2015/04/15 15:58:12
(MKybHnWC)
2~3日してTさんと一緒に届けた家から問い合わせがきた。集荷はしていただけないのか?と。
ルートも外れているし遠い山の中だし個人の集荷なんてしてなかったしいつもならここは断る場面、でもねぇお年寄りだったし持って来させるのも気の毒だし。
しゃーない、わたしが個人的に行ってあげようか。そう思って夕方伺いますねと返事して、社長から許可をもらい発送伝票も用意して秘かにいつも一番先に戻ってくるTさんの帰ってくるのを心待ちにしていました。
Tさんの戻ったあと、洗車の終わる時分を見こしてじゃあ行ってそのまま直帰かもしれませんと言い残し事務所を出ました。外で洗車しているTさんに「こないだの家から集荷なの。道に迷っちゃうかもしれない」って言うと「なに、ひとりじゃ寂しいってかい?」と言いながらも笑いながらTさんは「いいよすぐ終わるから運転しちゃる」と。
離れた駐車場で待っているとタイムカード押したTさんは走って来てわたしの車の運転席に乗り込みました。
「ごめんね疲れてない?わたしほら、記憶力弱いから迷っちゃうかもしれないし」「いいよお抱え運転手で。あっちゃんのためなら何でも力を貸すよ」
「それと、こないだは帰り道ちょっとほら気まずい感じになったから謝りたかったし・・」「そんなことないよこっちこそ悪いことしちゃってごめんな」
今回は迷うこともなくスムーズに着いた。仕事を終え、こないだキスした場所でTさんはふたたび車を停めた「またキスしてもいいいかな」
こないだは悪いことしちゃったなという気持ちはあったし今回は少しは期待もしてた。
見つめ合ってから抱き合って長いキスをした。
キスのあと顔をくっつけたまま「あっちゃんはほんとにいい匂いがする」と言われた。息が首筋に当たってぞくぞくする。Tさんの体臭はたしかに鶏糞の嫌な匂いが浸みてるように感じた。けど好きでTさんはそうなってるわけではない、根はやさしくっていい人だ。そんな思いでぎゅ~と抱きしめた。
「ねえ、このあとヒマだったらうちに来ないか?帰るだけならね?たまに一緒に飲んでみたいし話もしてみたいけど」いいけど、だってTさん飲めないじゃん。
「飲めるよ少しはね、ふだん飲まないだけだ」
スーパーに寄ってビールをいっぱい買った、あれは食べるかこれは好きかといろいろ聞かれちょっと迷うとすぐTさんは籠に入れちゃうので仕方なくわたしがあれもこれも棚に戻すの繰り返し。
Tさんの家は会社近くの古びた平屋建ての借家でした。そこだけ現代から隔離されたみたいにゆったりした時間の流れているような一軒家。
ささ、どうぞどうぞと広げたままの新聞や湯呑みなんかを片付けて座布団をひっくり返しわたしに勧める。
缶ビールで乾杯した。惣菜が並べられる。「めったに人なんか来ないからねえ、ゴミ屋敷だろ?いやあごめんなあ」照れながらTさんは笑う。
普段は陽気で饒舌なわたしなんだけど話題はなんにもない。困った。やっぱりTさんの家の中まで鶏糞の嫌な匂いは漂ってる。
共通の話題も無いまま時間は過ぎていく。政治や国際問題なんかもとびだしてはまた宙に消えていく。
そのうちTさんの身の上話が始まった、飲めないというのは方便で普段は飲まないと心に決めた人だとわかった。
農家の二男坊に生まれ幼いころから家の手伝いをさせられた、悪ガキで学校にはほとんど行かず盗んだり暴れたりして過ごした、中学生になって長男さんと血筋がちがうと言われた、経緯はよくわからない。兄貴は友達と遊んでる間も自分は馬や牛の世話してた、小さい頃の記憶では家族と別に土間という場所(よくわからない)でごはんを食べてた。逆さに吊るされ自分の血のしたたり落ちるバケツが真下に見えた、横でお袋が泣いてすがりついてる。夢だったのか現実だったのかよくわからないけどその場面だけ今でも夢にみる。
