し合って、ほとんど毎日、会ってセックスするようになり、情欲の塊、性獣と化して、精神的にも肉体的にも夫婦同然の間柄の男女になっていた私と真由美だったのですが、肉体関係を持ってから1年余りが経った30年前の夏、お互いの間に存在していた愛情が少しずつ冷め始めて行き、いつしか性欲を満たす事が目的の性生活が中心のカップルに、恋人というよりもセックスフレンドに近い関係になっていた私たち二人だったのです。
幸いにも1年余りの間、数え切れないくらいに何回も膣内射精(なかだし)でセックスしたにも関わらず、真由美は私の子どもを妊娠する事がなかったので、私も彼女も別れるなら、この時しかないと思っていたのでした。
「これまでほんまにありがとう… あなたには感謝してるわ… あたしを大人の女にしてくれて…」
そう言った真由美に対して私も
「おれの方こそありがとう… おれも君には感謝してるよ… 君がいたから、おれも大人の男になれたんだし…」
と返答したのです。
その後、私は
「おれは来月一杯でこの街を出て行こうと思ってるんだ… 盆に実家に帰った時、友達から一緒に仕事をしないか?って誘われたんで、そうしようと思う…」
と言うと、真由美は突然の事に一瞬、困惑したような表情を浮かべて、
「そう… 厚典さん、郷里(いなか)に帰りはるんやね… この街からおらへんようになるんや…」
とちょっと淋しそうな口調でそう言ったのです。
「もうすぐ、この街ともお別れだな…」
私はそうつぶやいて、一呼吸入れた後、
「君とも今日で…」
と言ったのでした。
その街に私は3年間、住んでいたのですが、私にとってそこでの最も大きな思い出はやはり真由美と出会った事。
交際し始める前年の秋、文化祭のリハーサルで日本舞踊を華麗に舞っていた美しい真由美の姿…
お互いに初めての男と女として体を許し合い、二人だけの世界で激しく愛し合って来た日々…
セックスの虜になって、ほとんど毎日、体を交えていた私と真由美…
真由美と過ごした日々が走馬灯のように私の頭の中を駆け巡ったのです。
「この1年ちょっと、あなたと付き合うて、あたし、ほんまに楽しかった… あなたと付き合うた事、後悔してへん… 男の人と付き合うて、愛し合う事がこんなに素晴らしい事やいうの、あなたが教えてくれたんやから… 今日でお別れやけど、あたし、あなたとの事、これからもずっと心の奥に大切な思い出として閉まっておくから…」
私の顔を真顔で見つめながら、真由美はそう言って、私も
「おれも君との事、後悔してないよ… 君と過ごしたこの1年ちょっと、本当に楽しかった… おれも君がいたから… 君と付き合ったから、男と女として愛し合う事の素晴らしさを知る事が出来たんだから… おれも君との事、大切な思い出として心の奥に閉まって生きて行くよ…」
と答えたのでした。
「郷里(いなか)に帰らはっても、体に気ぃ付けて頑張ってね… あっちでええ女性(ひと)が見つかるように願(ねご)うとるわ…」
真由美は微笑を浮かべて、私に励ましの言葉を告げたのです。
「ありがとう… 君も体に気を付けて元気でな… おれも君にいい男性(ひと)が見つかるように願ってるよ…」
私も真由美と同じように微笑んで、別れる女性に対して感謝と励ましの言葉を口にしたのでした。
喫茶店を出て帰宅する時、私と真由美は途中まで帰り道が同じ方向だったので、夜道を一緒に歩いたのです。
いくら今日で別れるとは言え、こうして真由美と二人で歩く事はもうないと思うと、やはり一抹の淋しさを感じていた私なのでした。
それは真由美も同じだったと思われ、私も彼女も別れ際までずっと無言でいたのです。
真由美の家の近所にある分かれ道まで来た時、私は
「じゃあ、ここで… さようなら…」
と告げると、彼女も
「さいなら…」
と言って、私たち二人は別れたのでした。
翌月、私が引っ越す数日前に行なわれた宗教団体の催しに参加した時、真由美は係員の一人として会場の入口の受付に立っていたのです。
私は真由美の姿を目にすると、ちょっと複雑な気持ちになり、彼女も私が来た事に気づいた時、ややたじろいだような目になったのがわかりました。
会場に入る時、私は真由美と顔を合わさないようにわざと彼女を避けて、別の係員の女性に入場券を渡したのです。
その時、私がそうだったように真由美も多分、ホッとした気持ちだったのではないか?と。
私と真由美が1年余りの間、恋人同士として交際し肉体関係を持っていた事は私たち以外には誰も知らず、二人だけの秘密、シークレットラヴのままで終わったのでした。
その日、会場に来ていた真由美の両親と妹は無論、地域の宗教団体の人たちもまさか私たち二人が男と女の関係にあったなどとは夢にも思っていなかった事でしょう。
それから3年後。
時代は昭和が終わりを告げて、平成に。
私は再び関西地方に住んでいて、久しぶりに真由美との思い出があるその街へと足を伸ばしてみたのです。
敢えてかつての恋人である真由美の家の前まで行ってみたのですが、玄関の表札にはすでに彼女の名前はありませんでした。
真由美がどこかの誰かと結婚して家を出たと確信して、私はその場を立ち去ったのです。
(真由美、もうおれの手の届かない存在になってしまったのか… おれの知らない世界で新たなる人生を歩んでるんだな…)
歩きながら、心の中でそうつぶやいた私なのでした。
そして、21世紀になり、真由美と別れてから21年後の2009年。
その11年前、あと3年で21世紀になろうとしていた1998年に私は関西の地を去って、郷里の中国地方に戻って来て、それからはずっとこちらで暮らしているのですが、2009年のある日、所用で関西地方へ日帰りで行った時の事です。
用事が済んだ後、帰るにはまだ少しばかり時間があったので、本当に久しぶりに真由美と出会った街へ行ってみたのでした。
真由美の実家のすぐ近くを通った時、家の前に高校生くらいに見えた背の高い男の子が立っていて、携帯を操作しているのが目に入ったのです。
家の前まで行く事はなく、遠目に見ただけで通り過ぎたのですが、私が目にしたその男の子は真由美の息子ではないか?と思いました。
もし真由美と別れずに結婚していたら、その頃、2009年には私と彼女の間にそれくらいの年齢の子どもがいてもおかしくなかったのですから。
続く。