まず基本情報だが、私は39才の男性で、少し(だいぶ?)中年太りの体形だが、もはやそれすらも気にならなくなってしまった。
妻40才と、子が2人(長女13才・長男8才)いる。
隣家には私よりも少しだけ若い夫婦が住んでいる。
5つほど年下だと思う。
隣家の旦那は海外出張が多く、週の前半はほとんど不在。
そしてその妻と子2人(長女11才・次女9才)。
首都圏の外れのほう、建売り住宅ではあるが一軒家に住んでいる。
私は風呂が好きなので、アパートやマンションのような狭い風呂だけは絶対にイヤだったので、小さい家ながら風呂だけはカスタムして造り変えてもらった。
また、我が家の脱衣所の窓は羽窓式だ。
レバーを回すことで、七枚ほどのガラス羽根が連動して角度を変える。
角度が15度だと少しオープンになるが、まだ外界とは遮断された状態で、もちろんこちらからも外はほとんど見えない。
確度が90度だと完全にオープン状態で、いわゆる外と内が筒抜け状態になる。
家を購入した時はその窓では無かったが、お風呂場のカスタムと同時に、その窓に変更してもらった。
風呂上がり、私は脱衣所の窓を開け、そのままの姿で洗面台の前に立ち、自分のだらしない身体を鏡でぼんやり眺めている。
一日の終わりに、何も考えずに立っている時間だ。
家族はもう慣れている。
子どもたちは先に寝ているし、妻も洗い物が終わってリビングで一人スマホを片手にくつろいでいる。
何の変哲もない、いつもの夜のルーティンだった。
その日も同じだった。
タオルを外し脱衣所に立ったまま換気のために羽窓を45度だけ開けた。
そのとき、ふと気配を感じた。
どこからか分からない。
誰かと視線が合ったわけでもない。
脱衣所内を見回すがどこからも視線は感じない。
ただ『見られている...』そう直感した。
窓の方に目をやるが、外は見えず、誰とも視線が合うことは無かった。
この羽窓が45度ならば、無理にでも覗こうとしない限りは、同じ高さの視線から見えることは無い。
外から中は見えず、中から外も見えず、ほどよく寒気が入るため火照った体を冷ますにはちょうど良い角度である。
つまり、どこからも見られることはない。
ただ、ある一点を除いては。
…隣家のベランダ...
隣家は2階のベランダから我が家を見下ろすと、ちょうど我が家の脱衣所が眼下に位置する。
45度の羽窓の確度は、まさに脱衣所内が丸見えになる位置関係なのである。
私の顔は壁に隠れてしまうので、私からはベランダは見えないが、ベランダ側からは一方的に、私の首から下が丸見え状態になってしまうのである。
私は、見られていると直感している間も平静を装った。
隣家の奥さん…に見られていたのだろうか…。
そう考えながら、着替えをすませ2階の自室へ戻った。
早速、PCで監視カメラの録画を確認する。
我が家の駐車場を中心に捉えた画角の端に、隣家のベランダが少しだけ映っている。
さっきの時間帯まで巻き戻す。
ベランダがある部屋の電気がつき、隣の奥さんが洗濯物を取り込んでいた。
やはり、彼女だった。
彼女にとって間違いなく偶然だった。
最初の方は遠慮がちに、チラチラと見るだけだったが、ほどなくして洗濯物を取り込む手を止めて凝視し始めたのである。
風呂上がりの火照った私のだらしない姿を。
…来た。
そう思った。
翌日からも私は何も変えなかった。
入浴時間。
風呂上りに開ける羽窓の角度。
立ち位置。
すべて同じ。
そして、着替えを済ませて自室に戻り、監視カメラの録画を確認するまでがルーティンとなっている。
しばらくして彼女は、私が窓を開ける前から、ベランダに出てくるようになった。
部屋の電気を消したまま、暗闇のベランダで私が窓を開けるのを待っている。
そして、じっとして動かず、ただ無言で私の下半身を堪能している。
彼女は『自分が覗いている側』だと思っている。
罪悪感からなのか、外で合う時の彼女は私とは目を合わせなくなってしまった。
ある時、少し変化をつけてみた。
風呂上がり、私は洗面台に向かって自慰をした。
見られながらの自慰はこれまでに感じたことの無い気持ちよさで、5分も経たないうちに発射してしまった。
自室で彼女の反応を確認した。
彼女はいつもの覗き方と変わらず、じっと凝視しているだけだった。
私は少し残念に思った。
長文なので、良い反響がございましたら後編を書こうと思います。