酔ったTさんはぽつぽつと話し続ける。
中学を卒業してすぐ家を出た、力仕事をしながら仕送りもした、行きつけのスナックで知り合った借金でこき使われていた境遇の女性と知り合いふたりで街を出て暮らした、奥さんには実家には子供がいた。実家で暮らしてる。Tさんは初めてマジメな真摯な気持ちになった。そんなとき奥さんは癌に侵された。娘という若い女が来て奥さんを連れ帰った、籍も入れないままだったので葬式には出席させてもらえなかった・・
内容はわたしにはなんにもわからなかったけど涙が溢れ視界はぼやけビールはしょっぱい味がした。愛おしくなってTさんの頭をかかえ抱いた。
もういいから、もう聞きたくないよとしか言えなかった。
顔をくっつけお互いの涙の頬を擦りつけた、キスもした。わたしにできること、ってなんだろう。舌でTさんの舌を探り吸い付いた。わたしにだけ心を開いた無防備な小動物みたいなTさんが愛おしくて心から何かしてあげたいと願った。
何したい?わたしにできることなら何でもしてあげるよ?そう言うと「なにも。話相手してくれただけで嬉しいよ」って。
わたしは決めて上着を脱いだ、ブラウスもブラジャーも外した。恥ずかしくはなかった。お母さんみたいになりたかった。
Tさんは「いいのかい?」と聞いてから胸に顔をうずめてきた。
赤ちゃんを抱いているような気分になった。乳首に吸い付かれまるでお母さんになってた。
自分でスカートも脱いでストッキングもショーツも外し全裸でTさんの前に立った。ぜんぜん恥ずかしいと思わなかった。Tさんの手を引き立たせて服を脱がせた。ちょっと迷ってから立ち上がり抱きついてTさんにキスしてから前に座り直しておチンチンを口に含んだ。
まるで赤ちゃんみたいに萎れて縮んだおちんちんだった。舌で舐めまわすと少し膨れてくる、舌に乗せて頭全体で前後に振るように動かしながら吸い付く。
Tさんは立ったまま両手でわたしの頭を撫でる。背中も撫でてくれる。
「こんなオヤジでいいのかい?ほんとにいいのかい?」答えるかわりにもっと激しく頭を動かした。おちんちんは硬くなってきている。
隣の部屋、敷きっぱなしの布団に連れて行かれ寝かされた。改めてキスをされおざなりに胸も触られる。すぐに侵入してきた。
まだそんなに濡れてないから痛い。痛くて呻くと勘違いされたみたいでますます押し付けてくる。
一回外れ、2回めはちゃんと入った。
感じることよりも哀しい気分が満ちていてわたしはTさんの背に両手を廻し頭を撫でていた。
感じてる演技もした方がいいのかなとちょっと迷ったけどそれも出来なかった。長い時間そうしていた。
Tさんは射精できなかったらしく「コンドームもないしな」とちょっと笑い身体を離した。
荒い吐息のTさんの腕枕でじっと余韻に浸ってた。Tさんはもう何も言わず空いた手でわたしの全身を撫でてくれてた。
家に帰りお風呂で身体を洗ってるとき、あの鶏糞にイヤな匂いが頭をかすめた。腕を鼻に持って行き匂いを嗅いだ。石鹸の匂いだけしか感じられなかった。
「もうっ正直なんだからっ」ひとりごと言ってざぶざぶ顔を洗った。
まささんのリクエストでカレシ以外との体験を描いてみました。長ったらしくてごめんなさい。
こうちょっとコンパクトにまとめたかったのにできなかった。あんまり「淫ら」でもなかったですね。
申し訳ありません^^